つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

のばら(実)野薔薇

2013-11-30 14:21:45 | ジャズ


  6月15日の誕生花のいばらは初夏の花ですが、こちらはその実のほう。芳香がある花も清楚で多くの人に愛されますが、

  つややかな赤い実の美しさはまた格別。

  半つる状の枝先にいくつもつき、他の実のものにくらべ、洋風のあかぬけた表情を見せてくれます。最近は生け花だけでなく、

  リースやドライフラワーの材料としてよく利用されます。

  また営実(えいじつ)という生薬名で、漢方にも用いられこともあります・・・・



  バラ科

  学名:  MULTIFLORA JAPONICA


  花言葉:  痛手からの回復



  今日聴いたジャズ・・・


  LINA NYBERG・・・「A SONK BOOK」
  (meet ANDERS PERSON & YASUHITO MORI)


  本作は、1970年2月27日、スウェーデン、ストックホルム生まれのヴォーカリスト、リーナ・ニーベリのリーダー・アルバム。


  スタンダード曲集。全13曲中、ジェローム・カーン、ビル・エヴァンス、A・C・ジョビン達の曲を採りあげている。

  彼女は”スウェーデンの歌う詩人”ともいわれていて、自分でも”私は詩を大事にするタイプです”と言っている。

  本作では、ジェローム・カーンの曲が多く、「LET’S BEGIN」「WHY WAS I BORN」が歌っていて特に印象に残ったとも。

  彼女の歌唱は、実に自然体で、エモーショナルに歌い上げるタイプではない。どの曲も淡々と歌っている。

  特筆すべきは、アンダーシュ・パーション(p)、森泰人(b)という、名プレイヤーのサポートを受けて、リーナ・

  ニーベリの歌唱が生き生きと輝いている点にあると思う。森さんは、プロデューサーも兼ねている。


  昼下がりのうららかな午後、静まりかえった夜などに聴くのに最適な一枚。


1・PRPLOGUE・・・2・THEM THERE EYES・・・3・AUTUMN IN NEW YORK・・・4・VERY EARLY・・・5・YESTERDAYS・・・
6・今宵の君は・・・7・YOU’VE CHANGED・・・8・WHY WAS I BORN・・・9・DINDI・・・10・ORDINARY DAY・・・11・ALL
  THINGS YOU ARE・・・12・I’M OLD FASHIONED・・・13・LET’S BEGIN・・・・・




     リーナ・ニーベリ(vo)
     アンダーシュ・パーション(p)
     森泰人(b)



      2003年1月18、19日録音・・・・

わびすけ(侘助)

