雪をともなわない冷たく乾いた強風が「空っ風」
霜の上を渡る寒風が「霜風(そうふう)」
寒くて襟を立てるような風が「さむ風」、北風は「朔風(さくふう)」
福井県以北の日本海沿岸では、冬の北西の季節風を「束風(たばかぜ)」または「玉風」と呼んで
しけになるのを警戒するそうです・・・
今日聴いたジャズ・・・
SWEET JAZZ TRIO with ISABELLA LUNDGREN・・・「WHY TRY TO CHANGE ME NOW」
本作は、ストックホルムを中心に活動を繰り広げてきた ”SWEET JAZZ TRIO(SJT)”、コルネット、ギター、ベース
という変則アコースティック・トリオと、スウェーデンの西部、ヴェルムランド地方の生まれ、まだ20代前半の若さである、
ヴォーカリスト、イザベラ・ラングレンが織りなす、珠玉のスタンダード集。
SJTにとっては、デビュー作「ヴェリー・スウェーディッシュ」以来多くの作品をリリース、本作は「スイート・バラード」以来
の2年ぶり、11枚目のアルバムになる。
全12曲中、イザベラ・ラングレンは6曲(1、4、6、8、10、12)に参加、、他の6曲はSJTだけの演奏になっている。
タイトルチューンの「WHY TRY TO CHANGE ME NOW」は、ピアニストとしても知られるサイ・コールマンがジョセフ・マッカー・シー
と共作したナンバーでフランク・シナトラのキャピトル盤「ノー・ワン・ケアーズ」などでとりあげられている。
他は、リチャード・ロジャース、、デューク・エリントン、、カウント・ベイシー、、、ジョージ・ガーシュウィンたちの、
名曲、中には、隠れた名曲を選曲し、これまで一貫して感じてきた、SJTの”暖炉のような暖かさ”と形容されるように、温かく、
派手さなはないものの、緊張を強いることなく聴き手の心をとらえて離さない演奏がここにもある。
娘ほども歳の離れた、ラングレンを優しく見守り、彼女の歌唱を引き立てるSJTならではの演奏を聴かせる。
ラングレンも敬愛する3人のサポート、コルネット、ギター、ベースをバックに、のびのびと、穏やかに20代前半とは
思えないほどの落ち着きがあり、ひとつひとつのフレーズを丁寧に紡いでいる。
彼女は、ビリー・ホリデイが大好きらしく、ビリーの愛唱曲として知られる 「DAY IN DAY OUT」、「EMBRACEABLE YOU」、
「THESE FOOLISH THINGS」の3曲をとりあげて歌っていることも聴きどころ。
そういえば、どこかビリー・ホリデイの声、歌唱に似ているフレーズが随所で感じられる。
※ イザベラ・ラングレンは18歳でニューヨークに旅立ち、4年間ジャズを学んだあと帰国。
現在はストックホルムに拠点を移してクラブやコンサート活動をおこなっている。
1・WHY TRY TO CHANGE ME NOW・・・2・THE BLUE ROOM・・・3・SOPHISTICATED LADY・・・4・THOU SWELL
5・SOMEONE TO WATCH OVER ME・・・6・DAY IN DAY OUT・・・7・BLUE AND SENTIMENTAL・・・8・EMBRACEABLE YOU
9・DROP ME OFF IN HARLEM・・・10・I’M THROUGHT WITH LOVE・・・11・NOBODY’S HEART・・・12・THESE FOOLISH
THINGS・・・
ラッセ・トゥーングヴィスト(CNT)
マッツ・ラーション(g)
ハンス・ハッケンルート(b)
イザベラ・ラングレン(vo)
2013年6月 ストックホルムにて録音・・・