つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

らっきょうの花

2012-11-04 17:18:02 | ジャズ

 ユリ科の多年草。
 原産は中国。葉は線形で叢生(そうせい)し、冬の間枯れない。花茎は晩秋に出て、高さ40センチぐらいになる。
 花は紅紫色で散形状に開く。花蓋片は鐘形で花の外に蘂(しべ)をつき出し、ややうつむきがちに咲く。
 
 雄しべは花冠より長い。らっきょうは地下に紡錘(ぼうすい)形の鱗茎があり、野蒜(のびる)に似た細長い葉が束になって
 出る。六~七月ごろ、肥大した鱗茎(りんけい)を掘りだして収穫する。
 独特の香り、辛味があり、甘酢漬の花らっきょうや醤油漬にして食べる。花は秋の季語、茎と実は夏の季語。


 ”らっきょうの花咲く土や農奴葬 ”(飯田 蛇笏)・・・


  今日聴いたジャズ・・・


 EUROPEAN JAZZ TRIO・・・「NIGHT TRAIN」


 本作は、カレル・ボエリーがヨーロピアン・ジャズ・トリオのピアニストだった時の作品。

 11曲中、5曲がカレル・ボエリーのオリジナル、P・マッカトニー、ウェイン・ショーター、滝廉太郎の曲など意外な選曲をしている
 ところも聴きどころ。

 
 エヴァンスとは微妙な違いを感じさせつつも、常に高い音楽性を保とうとしている点で、ビル・エヴァンス・トリオの正統的な、唯一の
 後継者と言っても良い。このトリオの演奏は上品で、優雅で、いつも新しいフィーリングに満ちている。
 高級感があっても、決して難解なものではない。

 カレル・ボエリーのピアノは、しっかりした音楽的信念を持ち、ヨーロッパ的感性にあふれ、どのアルバムを聴いても静謐な趣がある。
 本作でも意外と思われる曲でも彼特有のアレンジで月並みな曲に終わっていない。
 個人的に彼がE・J・Tにいた時のアルバムの中でも、好んでよく聴く一枚。


1・NIGHT TRAIN・・2・AUTUMN IN ROME・・3・THE MOON OF WILD CASTLE・・4・AS TIME GOES BY・・5・YOU・・
6・MICHELLE・・7・NIGHT IN KYOTO・・8・NEVER TO EARLY・・9・BASSMAN SAN・・10・DON’T SAY GOOD-BYE・・
11・EL GAUCHO・・・


 5、7、8、9、10はカレル・ボエリーのオリジナル、3は滝廉太郎の”荒城の月”6はポール・マッカートニーの曲、
 11はウェイン・ショーターの曲。

 表題曲の1、”夜行列車”は作曲者が、ジミー・フォレストとなっているが、もとは彼が在籍したデューク・エリントン・オーケストラ
 の「ハッピー・ゴー・ラッキー・ローカル」のリフから出ている。バディー・モロー楽団、オスカー・ピーターソンの演奏でも知られている。



   KAREL BOEHLEE(p)
   FRANS VAN DER HOEVEN(b)
   ROY DACKUS(ds)

   1991年6月17、18日録音・・・