花びらの 肉やはらかに 落椿 (飯田 蛇笏)
「やはらか」という言葉、実はそのものの厚み、肉の厚みを暗にほのめかす言葉である。
薄っぺらなものには使わない。花ならば桜や朝顔の花びらには「やはらか」などとはいわない。
やはり、この言葉がふさわしいのは肉厚の花である。
百合、薔薇、ベコニア、なかでも椿ほどこの言葉がしっくりとなじむ花はないだろう。
蛇笏、昭和21年春、還暦の年の作である。
このとき、蛇笏ははるか昔に疾風怒涛(しっぷうどとう)の青春時代を走り抜け、世界大戦の時代
を生き、息子たちを病気や戦争で失っていた。人生の喜びも、またそれを上まわる悲惨も十分になめた
後の作品である。
「やわらか」という措辞(そじ)一つにしても、この言葉のもつ世界のすみずみまで知り尽くしたうえで、
この句のここにそっと置いている・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0236.gif)
今日聴いたジャズ・・・
GRANT STEWART・・・「PALYS THE MUSIC OF DUKE ELLINGTON & BILLY STRAYHORN」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0146.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0146.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/bd/2960a198c2c5f717bb3e7fde2a0311b4.png)
本作は、1971年6月4日 カナダ、トロント生まれ、ジャズ・サックス奏者、グラント・スチュワートの
リーダー・アルバム。ワン・ホーン・カルテット作品。
タイトルどうり、デューク・エリントン、ビリー・ストレイホーン集。
全8曲、アップテンポで熱いブローを聴かせる曲もあれば、スローテンポで落ち着いて、しみじみと聴かせる曲
もあり、その中には、ピアノ、ベース、ドラムスをそれぞれフィーチャーしている曲もあって、聴きごたえのある
一枚に仕上がっている。
1・RAINHECK・・・2・TONIGHT I SHALL SLEEP・・・3・ANGELICA・・・4・I LET A SONG GO OUT OF MY HEART・・・
5・IT DON’T MEAN A THING・・・6・SOMETHING TO LIVE FOR・・・7・THE STAR CROSSED LOVERS・・・
8・THE FEELING OF JAZZ・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0155.gif)
個人的には、スローに演奏される、2、7、8が特に気に入っている。
GARNT STEWART(ts)
TARDO HAMMER(p)
PAUL GILL(b)
JOE FRANSWORTH(ds)
2009年1月26日録音・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kirakira.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kirakira.gif)