バラ科の落葉高木。晩春に紅を帯びた白い花をつける。摘花、人口授粉、袋掛けなどの作業を経て、秋になるとみずみずしい梨の実
をつける。果実は大形で水分に富み、甘味が強い。
日本では和梨、西洋梨、中国梨が栽培されている。奈良時代に果物として食べていた。八月上旬から九月下旬に採取する。
明治時代に品種改良を重ね、晩三吉(おくさんきち)、長十郎、青梨の二十世紀が登場。ラ・フランスは洋梨の代表。
熟してから食べる。
”梨をむく音のさびしく霧降れり ”(日野 草城)・・・
今日聴いたジャズ・・・
JAN LUNDGREN TRIO・・・「PERFIDIA」
本作は、スウェーデンの貴公子、ジャズピアニスト、ヤン・ラングレンのリーダーアルバム。
黄金トリオ、ヤン・ラングレン(p)、イエスパー・ルンゴー(b)、アレックス・リール(ds)による作品。
”ロンリー・ワン” ”シャレード”に次ぐマシュマロに依る第3作品目にあたる。
いつもながらの非常に素晴らしいリズムセクションにささえられたラングレンのイマジネーション豊かな演奏が聴ける。
イコライザー不使用の録音システムということで、それに依り、ピアノの表情豊かな響きを、アコースティックベースのリッチなサウンド、
ドラムスのシンバルや、スネアのクリアな音がしっかりとらえられている。
1・ロシアの子守歌・・2・PERFIDIA・・3・若葉のささやき・・4・カーニバル・・5・ダット・デア・・6・アルフィー・・
7・DON’T CHA GO ’WAY MAD・・8・JORDU・・9・MORE THAN YOU KNOW・・10・STAR EYES・・11・LONG AGO AND FAR
AWAY・・・
ロシア出身のアーヴィング・バーリンの代表作の一つ。”ヴィック・ディッケンソン・ショーケス”やコルトレーンの”ソウルトレーン”
で有名な曲。オープニングにふさわしく楽しさに満ちている・・1
表題曲。有名なラテンの名曲ながらジャズで演奏されることは少ない。アレックス・リールのブラシによるメリハリの利いたラテンリズム
が効果的。ラングレンはラテンの曲が好きらしい・・・2
原題はスウェーデン語で、「緑によせる繊細な眼差」というらしい。スウェーデン本国でもあまり知られていない曲とのこと。
歌詞の一部は・・”春の日の公園で、想いにふける 緑によせる繊細な眼差 栗の木の葉はまるで雨傘のよう 私達の手が全ての
喜びを優しく包み込む 私達は紙で作った兎になる 兎は風に舞い、そして地上に落ちる 雨がそぼ降る公園で私達は不思議な
光を見る ”といったロマンティックなもの。ラングレンのエモーショナルな表現が、この素晴らしい曲を一層魅力的なものに仕上げて
いる。個人的にも本作では一番気に入っているトラック・・・3
大作曲家、ハリー・ウォーレン作の隠れた歌曲。リールのサンバリズムが効果的でカーニバルの情景が目に浮かぶような・・4
ジャズ・ピアニスト、ボビー・ティモンズの優れた名曲。ラングレンのファンキーな演奏が楽しい・・・5
バート・バカラックの名作。こういったスタンダードでもラングレンのフィーリング、テクニックは完璧で味わい深い曲に仕上がっている
・・6
エラ・フィッツジェラルド、メル・トーメによる歌唱で有名。軽快によくスウィングしている楽しい曲・・・7
デューク・ジョーダンの名高い曲。ラングレンのプレイは言うまでもなく、リールのドラミング、ルンゴーのソロも聴きどころ・・8
これも有名なスタンダード。ベースがメロディーを奏でた後、一瞬タイミングをずらしてピアノがメロディーを弾いている・・9
お馴染みのスタンダード曲。三人が一体となって演奏している。とくにベースソロは圧巻・・10
チェット・ベイカー、ソニー・ロリンズの名演で知られている。アップテンポで演奏されている。〆に相応しい・・・11
ラングレンは、ああでもない、こうでもない・・とじっくり時間をかけて真剣に選曲するらしい。どのアルバムでも、あまり知られていない
珍しい曲を探してきて演奏している。本作でも、3、7などがそれに当てはまる。
JAN LUNDGREN(p)
JESPER LUNDGAARD(b)
ALEX RIEL(ds)
2002年9月16、17日録音・・・