2013-11-29 13:42:21 | ジャズ


  中国原産の唐つばきの園芸品種。いっぱいに花を広げる八重つばきとはおもむきを異にし、一重咲きで小さく、なかばまでしか

  花を開かない、つつましい筒状のつばきです。

  真偽のほどわわかりませんが、加藤清正が朝鮮出兵のときに持ち帰ったという伝説があり、茶人利休がこのつばきを愛したのだとか。

  利休に仕え、この花を育てた人物が侘助といったので、彼の名前を花名にしたとされます・・・


  ツバキ科

  英名: CAMELLIA WABISUKE


  花言葉:  ひかえめ



  今日聴いたジャズ・・・


  TOKI・・・「THE ONE」



  本作は、日本の名アルト・サックス奏者、土岐英史のリーダー・アルバム。

  大石学(p)、椎名豊(p)、坂井紅介(b)、江藤良人(ds)という気心の知れたメンバーを起用してのワン・ホーン・カルテット

  作品。14年ぶりのアルバム。


  「IN A SENTIMENTAL MOOD」、「A GOOD LIFE」は擦り切れるほど聴いた。今でも折に触れては取り出して聴いている。


   本作は、土岐氏が、長年温めていたオリジナル(1、2、4、5、7、8)、それにスタンダード(3、6)を織り交ぜて、

   魅力的な一枚に仕上がっている。

   ライナーを読んで知ったことばかりだけど、#1「C MINOR」は阪神淡路大震災をきっかけに生まれた曲で、土岐氏の出身地、神戸

   の被害は大きく、復興を願う想いから出来たらしい。アルト~ピアノ~ベースと受け継がれるソロが味わい深さを増している。

   #2「AFTERNOON」は、午後の明るい日差しが似合う穏やかな曲。土岐氏の別の面を垣間見るような曲に仕上がって

   いる。#3「MY IDEAL」は、いつかCDに収録したいと考えていたというスタンダード。

   メンバー全員の優しさが滲み出ている、しみじみとしたプレイが聴ける。

   #4「PICASSO’S HOLIDAY」は、ピカソ好きな土岐氏が常に遊び心を忘れないピカソの休日を想像して書いた曲で、速いフレーズの

   アルト・ピアノ・ベースが光る。ドラムスソロが曲のよいスパイスになっている。

   #5「ETO」はまさに、江藤良人のこと。ドラムスをフィーチャーし、ドラムが輝くサウンドになっている。

   #6「WHEN I FALL IN LOVE」は長年の共演者であった、故日野元彦に想いを馳せて、奥様からのリクエストで演奏されている。

   しみじみとしたプレイが優しい。

   #7「THE RIGHT TIME」は、”だるまさんがころんだ”のイメージで作ったという。アップテンポの曲。ピアノソロが曲をより

   盛り上げている。

   #8「ONE MORE QUESTION」は、ライブ演奏のために書かれたという。本作では唯一のブルース。ベースが鮮やかに曲を彩っている。


   現在は、お嬢さんである麻子さん(vo)も活躍しているし、市原康さんもお嬢さんのひかりさん(tp)も親子で活躍している。


   そう思って聴いていたら、月日の流れを感じて、しんみりしてしまった。



    土岐英史(as)
    大石学(p)
    椎名豊(p on3、6、8)
    坂井紅介(b)
    江藤良人(ds)



    2008年3月録音・・・・・


侘助の花




   

山茶花

2013-11-27 12:30:51 | ジャズ


  初冬のころ美しい花を咲かせる花木です。よくつばきと混同されますが、しっとりした質感で花形のととのったつばきに対し、

  さざんかは軽やかで清楚。ひめつばきという別名どうり、つばきの妹格という感じです。

  また、枝に、褐色の毛があるのがさざんか、ないのがつばきということでも判別はできます・・・


  ツバキ科

  英名:  SASANQUE CAMELLIA
  別名:  ひめつばき


  花言葉:   愛敬



  今日聴いたジャズ・・・


  JOE MAGNARELLI QUINTET・・・「WHY NOT」




  本作は、クリス・クロスから、トランペット奏者、ジョー・マグナレリの初リーダー・アルバム。


  エリック・アレキサンダーとの2管をフロントに、リニー・ロスネスはじめ錚々たる顔ぶれのリズムセクションをバックに、

  オリジナリティあふれるアプローチで展開されるスタンダードや多彩なアプローチで魅せるオリジナルを加えた一枚。


  テクニックに陥らないキレのあるプレイが光る完成度の高い仕上がりになっている。


  全8曲中、マグナレリのオリジナル3曲(3、7、8)、リニー・ロスネスのオリジナル一曲(6)を加えた構成になっている。


  マグレナリの作品では、マグリュミラー、デヴィッド・ヘイゼルタインをピアノに採用したものもいいけど、本作では、

  リニー・ロスネスが、スタンダードでも、自己のオリジナル曲でも素晴らしいプレイを聴かせる。

  また、ピーター・ワシントン(b)、ケニー・ワシントン(ds)はマグレナリの作品ではお馴染みで、クリス・クロス盤でも

  馴染み深いベテラン。初リーダー作ということもあってか、気合いの入った演奏が聴ける。



1・CUPBEARERS・・・2・HOW DEEP IS THE OCEAN・・・3・BELLA CAROLINA・・・4・AFTER YOU’VE GONE・・・5・WHEN YOUR
  LOVER HAS GONE・・・6・STORYTELLER・・・7・Y-NOT・・・8・BLUES FOR B・G・・・・・




    JOE MAGNARELLI(tp)
    ERIC ALEXANDER(ts)
    RENEE ROSNES(p)
    PETER WASHINGTON(b)
    KENNY WASHINGTON(ds)
    DANIEL C・SADOWNICK(perc on3)



