つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

the rosenberg trio/ suenos gitanos

2016-10-31 17:24:08 | ジャズ



           今日聴いたジャズ・・・


       THE ROSENBERG TRIO・・・「SUENOS GITANOS」



       本作は、ジャンゴ・ラインハルトの流れを汲む、オランダのジプシースイングのギタリスト、ストーケロ・ローゼンバーグと

     
       彼の兄弟で結成された ”ローゼンバーグ・トリオ ”のリーダー作。

       全12曲、トゥーツ・シールマン氏を2曲(4、8)に、、3曲(2、9、12)には、ピーター・ビーツ(p)をフィーチャーし、


       味わい深い作品に仕上がっている。心に深く印象づける独特の音色を持ち、説得力のあるギターは、ギターファンのみならず、

      
       皆に聴いてほしいと思う。アルバムによっては、ロリンズ、ジョビンの名曲、ジャズやポピュラーのスタンダード・ナンバーなどを


      とりあげて、ふところの深いレパートリーの豊富さを認識させられる。


       



1・MOONFLOWER・・・2・PARTY IN THE GHETTO・・・3・MEDITERRRANEAN・・・4・BOLERO TRISTE・・・5・PEPITO
6・いそしぎ・・・7・GITANO・・・8・MONNLIGHT SERENADE・・・9・LES YEUX NOIRS(黒い瞳)・・・10・TROUBLANTE BOLERO
11・JUST RELAX・・・12・TOCATA PARA BILLY BLANCO



         ストーケロ・ローゼンバーグ(g)
         ムーシェ・ローゼンバーグ(g)
         ノニ・ローゼンバーグ(b)

         special guests:

         トゥーツ・シールマンス(harmonica)
         ピーター・ビーツ(p)

           他


    金色に染まる雲の海 (南アルプス)

joanie sommers/ tangerine

2016-10-30 14:49:17 | ジャズ


             帰り花

      別名: 返り花  帰り咲  狂い咲  二度咲  忘れ花  狂い花


      初冬のころ、小春日和が続くと、草木が季節はずれの花を咲かせることがあり、これを帰り花といいます


      浮世草子『男色大鑑(なんしょくおおかがみ)』には、”ある時、長田山の西念寺の庭に復花(かへりばな)咲きて、


      家中春の心になりて見にまかりぬ ”と桜の帰り花を見に出かけ、酒宴をする場面があります


      葉の落ちかけた梢に一、二輪咲く花にはわびしい趣がありますね



           今日聴いたジャズ・・・


      JOANIE SOMMERS・・・「TANGERINE」
      (with brajilian breeze)




     1941年2月24日 ニューヨーク、バッファロー生まれのヴォーカリスト、ジョニー・ソマーズのリーダー作。


     録音当時、48歳、歌手生活30周年という記念すべき年にあたる。


     全12曲、ボサノヴァ・テイストのスタンダード・ナンバーを歌ったアルバムで、ソマーズの伴奏を務めているのは、


     ブラジリアン・ブリーズのメンバーたち。。フランク・ゾトッリ(p、syn)、ジョン・ピサノ(g)は、ヴェラスのメンバーであり、


     これに、カリフォルニア・ブリーズのプロデューサーでもあるパツト・セナトー(b)、オクタビオ・ベイリー(eb)、


     クラウディオ・スロン(ds、perc)が加わっている。


     ソマーズのすがすがしく愉しめる一枚。


1・TANGERINE・・・2・LIKE A LOVER・・・3・TRISTE・・・4・THE ISLAND・・・5・NIGHT AND DAY・・・6・LOVE DANCE
7・DESAFINADO・・・8・SOMEONE TO LIGHT UP MY LIFE・・・9・MAKE ME RAINBOW・・・10・STAR EYES
11・SO MANY STARS・・・12・波



        1988年3月10日、11日 ロサンゼルスにて録音



     帰り花


    きのふありけふまた別の帰り花 (島谷 征良)

thierry lang trio/ the blue peach

2016-10-29 14:21:07 | ジャズ


           今日聴いたジャズ・・・


      THIERRY LANG TRIO・・・「THE BLUE PEACH」
      (special guest:toots thielemans)




      スイスの名ピアニスト、ティエリー・ラングのリーダー作。”ONE AND ONLY”であるトゥーツ・シールマンス氏を

      ゲストに迎えて綴る作品。


      全8曲中、ラングのオリジナル4曲(1、2、3、8)にスタンダードを織り交ぜたアルバム。


      トゥーツ・シールマンスは3曲(1、3、7)に参加して、彼らしい味わいのある音色が琴線に触れる。


      ラングの自作曲は、クラシカルな趣を感じる奥深さがあり、とくに、3曲目ではcelloをフィーチャー、続いてハーモニカ、

     
      ピアノ、ベースが加わり内省的で浮遊感のある響きが印象に残る。


      スタンダードでの「BODY AND SOUL」、「MY FUNNY VALENTINE」は、ラングならではのアレンジを施し、一聴して、曲名が


      わからない、、ラングの世界に引きこまれる、、深さ、、クオリティの高さ・・・


      「MY FOOLISH HEART」は、シールマンスのハーモニカが堪能できる。”愚かなりし我が心 ”哀愁味のある表現は、


      彼だけのものではないだろうか、とさえ思ってしまう。


      アルバムの内容については、書ききれないほど内容の濃さが満ちている。


1・THE BLUE PEACH・・・2・VENDREDI 18・・・3・LA RIVIERE TRANQUILLE・・・4・BODY AND SOUL・・・5・SOLAR
6・MY FUNNY VALENTINE・・・7・MY FOOLISH HEART・・・8・THREE LINES



