先週行ったイギリス南西部の美しい街、バース Bath、続きです。
私がバースで見たかったもの二つ・・・18世紀の都市計画と街並みと、古代ローマ時代の浴場跡、ローマン・バス The Roman Baths。
今日はローマン・バス、ローマのお風呂について書きます。
バースに電車で到着した昼過ぎには 雨がしとしと 降っていて、街歩きは断念。
昼食を食べたあと、念願のローマの浴場史跡博物館、ローマン・バス見学を決行しました。
悪天候でも差しさわりなしの屋内がメインの観光名所です。
ローマン・バスは、大通りに面した、ローマ風破風(はふ)のあるアーケードをくぐったところの広場の中に入口があります。
最初通りかかった時は雨天にもかかわらず、ものすごい数の観光客が入り口前に列を作っていましたが、4時近くなると、ガラガラでした。
夜の9時まであいているとのこと、高い入場料を払って入館しました。
大人17ポンド(5時以降は15ポンド50ペンス)の価値は十分ありでした!
入口ホールの、ドームに圧倒されます。
この建物は、19世紀末に建てられた、古代ローマ風の模倣です。
日本語を含む9か国語の録音ガイドを要所要所で聞きながら見て回ります。
2時間を要する、ということですが、私たちは3時間半以上過ごしました!
古代ローマ時代は、女神ミネルヴァを祀る神殿に、一般人が入浴を楽しめる大公衆浴場がくっついた施設だったらしいです。
熱い浴槽、ぬるい浴槽、水風呂、サウナ、マッサージ室など、現代の日本の健康ランドのように盛りだくさん。
ローマ帝国の属州だったイギリスにも、本国ローマのお風呂好きの習慣が浸透していたようです。
407年にローマ帝国がイギリスから撤退したあと、破壊されたそうです。
神殿と浴場跡が発見発掘されたのは19世紀になってからです。
現在も湧き出す鉱泉が溜まる大浴槽 The Great Bath は地下2階レベルにあります。
地上一階の窓から見下ろした大浴槽。
地上階の「バルコニー」には出られませんでした。
バルコニーに出た観光客が観光写真にはうつっているし、バルコニーから撮った大浴槽の写真もよく見るのですが、なぜこの日は出られなかったのかは不明です。
雨で床が湿って危なかったから?かもしれません
19世紀に、周りが古代ローマ風の建物で囲われました。
そのほかの浴場施設や神殿の遺跡は建物内部に保存、一般公開されています。
地上階と地下1階で古代ローマ一般の習慣や、当時のバースの生活、建築土木技術などについてのわかりやすい展示と出土品を順路通りにじっくり見てから、地下2階の神殿、中庭、浴場施設各種のかなり保存のよい遺跡を見て回ります。
オーディオ・ヴィジュアル技能を駆使した見せ方の工夫がスゴいです。
入館者がいる位置が2世紀当時、どのように見えたか示す映像や・・・
神殿の入り口がある中庭
床暖房式の部屋
浴槽わきで、奴隷にマッサージさせてゆったりくつろぐ古代ローマ時代の女性のイメージ(動画!)がオーバーラップしたり・・・
映像の助けを借りて、想像力を掻き立てられます!
遺跡が、四角く囲むまんなか、外へ出ると、大浴槽。
このバスクリンをいれたような神秘的なエメラルドグリーンは、露天なので青藻が発生したためだそうです。
古代ローマ時代にはドーム型の屋根に覆われた屋内浴槽だったので、お湯は透明に澄み切っていたそうです。
手でさわるといい気持ちのぬるま湯温度。
足を浸してみたいところですが、足をつけた人物シルエットに斜線を引いた、「足湯」禁止立札がちゃんとありました。
やろうとした人がいたんでしょうか。日本人でしょうね、それとも中国人?
