市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

イオン下の都市計画への対応を

2005-07-02 | Weblog
 東宮花の森センターに「かりんとう」の手土産をもって、終演のご挨拶に行った。このかりんとうというのが、きんぴら牛蒡かりんとう、わさび揚げ、お茶の葉、よもぎ、七味唐辛子といったようなうかりんとうである。こんなかりんとうがあるというのを知っている人はあまり無いのではないかと思う。ぼくの町内にある専門店で売っている。30種類をこえるのかりんとうがある。竹炭かりんとうなどというのもある。かりんとうといえば芋かりんとうだけかとは、大違いである。

 かりんとうだけを求めて来店する人は少なく、芋かりんとうしか思い浮かばぬ人にとっては、つい店を素通りしてしまうだろう。かりんとうを選びながら店の鹿児島弁を話す30そこそこの女性と商売はどうですかと、切り出してみた。イオンがオープンして、客足が減りましたという。イオンなどなんの影響もないと思ったが、通りを歩く人が減っただけ影響があるというのであった。

 ここはもちろん商店街とよべる界隈ではない。幹線道路でもない。住宅地の中央を通っているなんでもない道路に、近所の生活用品店が、数軒店をだしているだけの通である。だったら他のラーメン屋さんも花やさん、駄菓子屋ふうの日用雑貨店も影響があるのだろう。ラーメン屋さんもたしかに客足は減っていた。

 このように水面の波紋がすみずみまで広がっていくようにイオンの影響が及ぶのまさに驚きであった。しかし、店主たちにイオンへの憎しみや排除などの動きは無い。この状況の変化をどう生き延びるかという意志のみが感じられた。

 だからこそこの意志にヒントを与えるイオン下の都市計画を、行政は刻々と提供する作業をしてもらいたい。マンションの洗濯物をひっこめさせるような景観事業など考えているひまがあるのかと、その対応の見当はずれには情けなくなる。
コメント
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