イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

かわいい!イギリス伝統の焼き菓子、新シリーズ化決定!

2016年02月18日 09時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート
新シリーズ、イギリスのおやつとカテゴリー、第1弾、チェリー・ベーカウェル・タート cherry bakewell tart


手のひらにちょこんとのるサイズのかわいいタート。

色使いもかわいいでしょう?

しっとりどっしり、バターで練ったショート・ペイストリー(膨らまないタイプの厚いパイ皮)のカップにアーモンドの粉を練ったパサパサしたフランジパンが詰めてあります。
真ん中には甘ーいラズベリージャムの層。
そして、強烈なアーモンド風味のとろみのあるアイシングの上には色使いのポイント、ツヤツヤしたどぎつい赤のグラッセ・チェリー。

ベーカウェル Bakewell は、ピーク・ディストリクト Peak District にある かわいい小さい古い町の名前です。

イギリスにはベーカウェル・タートの他、ベーカウェル・プディング、ベーカーウェル・ケーキなど この町の名前を冠した伝統のお菓子がいくつかあります。
すべてアーモンドが使われています。

ベーカウェル・タートはベーカウェルを発祥の地と証明できる唯一のお菓子、ベーカウェル・プディングからインスピレーションを得て比較的最近作り出されたそうです。
もともとのベーカウェル・タートは、パイ皮にフランジパンが詰まった平べったく丸くチェリーもアイシングもない、地味な見かけの大きなタートです。表面には必ずアーモンドのフレークが散らしてあります。

この赤いチェリーののったかわいいタートは、それのさらに応用版、といったところでしょうか。
地味なほうもスーパーや、町のベーカリーで売られていますし、ティールームなどで切り分けたものを食べることができます。
(そのうちストックポート日報で取り上げる機会があると思います)


もう一つ、バッテンバーグ Battenbergという変わった名前のかわいいイギリスのお菓子をご紹介します 。


2色の細長いスポンジ・ケーキを、チェッカーボード状にアプリコットのジャムでくっつけて、マージパン(バターで練ったアーモンドの粉)でくるんであります。

バッテンバーグって何?「ドイツのどこかの地名だろう」と物知りの夫が言いました。
確かにそんな響きです。

グーグルして調べました。

19世紀の終わりに、ヴィクトリア女王の孫、公女ヴィクトリアと結婚してイギリスに帰化したオーストリアのバッテンバーグ公からとった名前だそうです。

第一次大戦中に敵国ドイツのひびきが強いバッテンバーグという姓は、イギリス風にマウントバッテンに改名され消滅しました。
今ではこのケーキに名を残すのみ。

名前の響きに反して純イギリス産のケーキです。

チェリー・ベーカウェルはちょっと覚悟がいるくどさですが、このバッテンバーグ、見た目の派手さにかかわらず、意外とあっさりしています。


どちらもうちの下の息子の大好物なのです。
バッテンバーグをお小遣いで買ってきて、まるで海苔巻き寿司をきらずにかぶりついて食べるように、1本そのまま食べたことがあります!
朝、昼、晩、食事がわりにバッテンバーグを食したいともいっていました。

個別包装された一口サイズもあります。

バッテンバーグ、チェリーベーカウェル、どちらもスーパーで各種メーカー製が大量に売られている、庶民の伝統ケーキです。

↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。





コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする