つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

スイートピー

2014-03-30 14:28:48 | ジャズ


  細い茎の先にひらひらとした蝶形の花を一つつけ、甘く香ります。シフォンにドレープを寄せて作ったような花は

  とてもロマンティック。20世紀初め、イギリス国王の戴冠式に使われ、一躍、世界じゅうの女性の視線を集めるように

  なりました。ほかの花と合わせるより、スイートピーだけでブーケを作るほうが断然すてきです・・・


  マメ科

  原産地:  地中海沿岸

  花言葉:  私を覚えていて



  今日聴いたジャズ・・・


  PAUL CHAMBERS・・・「BASS ON TOP」



  本作は、1935年生まれ、ブルーノート・レーベルを代表するベーシスト、ポール・チェンバースのリーダー・アルバム。

  また、本盤は彼の代表作であるばかりでなく、ジャズ・ベース史上における記念碑的作品と言われている。

  ポール・チェンバース(b)、ケニー・バレル(g)、ハンク・ジョーンズ(p)、アート・テイラー(ds)という名人4人

  が綴る6曲が収められている。


  チェンバースの弓弾きのソロも聴きどころだし、ギター、ピアノ、ドラムス、それぞれのソロも素晴らしい。

  中でも、ギターをフィーチャーしているかのようなフレーズが多い。

  「YOU’D BE SO NICE TO COME HOME TO」での、3:15あたりからの、バレルのギター・・4:40あたりからの

  ハンク・ジョーンズのピアノも印象的。1、4でのドラムソロもアルバムに華を添えている。

  ポール・チェンバースは録音当時、22歳という若さ。

  しかも驚くことに、1500番台と4000番台、あわせて約500枚の中で、ベーシストのリーダー作はたったの3枚だけ。

  それもその3枚全部はポール・チェンバースのリーダー作というから、50年代、60年代、多くのベーシストがブルーノートに

  出入りしたにもかかわらず、リーダー作を録音することが出来たのはチェンバースだけ・・・実に驚くばかり。。。


  どの曲も聴きどころが多いけれど、やはり、個人的にも”懐かしのストックホルム”は、ここのヴァージョンが一番いい。

  チェンバースはサイドメンとしてのアルバムも多く、休む暇なくベースを弾き続けていたのでないかと思う。


  69年に33歳の若さで亡くなってしまったのも、体を酷使したせいなのではないだろうか?とさえ、思ってしまう。


1・YESTERDAYS・・・2・YOU’D BE SO NICE TO COME HOME TO・・・3・CHANSIN’THE BIRD・・・4・懐かしのストックホルム・・
5・THE THEME・・・6・CONFESSIN’・・・




      PAUL CHAMBERS(b)
      HANK JONES(p)
      KENNY BURRELL(g)
      ART TAYLOR(ds)



     1957年7月14日、録音・・・


  

  

ドウダンツツジ

2014-03-28 13:31:41 | ジャズ


  たくさんの小枝に白いつぼ状の小花を咲かせます。東海地方や九州の一部に分布し、庭木や生け垣として全国で栽培されています。

  仲間には濃い赤の小花を咲かせるベニドウダンツツジや、紅色のすじが入るサラサドウダンツツジがあり、こちらもきれいです。

  花期は春ですが、秋の紅葉もとても美しいものです・・・


  ツツジ科

  原産地: 東アジア

  花言葉: あなたのすべてが上品



   今日聴いたジャズ・・・


   ERIC ALEXANDER QUARTET・・・「LAZY AFTERNOON」

   (GENTLE BALLDS Ⅳ)