        THIERRY LANG(p)
        IVOR MALHERBE(b)
        MARCEL PAPAUX(ds)
        TOOTS THIELEMANS(harmonica)
        CARINE SARRASIN(cello)



     シロバナフウリンツツジの花

saskia bruin/ the day is done

2016-10-28 16:15:50 | ジャズ


             今日聴いたジャズ・・・


        SASKIA BRUIN・・・「THE DAY IS DONE」




       先日も書いたように、サスキア・ブルーインはオランダ出身、現在はイギリスで活躍するヴォーカリスト。


       少し低めのウィスパー・ボイスで、落ち着いた温もりのある歌唱が印象的・・・


       前回の「STEP INSIDE LOVE」が、ジャジー・ヴォーカル作品だったのに対して、本作は、ジャジー/ ボッサ・ヴォーカル作品。


       プロデュース&アレンジは同じく、CHRIS INGHAMが担当、、メンバーもほぼ同じミュージシャンが参加している。


       全11曲、ジョビンの曲(1、3、4、7、8、10)、シコ・ブアルキの曲(6、9)、サスキア・ブルーインとCHRIS INGHAM

   
       の共作5、コールポーターの2、ラストはスタンダードで構成されている。


       ”STEP INSIDE LOVE”も心地よいサウンドを満喫できる一枚だった。


       今回は、共作「YOU ALWAYS GET IT RIGHT」が少しばかりの哀愁味を含んだボッサ・テイストの曲で何ともいえず心に響く、


       印象に残るステキな曲(前回も二人の曲、”WONDERING”が素晴らしい曲だった)また、シコ・ブアルキの2曲をとりあげている


       ことはとてもうれしい。。。


       「ATRAS DA AMOR」は、マリエル・コーマンも自身のアルバムで歌っているほど、、、


       ブルーインの歌唱もさることながら、サポート陣の力量が光っていることも特筆に値する。



1・DESAFINADO・・・2・I CONCERATE ON YOU・・・3・PHOTOGRAPH・・・4・NO MORE BLUES・・・5・YOU ALWAYS GET IT
  RIGHT・・・6・SAMBA DE AMOR・・・7・波・・・8・AGUA DA PORKA・・・9・O GRANDE AMOR・・・10・YOU GO TO
  MY HEAD


            SASKIA BRUIN(vo)
            CHRIS INGHAM(p)
            ROGER ODELL(ds)
            ANDREW J、BROWN(b)
            PHIL BROOKE(g)
            COLIN WARLING(ts)



       台湾サザンカ(ツバキ科)


     山茶花や字引(じびき)ばかりの書架(しょか)ひとつ(草間 時彦)


       


       

denzal sinclaire/ my one and only love

2016-10-27 15:52:31 | ジャズ


              今日聴いたジャズ・・・


       DEZAL SINCLAIRE・・・「MY ONE AND ONLY LOVE」

 

      本作は、カナダ出身の黒人ヴォーカリスト兼キーボーディスト、デンザル・シンクレアのリーダー作。


      プロデュースはトランペット、フリューゲルホーンを担当しているブラッド・ターナー。

   
      サポート陣には、ラッセル・マローン他、一流のミュージシャンが務めている。


      全10曲、終始、おっとり、ゆったりした曲調でジェントルな響きが伝わってくる一枚。


      スタンダードが多い中にも、スティーヴィー・ワンダーの名曲でオープニングしたりと、さりげない創意工夫が感じられる作品。



1・HAPPIER THAN THE MORNING SUN・・・2・ALWAYS ON MY MIND・・・3・煙が目にしみる・・・4・FOLLOW YOU FOLLOW ME
5・I CAN SEE CLEARLY NOW・・・6・HERE COMES THE HONEYMAN・・・7・STARDUST・・・8・ESTATE
9・FOR YOU、FOR ME、FOR EVERYMORE・・・10・MY ONE AND ONLY LOVE



          DENZAL SINCLARE(vo、p、key)
          SEAMUS BLAKE(ts)
          RUSSELL MARONE(g)
          BRAD TURNER(tp、flh)
          REUBEN HUTCJNSON(ds)


          2005年5月17日録音



      野菊(別名: 野路菊、紺菊)



    秋草のいづれはあれど露霜に痩せし野菊の花をあわれむ(伊藤佐千夫)