つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

ブーゲンビレア

2013-06-30 12:29:51 | ジャズ


  ピンクや赤紫色、朱色などの日差しに負けない濃い色の花をつける、つる性の植物。

  ろう紙のような乾いた質感の花びらは、じつは苞(ほう)で、ほんとうの花は中心の黄色い小さな部分。

  フランスのルイ15世が派遣した調査艦が発見し、花の名はこの艦のブーゲンビル艦長の名前からとられたとも言われる。

  ちなみにソロモン諸島ブーゲンビル島も同じ艦長の名前にちなんでいる・・・


  オシロイバナ科

  英名:GREAT BOUGAINVILLEA
  別名:イカダカズラ


  花言葉:情熱



  今日聴いたジャズ・・・


  緑川英徳・・・「YOU MUST BELIEVE IN SPRING」
          (with 中牟礼 貞則)


  本作は、ジャズ・アルトサックス奏者、緑川英徳(みどりかわ ひでのり)の初リーダー・アルバム。
  ゲストに中牟礼貞則(ギター)を迎えたカルテット作品。

  岡淳(サックス奏者)が立ち上げたレーベル、MOCK HILL RECORDSの第一弾となるアルバムでプロデュースも岡淳による。

  ベースに1963年生まれの俵山昌之、ドラムスに1973年生まれの江藤良人を起用、それぞれが様々なフォーマットで活躍する
  ベテラン4人による、滋味あふれるプレイが展開されている。

  全8曲、タイトルチューンのミシェル・ルグランを始め、A・C・ジョビン、デューク・エリントン、バーデン・パウエル、チャーリー・
  パーカーらの名曲を選曲。

  随所で、中牟礼貞則の味わい深いギターが光る。アルト・サックスが巧いことは言うまでもなく、2、7、8ではドラムソロ、
  4、5ではベースソロも堪能できる趣のアルバムに仕上がっている。

  ゲストで参加している、中牟礼貞則は1933年鹿児島生まれ、40年に亘って活動を続けている日本のジャズ・ギターの巨匠。
  また、渡辺香津美の若き日の師匠としても知られる。派手さはないけれど、彼が加わるだけでアルバム全体(ライブでも)が、ぐっと
  魅力あるものになる。

  ベースの俵山昌之は半年?もっと前だったか、クリスチャン・ジェイコブの来日公演でベースを務めたことが印象的に残る。

  緑川英徳は、サックス奏者ばかり4人のグループ、”サクソフォピア”(岡淳、緑川英徳、竹内直、井上”JUJU”博之)でも活躍中。
  本作の”発売記念ライブ”に行ったことが昨日のことのように思い出される。
  

1・YOU MUST BELIEVE IN SPRING・・・2・FLAMINGO・・・3・FELICIDADE・・・4・STAR-CROSSED LOVERS・・・5・CHERYL・・・
6・これからの人生・・・7・BERIMBAU・・・8・THE WAY YOU LOOK TONIGHT・・・


  緑川英徳(as)
  中牟礼貞則(g)
  俵山昌之(b)
  江藤良人(ds)



    2009年2月23日録音・・・


  

  

べにばな(紅花)

2013-06-27 17:12:24 | ジャズ


  「紅花」と書くように、あざみのような形の花は咲きはじめは明るい黄色でしだいに赤くなる。

  花びらにはベニハナ色素が含まれており、水で煮出すと鮮黄色になり、食品の色づけやハーブティーなどに利用される。

  また種から取られる油がサフラワーオイル。リノール酸が多く、コレステロールを除く作用がある。

  山形県の紅花染めは、この花を蒸してついた「べにばなもち」を使った染物で、美しい濃紅色の染め上がり・・・


  キク科

  英名:SAFFLOWER
  別名:クレノイア、すえつむはな

  花言葉:包容力



   今日聴いたジャズ・・・


   HOUSTON PERSON・・・「SOCIAL CALL」


   本作は、1934年11月10日、サウスカロライナ州フローレンス生まれ、アメリカ合衆国のジャズ・テナーサックス奏者、
   音楽プロデューサーでもある、ヒューストン・パーソンのリーダーアルバム。