    1994年12月21日録音・・・・・
  

マネッチア

2013-11-26 15:15:10 | ジャズ


  ファイヤークラッカー・ヴァイン(爆竹つる草)という英名、いったいどういう意味なのかふしぎに思うかも。

  しかし、離れてこの花を見ると、火がついてパチパチはじける爆竹を連想し、だれでも納得してしまいます。

  つる性で筒状の花は赤く、口元だけが黄色というしゃれた配色。支柱を立ててそれにからませるほか、つり鉢仕立てにする

  こともあります・・・・


  アカネ科


  英名: FIRECRACKER
  別名: あらげかえんそう


  花言葉: たくさん話しましょう



  今日聴いたジャズ・・・


  LUIS SALINAS・・・「SALINAS」


  本作は、1957年 ブエノスアイレス生まれ、アルゼンチンが誇るギタリスト、ルイス・サリナスのリーダー・アルバム。

  1994年のデビュー作品。


  サリナスは、モントルー・ジャズ・フェスティバルをはじめ多くのイベントに招かれキャリアを積んでいき、チック・コリア、

  ジョージ・ベンソン、チューチョ・バルディス、スコット・ヘンダーソンなどから賞賛されるまで実力をつけて行った。

  彼の才能に惚れ込んでプロデュースをかって出た、GRP社長で著名なプロデューサーのトミー・リピューマによって、本作でデビュー

  を果たしている。


  本盤はラテンフュージョンといわれるけれど、彼の音楽の底流には、ボサ・ノヴァ、サンバ、サルサ、ボレーロ、それにジャズの要素

  なども入り混じっていることが判る。

  サリナスは自ら影響を受けたギタリストとして、ロベルト・グレラ、バーデン・パウエル、パコ・デ・ルシア、ジョージ・ベンソン、

  ジェフ・ベック、アール・クルー、ジョー・パス、トニーニョ・オルタ達の名前をあげている。

  しかしながら、本作を聴いていると、上記したギタリストの影響が感じられない。しいて言えば、ラストの一曲がジョージ・ベンソンに

  似ているかなというくらいで、サリナスは独自の音楽スタイルを形成していったギタリストだと思う。

  アコースティックでも良いものがあり、本作の他に5枚所有していて、代表作といわれる2枚組のアルバムを聴き直してみたけれど、

  最初に聴いてすっかり虜になった、この”SALINAS”が一番好きで、しっくりくる。

  全13曲中、2曲(6、11)ではヴォーカルも披露していて、これがまた巧い。哀愁味を帯びたメロディとヴォーカルを聴いていると

  涙腺が緩む。この一枚は愛聴盤としてターンテーブルに載せる価値のある作品。。。


1・LA SALSALINAS・・・2・SANTA CRUZ・・・3・FUNKY TANGO・・・4・RAIN・・・5・THE MOB・・・6・BACK TO THE PLACE
  I LOVE・・・7・MOOD・・・8・STILL・・・9・FOR IVAN(LINS)・・・10・CHA CHA ROCK・・・11・COUNT ON ME・・・
12・BLUE ZAMBA・・・13・SPIKE・・・・・




    ルイス・サリナス(g vo)

    リッキー・ピーターソン(key)
    ポール・ピーターソン(b)
    マイケル・ブランド(ds)
    サミー・フィゲロア(perc)他・・・・・

  

秋咲きクロッカス

2013-11-24 14:36:07 | ジャズ


  早春に咲く、いわゆる「春告げ花」として知られるクロッカスですが、春だけでなく、秋や冬に咲く品種もあります。

  春咲き種が花も大きめで華やかな雰囲気なのに対し、秋咲き種はややひかえめ。といってもとくに、花形、色などにちがいは

  ありません。

  ちなみにクロッカスという名前は、ギリシャ神話にでてくるヘルメスとクロークスという恋人同士の女性のほう、クロークスに

  ちなんだものなのだそうです・・・・


  アヤメ科

  英名:  CROCUS
  別名:  はなサフラン


  花言葉:  信頼


  今日聴いたジャズ・・・


  TOQUIO BOSSA TRIO・・・「STOLEN MOMENTS」



  本作は、ボサノヴァだけでなく、ジャズのスタンダードも得意とする、日本では珍しくユニークで楽しいピアノトリオ、

  
  トキオ・ボッサ・トリオの3作目に当たる作品。

  プロデュースはドラム、パーカッションを担当している吉田和雄。


  実際に、3人でリオを訪問し、高級住宅地、レブロンではライブを行っている。リオのCDショップに置いたファースト・アルバムは


  好評だったらしい。

  
  全10曲中、イリオ・ジ・パウラの1、アントニオ・カルロス・ジョビンの3、9、カルロス・リラの4、シコ・ブアルキの5、


  などの他、スタンダードを織り交ぜた楽しめる内容の一枚に仕上がっている。


  ラストの”NOTHING’S GONNA CHANGE MY LOVE FOR YOU(変わらぬ想い)”はジョージ・ベンソンが録音したことで有名になり、

  スタンダード・ナンバーになった曲。この曲のみがポップスでレパートリーに入っている。

  どの曲も馴染み深いものばかりなので、聴きやすい。ちなみにライブも同じような選曲、3人ともフレンドリーな人柄なのででいつも、

  ノリノリになってしまう。アンコールは決まって”マシュケ・ナダ”・・・いつも熱く楽しい。


1・マラカナン・・・2・枯葉・・・3・愛の語らい・・・4・アルアンダ・・・5・カロリーナ・・・6・STOLEN MOMENTS・・・
7・星影のステラ・・・8・THE BLUES WALK~BILLIE’S BOUNCE~BATIDA DIFERENTE(バップの名曲のメドレー)・・・
9・コルコバード・・・10・変わらぬ想い・・・



     遠藤律子(p)
     山根幸洋(b)
     吉田和雄(ds perc)


      2011年10月18、19、20日録音・・・