今も45℃以上の、温泉が大量に湧き出しています。
この小さなため水が45℃の源泉で、古代ローマ時代は「聖なる水」と呼ばれていたそうです。
ホカホカと湯気が立って、まわりの空気も暖かかったです。
「聖なる水」のため池を眺め下す一段高くなった場所。
聖なる水(日本語でお湯、それも熱い!)見学者のための階段の下をとおって・・・
足元の溝を伝って、大きな浴槽に流れ込みます。
古代ローマとおなじ方式。
溝に流れるお湯に「触るな!」という立て札がありました。
聖なる水に触るのが罰当たりだからではなく、熱くて危ないからです。
むき出しなのが日本では考えられませんね。
女性用トイレの窓は、「聖なる水」のため池に面していました。
はい、この博物館の展示内容は、一冊の本になって紹介されているほど内容が充実しているので、とてもこの欄で紹介しきれません。
イギリスのように(現在)活火山のない地域の温泉の熱源は、地殻の深い深い場所にあるマグマ岩だそうです。
マグマ岩に触れて沸騰した地下水が、だいたい45℃ぐらいにさめて地表に現れるようです。
この鉱泉の水質は飲料にも摘しているとのこと。
普段は飲ませてくれる博物館内の設備が、この時は何かの都合で使用不可でした。残念。
18世紀には、ヨーロッパ中で鉱泉を飲む健康法が大流行したそうです。
バースでももちろん 汲みたてを飲ませる設備を売り物にした、隣接のパンプ・ルーム Pump Room が上流社会の社交の場として大いににぎわったそうです。
パンプ・ルームは、現在レストランです。
見学の最後に、中を横切って外に出ました。
私たちが通った時は夕方でよく空いていました。
上の写真は、観光写真ライブラリーから勝手に借りちゃいました。
お茶を飲んでいる人たちを、通りがかりの見学者が写真を撮るのはさすがにためらわれ、遠慮しました。
「拝観コース」で、見学者が見物しながら通り過ぎる中、お金を出してお茶を飲むのはちょっと気が引けます・・・
メニューはなかなか本格的です。18世紀の雰囲気で本格的なアフタヌーン・ティーなど日本からいらした方なら、試す価値ありかもしれません。
飲用の鉱泉が湧き出るファウンテン。
縄フェンスで囲って水に触れないようになっていました!
パンプ・ルームで飲むのにお金をとるようです。
ドーム天井のある窓のすぐ下は、「聖なる水」のため水です。
ローマン・バス入口と、隣接するパンプ・ルームの写真を外から撮るのを忘れました。
借り写真です。↓
右が、ローマン・バス、左がパンプ・ルーム。
パンプ・ルームは、広場の外、通りからも入れます。
(借りもの写真・・・)
現在、ローマン・バスは、博物館施設なので、入浴はできませんが(残念!)バースの温泉を利用した、テルマエ・バース・スパー Thermae Bath Spa という、おしゃれな温泉浴場施設が、すぐそばに最近オープンしたそうです。
マッサージやジャグ―ジーなどが楽しめるそうです。
入浴はもちろん、水着着用!
バース、明日に続きます。
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私がバースで見たかったもの二つ・・・18世紀の都市計画と街並みと、古代ローマ時代の浴場跡、ローマン・バス The Roman Baths。
今日はローマン・バス、ローマのお風呂について書きます。
バースに電車で到着した昼過ぎには 雨がしとしと 降っていて、街歩きは断念。
昼食を食べたあと、念願のローマの浴場史跡博物館、ローマン・バス見学を決行しました。
悪天候でも差しさわりなしの屋内がメインの観光名所です。
ローマン・バスは、大通りに面した、ローマ風破風(はふ)のあるアーケードをくぐったところの広場の中に入口があります。
最初通りかかった時は雨天にもかかわらず、ものすごい数の観光客が入り口前に列を作っていましたが、4時近くなると、ガラガラでした。
夜の9時まであいているとのこと、高い入場料を払って入館しました。
大人17ポンド(5時以降は15ポンド50ペンス)の価値は十分ありでした!
入口ホールの、ドームに圧倒されます。
この建物は、19世紀末に建てられた、古代ローマ風の模倣です。
日本語を含む9か国語の録音ガイドを要所要所で聞きながら見て回ります。
2時間を要する、ということですが、私たちは3時間半以上過ごしました!
古代ローマ時代は、女神ミネルヴァを祀る神殿に、一般人が入浴を楽しめる大公衆浴場がくっついた施設だったらしいです。
熱い浴槽、ぬるい浴槽、水風呂、サウナ、マッサージ室など、現代の日本の健康ランドのように盛りだくさん。
ローマ帝国の属州だったイギリスにも、本国ローマのお風呂好きの習慣が浸透していたようです。
407年にローマ帝国がイギリスから撤退したあと、破壊されたそうです。
神殿と浴場跡が発見発掘されたのは19世紀になってからです。
現在も湧き出す鉱泉が溜まる大浴槽 The Great Bath は地下2階レベルにあります。
地上一階の窓から見下ろした大浴槽。
地上階の「バルコニー」には出られませんでした。
バルコニーに出た観光客が観光写真にはうつっているし、バルコニーから撮った大浴槽の写真もよく見るのですが、なぜこの日は出られなかったのかは不明です。
雨で床が湿って危なかったから?かもしれません
19世紀に、周りが古代ローマ風の建物で囲われました。
そのほかの浴場施設や神殿の遺跡は建物内部に保存、一般公開されています。
地上階と地下1階で古代ローマ一般の習慣や、当時のバースの生活、建築土木技術などについてのわかりやすい展示と出土品を順路通りにじっくり見てから、地下2階の神殿、中庭、浴場施設各種のかなり保存のよい遺跡を見て回ります。
オーディオ・ヴィジュアル技能を駆使した見せ方の工夫がスゴいです。
入館者がいる位置が2世紀当時、どのように見えたか示す映像や・・・
神殿の入り口がある中庭
床暖房式の部屋
浴槽わきで、奴隷にマッサージさせてゆったりくつろぐ古代ローマ時代の女性のイメージ(動画!)がオーバーラップしたり・・・
映像の助けを借りて、想像力を掻き立てられます!
