続きです。
今回は「古い建物に棲む動物」ではなく、イギリス南部(ロンドン)カテゴリーに入れることにします。
文章と関係なしに写真を載せてゆきます。
雨宿りも兼ねて入ったサウスケンジントン South Kensington の自然史博物館 Natural Histry Museum 。
実は25年近く前、ウインチェスター Winchester でアートスクールの学生だった時、学校の課外授業で、写生に来ています。
(外の門柱の浮き彫り)
1年に2度、サウスケンジントンデーというのがあり、別の日にはお向かいのヴィクトリア&アルバート博物館 Victoria & Albert Museum (V & A)にも写生に行きました。
V&Aは装飾芸術博物館。
一般国民の美意識レベルを上げるために設立されました。
工芸、装飾美術が絵画、彫刻より低くあつかわれていたヴィクトリア時代に、国営の専門博物館を建て、無料で一般国民に公開した、イギリス人の見識はすごかったです・・・・
同じく自然史博物館も国民の自然科学に対する目を開かせるために教育目的で開館しました。
(上階に上がった回廊が喫茶スペースになってるんですが、通行のじゃま)
で、いまは無料ですが私が学生だった25年前のその頃、どっちも入館料をとってたんです。
大変な悪評でしたが、当時のうわさの、「スケッチブックを持っている美術学生は無料」は、事実でした。
私がV&Aで実証ずみ。
デジタルカメラもカメラつきの携帯電話もなかったころ、次の課題のネタになりそうなものをちゃんと写生して帰りました。
学生証を見せろといわれたわけでもなく、ただスケッチブックと画材を持参しただけで入館料免除。
博物館設立の意義を尊重して、学ぶ人を観光客とは別扱いにしてくれた博物館の厚意に感激しました。
(太古のナマケモノの骨格、大きい!)
(なぜか動物の住環境展示の一部になってた、現存のナマケモノ)
当時の自然史博物館は、ものすごい数の化石、鉱物、動物の剥製やアルコール付け、精巧な模型、昆虫、植物などなどが壁や棚やガラスケースの中や、ありとあらゆるスペースを埋めつくすように整然と、ズラーッと、ならぶ不気味でなおかつ静謐な雰囲気に満ちた場所でした。
生物学について学ぶ気もなく入ってきた美術学生が自然の造形の美とインスピレーションを得て帰る、そんな場所でした。
蝶や鳥、コガネムシや木の実、鉱石など美しいものに魅せられてスケッチする人が多かったんですが、私はなぜかエグイ顔つきの深海魚!の模型を彩色を省いて多数、ペンでスケッチしました。
あと、精密に水彩で彩色した怖い顔のトカゲの連作も残っています。
テキスタイルデザインの学生だったんですが、何考えてたんだろう・・・?
トカゲの展示場の記憶はないのですが、薄暗い部屋のガラスケースに入った深海魚の模型の地味~な展示をよくおぼえています。
展示は地味~でも魚の形が衝撃的におもしろかったので写生したんです。
今回久しぶりに行って展示が大幅に変わったのにびっくり。
博物館はどこもいま、見せる工夫でいっぱい。
自然史博物館も、大人から子供まで学ぶ意欲を掻き立てようと必死です。
物語形式になってたり、クイズに答えさせたり、環境問題など今風のテーマに沿って構成されてたり、
ハイテクバイオ技術についてわかりやすく解説されていたり。
(等間隔でアーチを上るサルの群れ、微妙にポーズが違います)
それはそれで、いいのですが・・・・
インターネットもなく、テレビのネイチャー番組も図鑑の写真の印刷技術もいまいちだった子供時代にここに来ていろいろな動、植、鉱物の標本を次々と見た驚きと興奮を憶えている夫も、「今風展示」には失望だったようです。
「学ばせる、今風」展示、疲れますよね。
部分的にはかろうじて残ってますね、伝統的な博物館の展示形式。
鉱石や、化石は昔ながらの専用スペースに健在です。
剥製はテーマごとにばらばらに点在。通路に少し専門コーナーが残ります。
前より数もぐっと減っています。
(アルマジロに大小あり)
(センザンコウ。ポーズの付け方に疑問あり)
深海魚の地味~な展示はどこに行っちゃったのかな、と思っていたら、
あの私が写生した模型、「環境」展示の一部としてボタンを押すとぱっと暗闇に一瞬浮かぶ効果的なアレンジでつかわれてました。
子供たちは照明がついたり消えたりするのに夢中で深海魚の異様な形態にまったく注意をはらってません・・・・・
あれじゃ、床に座って写生できないし・・・・
世界のほとんどの国の博物館の設立、存在目的は、「保存(修復)、研究」が主ですが、イギリスでは「教育、啓蒙」を何よりも重視しているということです。
時代に沿った、入館者の学習意欲をそそる展示も必要なのはよくわかります。
私は古い建物には昔ながらの博物誌さながらの無機質な展示が好みですが。
(世界的に有名なディプロドゥーカスの完璧な化石。すごいひとだかり)
博物館で学んだ博識をご披露します。
質問1、 トカゲとヘビのちがいは?(脚があるとかないとかでは、ありません)
2、 絶滅した爬虫類である恐竜と、現存する爬虫類の生物学的、解剖学的ちがいは?
3、 ペンギンと、現存する他のすべての鳥類の解剖学的ちがいは?