   ピアノレスで、テナー、ギター、ベース、ドラムス、4人が綴る11曲。これまで聴いてきたパーソンのアルバムは甘いバラード集
   という感じだったけれど、本作は、スウィングして楽しいミディアムテンポの表題曲(ジジ・グライス作)、ホレス・シルヴァーの
   ファンキーな3、また、5、10などもミディアムテンポで明るく楽しい。

   ギターはラッセル・マローンに代わりPAUL BOLLENBACKが務めていて、サックスを始めとしてピアノ、ベース、ドラムスに巧く絡んで
   いて、4人の息がぴったり合っている。まさしく、4人の会話を聴いているような作品。

   ベニー・カーターの「EVENING STAR」シダー・ウォルトンの「I’LL LET YOU KNOW」ARTHUR HERZOGの「SOME OTHER SPRING」
   、デューク・エリントンの「DAY DREAM」などは、スローテンポでしみじみと聴かせる美しいバラード・・・


1・SOCIAL CALL・・・2・IF YOU COULD SEE ME NOW・・・3・JUICY LUCY・・・4・EVENING STAR・・・5・THE END OF A
  LOVE AFFAIR・・・6・BEWITCHED・・・7・I’LL LET YOU KNOW・・・8・STOLEN SWEET・・・9・DAY DREAM・・・
10・EASY WALKER・・・11・SOME OTHER SPRING・・・



   HOUSTON PERSON(ts)
   PAUL BOLLENBACK(g)
   PER-OLA GADD(b)
   CHIP WHITE(ds)


   2003年5月8日録音・・・

   
  

さぎそう(鷺草)

2013-06-26 15:04:28 | ジャズ


  細い茎の先に揺れる3センチメートルほどの白い花。この小さな純白の花を真上から見ると、白サギが飛ぶ姿にそっくり。

  これほどうまい命名の花はほかにないかも知れない。唇弁(しんべん)の縁には細かい切れ込みがあり、サギのつばさを思わせるなど、

  自然の造形の妙にはだれでも感心すると思う。日本の山野草のなかでも人気がとびぬけており、愛好家が多い花・・・



  ラン科

  学名:HABENARIA

  花言葉:繊細


  今日聴いたジャズ・・・


  BOB ALBERTI QUARTET・・・「EVERYTHING I LOVE」
  (feartuing HARRY ALLEN)



  本作は、BOB ALBERTI トリオに、テナーサックス奏者のハリー・アレンが加わったカルテット編成の作品。

  BOB ALBERTI(p)のプロフィールがよく分からなくて残念だけど、ベテランであることに間違いはないと思う。

  全10曲、ハリー・アレンをフィーチャーしているだけに、テナーが全面に出ている趣のアルバムながら、随所で、ピアノ、ベース、
  ドラムスのプレイも堪能できるし、全体的に、ミディアムテンポ~スローテンポに展開しているので、寛げる一枚として度々、
  ターンテーブルに載る愛聴盤。

  ハリー・アレンに関して言えば、スローな曲で彼の巧さを発揮しているように思える。私がゆったりとしたハリー・アレンのプレイが
  好きだからかも知れないけれど・・・”SPEAK LOW”など、ボサノヴァ・テイストで、ピアノもテナーもとてもいい。

  

1・IT’S DELOVELY・・・2・I GUESS I’LL HANG MY TEARS OUT TO DRY・・・3・YOU’D BE SO NICE TO COME HOME TO・
4・EVERYTHING I LOVE・・・5・DRIFTING・・・6・THE TROUBLE WITH HELLO IS GOODBYE・・・7・SPEAK LOW・・・
8・FALLING IN LOVE WITH LOVE・・・9・SUNDAY・・・10・NANCY WITH THE LAUGHING FACE・・・



   BOB ALBERTI(p)
   FRANK DUVALL(b)
   JOHATHAN WACKER(ds)

   HARRY ALLEN(ts)

  1997年12月録音・・・

きしょうぶ(黄菖蒲)