遺跡が、四角く囲むまんなか、外へ出ると、大浴槽。
このバスクリンをいれたような神秘的なエメラルドグリーンは、露天なので青藻が発生したためだそうです。
古代ローマ時代にはドーム型の屋根に覆われた屋内浴槽だったので、お湯は透明に澄み切っていたそうです。
手でさわるといい気持ちのぬるま湯温度。
足を浸してみたいところですが、足をつけた人物シルエットに斜線を引いた、「足湯」禁止立札がちゃんとありました。
やろうとした人がいたんでしょうか。日本人でしょうね、それとも中国人?
今も45℃以上の、温泉が大量に湧き出しています。
この小さなため水が45℃の源泉で、古代ローマ時代は「聖なる水」と呼ばれていたそうです。
ホカホカと湯気が立って、まわりの空気も暖かかったです。
「聖なる水」のため池を眺め下す一段高くなった場所。
聖なる水(日本語でお湯、それも熱い!)見学者のための階段の下をとおって・・・
足元の溝を伝って、大きな浴槽に流れ込みます。
古代ローマとおなじ方式。
溝に流れるお湯に「触るな!」という立て札がありました。
聖なる水に触るのが罰当たりだからではなく、熱くて危ないからです。
むき出しなのが日本では考えられませんね。
女性用トイレの窓は、「聖なる水」のため池に面していました。
はい、この博物館の展示内容は、一冊の本になって紹介されているほど内容が充実しているので、とてもこの欄で紹介しきれません。
イギリスのように(現在)活火山のない地域の温泉の熱源は、地殻の深い深い場所にあるマグマ岩だそうです。
マグマ岩に触れて沸騰した地下水が、だいたい45℃ぐらいにさめて地表に現れるようです。
この鉱泉の水質は飲料にも摘しているとのこと。
普段は飲ませてくれる博物館内の設備が、この時は何かの都合で使用不可でした。残念。
18世紀には、ヨーロッパ中で鉱泉を飲む健康法が大流行したそうです。
バースでももちろん 汲みたてを飲ませる設備を売り物にした、隣接のパンプ・ルーム Pump Room が上流社会の社交の場として大いににぎわったそうです。
パンプ・ルームは、現在レストランです。
見学の最後に、中を横切って外に出ました。
私たちが通った時は夕方でよく空いていました。
上の写真は、観光写真ライブラリーから勝手に借りちゃいました。
お茶を飲んでいる人たちを、通りがかりの見学者が写真を撮るのはさすがにためらわれ、遠慮しました。
「拝観コース」で、見学者が見物しながら通り過ぎる中、お金を出してお茶を飲むのはちょっと気が引けます・・・
メニューはなかなか本格的です。18世紀の雰囲気で本格的なアフタヌーン・ティーなど日本からいらした方なら、試す価値ありかもしれません。
飲用の鉱泉が湧き出るファウンテン。
縄フェンスで囲って水に触れないようになっていました!
パンプ・ルームで飲むのにお金をとるようです。
ドーム天井のある窓のすぐ下は、「聖なる水」のため水です。
ローマン・バス入口と、隣接するパンプ・ルームの写真を外から撮るのを忘れました。
借り写真です。↓
右が、ローマン・バス、左がパンプ・ルーム。
パンプ・ルームは、広場の外、通りからも入れます。
(借りもの写真・・・)
現在、ローマン・バスは、博物館施設なので、入浴はできませんが(残念!)バースの温泉を利用した、テルマエ・バース・スパー Thermae Bath Spa という、おしゃれな温泉浴場施設が、すぐそばに最近オープンしたそうです。
マッサージやジャグ―ジーなどが楽しめるそうです。
入浴はもちろん、水着着用!
バース、明日に続きます。
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