こたえはあした。
今日も最後までお読みくださりありがとうございますにゃ~。
↓↓↓画像を応援クリックお願い、すみませんにゃ~。
<イギリス マンチェスター イギリス留学 ストックポート イギリス旅行 マンチェスターユナイテッド イギリス生活 イギリス料理>
今回は「古い建物に棲む動物」ではなく、イギリス南部(ロンドン)カテゴリーに入れることにします。
文章と関係なしに写真を載せてゆきます。
雨宿りも兼ねて入ったサウスケンジントン South Kensington の自然史博物館 Natural Histry Museum 。
実は25年近く前、ウインチェスター Winchester でアートスクールの学生だった時、学校の課外授業で、写生に来ています。
(外の門柱の浮き彫り)
1年に2度、サウスケンジントンデーというのがあり、別の日にはお向かいのヴィクトリア&アルバート博物館 Victoria & Albert Museum (V & A)にも写生に行きました。
V&Aは装飾芸術博物館。
一般国民の美意識レベルを上げるために設立されました。
工芸、装飾美術が絵画、彫刻より低くあつかわれていたヴィクトリア時代に、国営の専門博物館を建て、無料で一般国民に公開した、イギリス人の見識はすごかったです・・・・
同じく自然史博物館も国民の自然科学に対する目を開かせるために教育目的で開館しました。
(上階に上がった回廊が喫茶スペースになってるんですが、通行のじゃま)
で、いまは無料ですが私が学生だった25年前のその頃、どっちも入館料をとってたんです。
大変な悪評でしたが、当時のうわさの、「スケッチブックを持っている美術学生は無料」は、事実でした。
私がV&Aで実証ずみ。
デジタルカメラもカメラつきの携帯電話もなかったころ、次の課題のネタになりそうなものをちゃんと写生して帰りました。
学生証を見せろといわれたわけでもなく、ただスケッチブックと画材を持参しただけで入館料免除。
博物館設立の意義を尊重して、学ぶ人を観光客とは別扱いにしてくれた博物館の厚意に感激しました。
(太古のナマケモノの骨格、大きい!)
(なぜか動物の住環境展示の一部になってた、現存のナマケモノ)
当時の自然史博物館は、ものすごい数の化石、鉱物、動物の剥製やアルコール付け、精巧な模型、昆虫、植物などなどが壁や棚やガラスケースの中や、ありとあらゆるスペースを埋めつくすように整然と、ズラーッと、ならぶ不気味でなおかつ静謐な雰囲気に満ちた場所でした。
生物学について学ぶ気もなく入ってきた美術学生が自然の造形の美とインスピレーションを得て帰る、そんな場所でした。
蝶や鳥、コガネムシや木の実、鉱石など美しいものに魅せられてスケッチする人が多かったんですが、私はなぜかエグイ顔つきの深海魚!の模型を彩色を省いて多数、ペンでスケッチしました。
あと、精密に水彩で彩色した怖い顔のトカゲの連作も残っています。
テキスタイルデザインの学生だったんですが、何考えてたんだろう・・・?
トカゲの展示場の記憶はないのですが、薄暗い部屋のガラスケースに入った深海魚の模型の地味~な展示をよくおぼえています。
展示は地味~でも魚の形が衝撃的におもしろかったので写生したんです。
今回久しぶりに行って展示が大幅に変わったのにびっくり。
博物館はどこもいま、見せる工夫でいっぱい。
自然史博物館も、大人から子供まで学ぶ意欲を掻き立てようと必死です。
物語形式になってたり、クイズに答えさせたり、環境問題など今風のテーマに沿って構成されてたり、
ハイテクバイオ技術についてわかりやすく解説されていたり。
(等間隔でアーチを上るサルの群れ、微妙にポーズが違います)
それはそれで、いいのですが・・・・
インターネットもなく、テレビのネイチャー番組も図鑑の写真の印刷技術もいまいちだった子供時代にここに来ていろいろな動、植、鉱物の標本を次々と見た驚きと興奮を憶えている夫も、「今風展示」には失望だったようです。
「学ばせる、今風」展示、疲れますよね。
部分的にはかろうじて残ってますね、伝統的な博物館の展示形式。
鉱石や、化石は昔ながらの専用スペースに健在です。
剥製はテーマごとにばらばらに点在。通路に少し専門コーナーが残ります。
前より数もぐっと減っています。
(アルマジロに大小あり)
(センザンコウ。ポーズの付け方に疑問あり)
深海魚の地味~な展示はどこに行っちゃったのかな、と思っていたら、
あの私が写生した模型、「環境」展示の一部としてボタンを押すとぱっと暗闇に一瞬浮かぶ効果的なアレンジでつかわれてました。
子供たちは照明がついたり消えたりするのに夢中で深海魚の異様な形態にまったく注意をはらってません・・・・・
あれじゃ、床に座って写生できないし・・・・
世界のほとんどの国の博物館の設立、存在目的は、「保存(修復)、研究」が主ですが、イギリスでは「教育、啓蒙」を何よりも重視しているということです。
時代に沿った、入館者の学習意欲をそそる展示も必要なのはよくわかります。
私は古い建物には昔ながらの博物誌さながらの無機質な展示が好みですが。
(世界的に有名なディプロドゥーカスの完璧な化石。すごいひとだかり)
博物館で学んだ博識をご披露します。
質問1、 トカゲとヘビのちがいは?(脚があるとかないとかでは、ありません)
2、 絶滅した爬虫類である恐竜と、現存する爬虫類の生物学的、解剖学的ちがいは?
3、 ペンギンと、現存する他のすべての鳥類の解剖学的ちがいは?
こたえはあした。
今日も最後までお読みくださりありがとうございますにゃ~。
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