社会科学上の不満

政治・経済上の不満のハケ口(左翼出入り禁止)
外交と防衛、歴史と現状についての不満のハケ口。(観念論の方は出入り禁止)

歴史から学ぶ

2013-09-06 00:00:57 | 外交と防衛

 第二次世界大戦以前の基準通貨はポンドであった。つまりイギリスが世界の中心であったと言う事だ。では第二次世界大戦を止めることが出来ていたらと、歴史のIFを考えてみる事も現代の判断の材料となる。

 当時、ヒットラーのチェコ侵攻時点で、列強が介入していれば事態は大きく変わっていたであろう。ヒットラー自身も「ラインラント侵攻時、イギリスが軍事介入してくることが一番恐ろしかった」との発言をしている。「火事はボヤの内に消火せねば大火事になってしまう」と言う良い事例である。が、当時の英国の首相チェンバレンは「平和主義」に傾倒した国民世論に逆らえず、「遺憾である」としか非難できなかった。結局はこのことが第二次世界大戦へと火事を大きくすることになる。古代中国の諸子百家の管子も「平和主義が強ければ国が傾く」みたいなことを言っている。3000年の歴史の風雪にも残ってきた思想である。高々数十年の寝言とは大きく異なる。

 結果、イギリスは大英帝国の黄昏を見ることになる。1991年のガルフ・ウォーの時、英国首相サッチャー女史が、ブッシュ(パパ)米国大統領に、「我々は同じ過ちを繰り返してはいけない」と電話している。

 今回のシリア攻撃も歴史のターニングポイントと思われる。故に米国が固執する。BC兵器が使用されることは、ここで芽を摘んでいなければ拡散してしまう。放置しておけば今後サリン等毒ガスを打ち合うことになる。フランスの動機は別にしてやはりBC兵器は潰しておかねばならないと考えているようだ。イギリス国民は今回チェンバレン政権時と同じ過ちを犯したのではないだろうか?

 日本も他人事ではない。北朝鮮のBC兵器の保有量は5指に入る。英国のミリタリーバランスによると大量のBC兵器を保有している。ノドンやテポドンの弾頭が「核」と決め付けて日本のマスコミは報道しているが、BC兵器の可能性も無視できない。

 以前、某TV関係者にこの事を質問した方がいた、が「そんなこと許されることではない」と怒り議論にもならなかった。この程度の方々が現在のマスコミを運営しているのである。ブッシュ大統領の決断に文句が言いたくてたまらない方々である。

 よくよく国民自身が考え状況を見極めないと大変な未来を迎えるということだ。そのための情報収集に既存メディアは不適切と言うことだ。

*写真はチエンバレン英国元首相

コメント
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