2013-06-24 14:27:11 | ジャズ


  鮮やかな濃い黄色の花を咲かせるアヤメ科の宿根草。濃い緑色の細長い葉の上に、8~10センチメートルもある鮮黄色の花が

  軽やかに花弁を広げている姿は、英名どうり黄色い旗のように見える。仲間であるハナショウブと葉も花もよく似た形ながら、

  この花色はきしょうぶだけのものなので、間違えることがない・・・


  アヤメ科

  英名:YELLOW FRAG
 
  花言葉:便り


  今日聴いたジャズ・・・


  THE RITZ・・・「ALMOST BLUE」


  本作は、1982年にアメリカのボストンで結成されたジャズ・コーラスグループで、マンハッタン・トランスファーを追う人気がある
  ザ・リッツのリーダー・アルバム。

  ゲストに巨匠、クラーク・テリー(tp)を迎えたラヴ・バラード・ソング・ブック。

  全10曲、タイトルチューンのエルヴィス・コステロの曲を初め、A・C・ジョビン、デューク・エリントン、ドナルド・カーン、
  ハロルド・アレン、ビリー・ストレイホーン、J・J・ジョンソン、ラストにはアラン・ブローベントの曲と素敵な選曲で楽しませて
  くれる。しっとりとしたハーモニーが心地よく、ゆるやかな時が過ぎてゆく・・・そんなアルバム。

  アルバム・タイトルの「ALMOST BLUE」は、チェット・ベイカーの東京でのライブ盤「MEMORIES」でも愛聴している。
  


1・BLUE AND SENTIMENTAL / MOOD INDIGO・・・2・ALMOST BLUE・・・3・MEDITATION・・・4・COME SUNDAY・・・
5・A BEAUTIFUL FRIENDSHIP・・・6・LAST NIGHT WHEN WE WERE YOUNG・・・7・LOTOUS BLOSSOM・・・8・THIS LAMENT・・・
9・A LOVE SO STRONG・・・10・HEART’S DESIRE・・・



   1991年5月30日、6月3日 ボストンにて録音・・・


  

セントポーリア

2013-06-22 14:33:56 | ジャズ


  1892年にドイツのサン・ポーリレールの男爵が東部アフリカで発見したので、彼の名前をとってセントポーリアと花につけた

  のだとか。葉は細かい毛が密生していて、ビロードのようなやわらかい質感。そして、中心に寄り添うようにして咲く花は、

  小さくてとてもエレガント。花色は青紫色、ピンク、ローズ、白などがある・・・


  イワタバコ科

  英名:AFRICAN VIOLET
  別名:アフリカすみれ

  花言葉:小さな愛


  今日聴いたジャズ・・・


  キース・ジャレット・トリオ・・・「マイ・フーリッシュ・ハート」

  本作は、2001年にモントルー・ジャズ・フェスティバルで録音され、リリースは2007年、6年の歳月を経てCD化されたもの。

  ライブ盤ながら、気になるキースの唸り声(?)も皆無に等しく、ディジョネットのドラムスもうるさく感じることなく、穏やかに
  進行している。”AT BLUE NOTE / THE COMPLETE RECORDINGS (6CD)は、前記したような、唸り声やドラムスの五月蠅さが
  気になって、何年も前に購入したものの、2回しか聴いていない。

  DISC1から2曲・・・○MY FOOLISH HEART  ○ WHAT’S NEW。 DISC2から2曲 ○ GUESS I’LL HANG TEARS OUT TO DRY
  ○ ONLY THE LONELY

  この4曲は筆舌に尽くし難いほど素晴らしいと思う。キース・ジャレットのスタンダード、バラードの解釈は誰も真似ることは出来ない。
  聴く者の心の襞に沁み込んで、どんな形容詞を使っても表現できないキースならではの世界を垣間見る思いがする。


  DISC1

1・FOUR・・・2・MY FOOLISH HEART・・・3・OLEO・・・4・WHAT’S NEW・・・5・THE SONG IS YOU・・・6・AIN’T MISBIHAVIN


  DISC2

1・HONEYSUCKLE ROSE・・・2・YOU TOOK ADVANTAGE OF ME・・・3・STRAIGHT、NO CHASER・・・4・FIVE BROTHERS・・・
5・GUESS I’LL HANG TEARS OUT TO DRY・・・6・ON GREEN DOLPHIN STREET・・・7・ONLY THE LONELY・・・


   キース・ジャレット(p)
   ゲイリー・ピーコック(b)
   ジャック・ディジョネット(ds)


   2001年7月22日 モントルー・ジャズ・フェスティバルでのライブ録音・・・