   本作は、1968年米国イリノイ州生まれのテナー・サックス奏者、エリック・アレキサンダーのリーダー・アルバム。

   バラッズ・シリーズの4作目にあたる作品。

   マイク・ルドン(p)、ジョン・ウェバー(b)、ジョー・ファンズワース(ds)、というバラッズ集ではお馴染みのメンバーを

   従えたカルテット・アルバム。

   1、2、3と聴いてきて、本盤はこれまでのバラードアルバムをやや趣を異にしているように感じる。

   バラッド本来のゆったりした、暖かいトーンのまろやかなプレイに加えて、時にはアグレッシヴな熱いブローも聴かせる。

   コールマン・ホーキンス、レスター・ヤング、ベン・ウェブスター、ソニー・ロリンズ、ジョン・コルトレーンらの一流の

   大物サックス奏者が、そうであったように、アグレッシヴでホットなプレイとバラッドの両方が吹けてこそ、一流のテナー奏者

   になれるといえる。

   どのバラッズ集も申し分なく魅力的だったけれど、本作では、シダー・ウォルトンの「WHEN LOVE WAS NEW」、、

   ヘンリー・マンシーニの「SLOW HOT WIND」、、ジョニー・グリフィンの「WHEN WE WERE ONE」、、ラストには、1953年に

   ボブ・ラッセルとレスター・リーが作詞・作曲した「BLUE GARDENIA」など、あまり聴かれない曲に新たな光をあてて、

   収録されている点も特筆に値する。


   馴染みのある曲にしても、バラッドに変化を与えている。それは、エリックだけでなく、とくに、マイク・ルドンの好演が


   素晴らしい。リーダー作でも聴けないようなプレイをここでは聴かせてくれる。それぞれの曲が7分を超えるものが多く、

   聴きごたえ十分の一枚に仕上がっている。


1・FEELIN’GOOD・・・2・LAZY AFTERNOON・・・3・WHEN LOVE WAS ONE・・・4・SLOW HOT WIND・・・5・MY FUNNY VALENTINE
6・GOODBYE・・・7・WHEN WE WERE ONE・・・8・THE GOOD LIFE・・・9・ANGEL EYES・・・10・BLUE GARDENIA・・・




       ERIC ALEXANDER(ts)
       MIKE LeDONNE(p)
       JOHN WEBBER(b)
       JOE FARNSWORTH(ds)



     2008年8月12日 ニューヨークにて録音・・・

   

ブライダルベール

2014-03-26 13:12:46 | ジャズ


  花嫁がかぶる白いベールのようにふんわりとした姿から名づけられました。つやつやとした緑の葉がこんもりときれいに茂り、

  細かい茎の先にたくさんの小さな白い花を咲かせます。

  美しい葉を観賞する観葉植物に分類されていますが、花とネーミングがすてきなため、鉢花として購入する人もたくさんいます・・



   ツユクサ科

   原産地: 中央アメリカ

   花言葉: 幸せを願っています



    今日聴いたジャズ・・・


   安冨祖貴子・・・「マブイの歌」


   沖縄、金武で生まれ育った、安冨祖貴子のリーダー・アルバム。”魂(KON)”に次ぐ2ndアルバム。

   マブイとは、沖縄の言葉で ”魂 ”を表すらしく、前回と同じく、沖縄の魂をファンキーに歌い上げている。

   メンバーは”魂 ”でのギターが知念嘉哉から岡安芳明に替り、小山太郎(ds)、太田剣(as)の二人が加わっている。

   彼女のアルバムを聴くと、自由奔放に、怖いもの知らずに朗々と歌っているかと思えば、スローナンバーなどでは、実に情感

   たっぷりに、意表をつくような歌唱を披露する。

   最初に聴いた ”魂 ”の冒頭、「WORK SONG」でまず、うちのめされたわけで、日本にもこんなヴォーカリストがいたのかと

   驚いた。選曲が幅広い・・・どの歌も自分のものにしている。

   本作でも、”マーシー・マーシー・マーシー”や ”マック・ザ・ナイフ”のようなパンチのある曲・・・打って変わって、

   ”残された人生 ”ベサメ・ムーチョ” ”ラヴァーズ・コンチェルト” ”マイ・ウェイ” ”ドント・エクスプレイン”

   などでのスローナンバーで聴ける、ほのかな哀しみが心を打つ。

   そして、プロデューサーの井上陽介(b、arr)を初めとして、これだけの実力のあるミュージシャンに恵まれ、歌えるということを

   踏まえても、安冨祖貴子は稀に見るスケールの大きいヴォーカリストだと思う。


   ラストには、ヴォーカルでは滅多に聴けない「BLACK IS THE COLOR OF MY TRUE LOVE’S HAIR(いとしい人の髪は黒)」

   で締めくくられている。渋いこの曲は、ジョニー・グリフィンの「ケリー・ダンサーズ」にも収められていて、ずっと愛聴してきた。

   この曲を採りあげることも意外だったし、レパートリーの広さに改めて彼女の凄さを思う。


1・MERCY MERCY MERCY・・・2・FEELING GOOD・・・3・残された人生・・・4・MACK THE KNIFE・・・5・BESAME MUCHO・・・
6・AIN’T NO SUNSHINE・・・7・A LOVER’S CONCERT・・・8・MY WAY・・・9・SONG FOR MY FATHER・・・
10・DON’T EXPLAIN・・・11・SAVING ALL MY LOVE FOR YOU(すべてをあなたに)・・・12・いとしい人の髪は黒・・・



       安冨祖貴子(vo)
       井上陽介(b、arr)
       大隅寿男(ds)
       小山太郎(ds)
       安井さち子(p)
       岡安芳明(g)
       川嶋哲郎(ts)
       太田剣(as)
       金子雄太(org)



     2006年11月6~13日 東京にて録音・・・

プリムラ・マラコイデス

2014-03-25 12:59:58 | ジャズ


  別名オトメザイクラ。生まれ故郷は中国雲南省。イギリスで改良され、世界中に広まりました。

  長い茎の上に小輪の花をたくさんつけ、ふんわりとしたやさしげな雰囲気です。

  プリムラにはいろいろな種類がありますが、いちばんサクラソウらしい風情があるのがこの花。

  ピンク、白、薄紫、赤などの花色があります・・・



  サクラソウ科

  原産地:  中国

  花言葉:  素朴



   今日聴いたジャズ・・・


   エディ・ヒギンズ・トリオ・・・「懐かしのストックホルム」



   本作は、1932年2月21日生まれのジャズ・ピアニスト、エディ・ヒギンズのリーダー・アルバム。

   ジェイ・レンハート(b)、ジョー・アンシオーネ(ds)を起用したトリオ編成。

   エディ・ヒギンズがスイング・ジャーナルの読者のリクエストに応えて録音された14曲のスタンダード・ナンバーが

   収められている。タイトルチューンの「懐かしのストックホルム」は、第一位に選ばれている曲。

   最初は12曲だったらしいけれど、”クリフォードの想い出”と ”アゲイン”の2曲が追加されたとのこと。


   エディ・ヒギンズの作品では3枚お気に入りがあって、本作は、その中の一枚。


   アルバム全体の印象としては、ミディアム・テンポ~バラード・・・ロマンティック・ジャズ・ピアニストと評され、また、選ばれた

   曲だけあって、一曲一曲がいい。哀愁漂うフレーズも随所で聴ける。


   「BLAME IT ON MY YOUTH」で締めくくられているのも嬉しいところ。。。



1・MOONLIGHT BECOMES YOU・・・2・MORE THAN YOU KNOW・・・3・NARDIS・・・4・虹の彼方に・・・5・懐かしのストックホルム・
6・クリフォードの想い出・・・7・あなたと夜と音楽と・・・8・IF YOU COULD SEE ME NOW・・・9・AGAIN・・・10・WE WILL
  BE TOGETHER AGAIN・・・11・WITCHCRAFT・・・12・IT NEVER ENTERED MY MIND・・・13・星影のステラ・・・
14・BLAME IT ON MY YOUTH・・・



       EDDIE HIGGINS(p)
       JAY LEONHART(b)
       JOE ASCIONE(ds)



      2002年9月24、25日 ニューヨークにて録音・・・

   

   

クモマグサ

2014-03-22 13:30:53 | ジャズ


  雲間草。雲がかかりそうな高い山に自生していることから名づけられましたが、園芸種として流通しているものは正確には

  洋種クモマグサといい、日本の高山に自生するクモマグサとは別の種類です。

  ふんわりとコンパクトに茂った株に赤やピンク、白の小花をつけます。

  高温多湿が苦手なので鉢植で育てましょう・・・



  ユキノシタ科


  原産地: ヨーロッパ

  花言葉: みなぎる力



  今日聴いたジャズ・・・


  深津純子・・・「太陽の道」



  本作は、日本を代表する女性フリュート奏者兼作曲家、深津純子(すみこ)のリーダー・アルバム。

  ブラジル音楽を豊かな色彩感覚と変化に富んだ多様なリズムで綴る12曲。。。


  エドゥ・ロボ、ドリ・カイミ、ジョビン、バーデン・パウエル、トニーニョ・オルタなど馴染み深いアーティストの曲に加え、

  あまり知られていないけれど、知る人ぞ知るアーティストの名曲なども採りあげている。


  タイトルチューンの「太陽の道」は、唯一、深津純子のオリジナルでゆったりとした三拍子のジャズ・バラード・・・


  ”太陽が海面に赤い道を描きながら沈んでゆく様子を描いた”という女性らしい一曲。


   また、バーデン・パウエル作の「DEIXA(デイシャ)」では、ヴォーカルを披露しており、声質がボサノヴァにぴったり合っている。

   出来れば、もう2曲くらいヴォーカルを入れて欲しかった。


   12曲中、とくに好きな曲では、アヴィ・ハラ(エドゥ・ロボ)、O CANTADOR(英語では ”LIKE A LOVER”の別タイトルで

   知られている)、A FELICIDADE(A・C・ジョビン)、太陽の道(オリジナル)、デイシャ・・・など。


1・アヴィ・ハラ・・・2・コンテンダ・・・3・雲と大地の音楽・・・4・カンタドール・・・5・エスタモス・アイ・・・
6・フェリシダージ・・・7・ジョランバ・・・8・田舎の小さな汽車・・・9・キシャーバの水彩画・・・10・太陽の道・・・
11・デイシャ・・・12・マウンテン・フライト・・・




       深津純子(fl、vo)
       ビル・カントス(p、key)
       トム・ケネディ(b)
       ケヴィン・ウィナード(ds、perc)
       ファビアーノ・ド・ナシメント(g)



      2008年1月14、15日録音・・・