つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

虫の声

2015-09-29 14:48:14 | ジャズ



   深夜、虫の声をきくのは、ひとつの楽しみ・・・


   カネタタキはやみの中にあって、静寂を演出している


   アオマツムシやコオロギに比べると、カネタタキの鳴き声はいかにも遠慮深げで、かぼそい。。。


   すずしき鉦(かね)をとをばかり /  たたきてやみぬ鉦たたき /  よべの歎きをまたえよと / あとはこゑなき夜のくだち (三好達治)


※ 夜のくだちとは、夜が更けること





       今日聴いたジャズ・・・



    EMILY REMLER・・・「RETROSPECTIVE VOL・1」
              ” STANDARDS ”





    1957年9月18日 ニューヨーク生まれ コンコードにデビューした女性ギタリスト、エミリー・レムラーのリーダー作。


    彼女は10歳からギターを弾き始め、最初はハードロックなどをやっていたらしい。

    
    一音一音が力強く、しっかりしたギターを弾く人で、「EAST TO WES」という作品を残しているのでウェス・モンゴメリーに影響を受けたと


    思われる。しかしながら、残念なことに薬物摂取過剰のため、1990年5月4日、32歳の若さで他界。。


    女性ギタリストがきわめて少ないこともあり、彼女の死は あまりにも惜しい。


    本作は、「FIREFLY」、「EAST TO WES」、「TOGETHER」、「TRASITIONS」の中から、スタンダードを選んだアルバム。



1・DAAHOUD・・・2・HOW INSENSITIVE・・・3・STOROLLIN’・・・4・HOT HOUSE・・・5・IN YOUR OWN SWEET WAY・・・6・JOY SPRING
7・朝日のごとく爽やかに・・・8・AFRO BLUE・・・9・DEL SASSER・・・10・IN A SENTIMENTAL MOOD・・・





      EMILY REMLER(g)

      HANK JONES(p)
      JAMES WILLIAMS(p)
      EDDIE GOMEZ(b)
      BOB MAIZE(b)
      DON THOMPSON(b)
      BUSTER WILLIAMS(b)
      LARRY CORYELL(g)
      JOHN D’EARTH(tp)
      TERRY CLARKE(ds)
      JAKE HANNA(ds)
      BOB MOSES(ds)



        ウメバチソウ 



   
    

十五夜

2015-09-27 14:51:54 | ジャズ



   きょう九月二十七日は 日本の秋の風物詩 「十五夜」


   同じ意味として 「中秋の名月」や 「芋の名月」といった呼び方があります


   月が見えるところに、ススキを飾って月見団子、里芋、枝豆、栗などを盛り


   御酒を供えて月を眺めたりする習慣がありますね・・・


   みなさまは、何かお供えをして、お月見をされますか?




     今日聴いたジャズ・・・


   ROMANTIC JAZZ TRIO・・・「モリエンド・カフェ」 
 



   ジョン・ディ・マルティーノ(p)、アイラ・コールマン(b)、グラディ・テイト(ds)の三人からなる、ロマンティック・ジャズ・トリオの


   通算6枚目となる作品。


   ミステリアスで呪術的なラテン・スタンダード曲を選んで、新しいアフロ・キューバン・ジャズ・トリオサウンドを聴かせる。


   これまで聴いた ”甘き調べ ””SO IN LOVE ”も聴きやすく、選曲もよい内容のアルバムで、今でも時折聴いているけれど、


   本作は違った趣向で楽しめる一枚に仕上がっている。



1・マリア・セルバンテス・・・2・黒い天使・・・3・アマポーラ・・・4・オブセシオン・・・5・テ・キエロ・デビステ・・・6・ババルー
7・ノーチェ・デ・ロンダ・・・8・キエン・セラ・・・9・グリーン・アイズ・・・10・グラナダ・・・11・モリエント・カフェ
12・イエスタデイ・アイ・ハード・レイン・・・13・マイアミ・ビーチ・ルンバ・・・14・ジャングル・ドラム・・・



   JOHN DI MARTINO(p)
   IRA COLEMAN(b)
   GRADY TATE(ds)



        ススキと月 





おしろいばな

2015-09-26 13:19:07 | ジャズ



    白粉花   夕化粧


    オシロイバナ科の多年草  メキシコ原産


    夕方近くに花を開き、朝にしぼんで落ちます  夕方から咲き出すので夕化粧という別名も・・・


    江戸時代刊行の貝原益軒の『花譜』(1694年)にすでに記されています



    白粉花過去に妻の日ありしかな  (きくちつねこ)





     今日聴いたジャズ・・・



     SINNE EEG・・・「ブルーな予感」



    デンマークの歌姫、シーネ・エイの5作目となる作品。


    全11曲、自身の書き下ろしオリジナル7曲(1、2、3、4、6、8、10)、、オリジナリティーあふれるカヴァー4曲


   (5、7、9、11)で構成されている。


    北欧ジャズ、ピアノの御大ジャコブ・クリストファーセン・トリオをバックに、ロマンティシズム溢れるオーガニックで内省的な歌声が

   
    印象的。さらには、透明感、温かみ、曲によっては、憂いを含み、エモーショナルに聴かせるなど、実にさまざまな表情を見せる。



    これまで聴いてきたどの作品も彼女はサポート陣に恵まれた人だなぁと思う。全曲でピアノ、ベース、ドラムス、トランペット(on 7)


    の好プレイが光る。アルバム全体の印象は、落ち着きのある、しっとりとした歌唱がほとんど。。その中に、「MY FAVORITE THINGS」、、


    「IT MIGHT AS WELL AS SPRING」などの弾んだ曲もあり、彼女の歌唱と共に、クリストファーセンのピアノが素晴らしい!



1・DON’T BE SO BLUE・・・2・HIGHWAY ONE・・・3・THE WRITING ON THE WALL・・・4・LAST RIDE・・・5・GOODBYE
6・DOWN ON WEST FUXING LU・・・7・THE SOUND OF MUSIC・・・8・THE STREETS OF BERLIN・・・9・MY FAVORITE THINGS
10・TIME TO GO・・・11・IT MIGHT AS WELL AS SPRING・・・



    ※ DANISH MUSIC AWARD VOCAL JAZZ ALBUM OF THE YEAR 2010受賞作品



     SINNE EGG(vo)

     JACOB CHRISTOFFERSEEN(p)
     MORTEN TOFTGARD RAMSBOL(b)
     MORTEN LUND(ds)
     JESPER RILIS(tp、on7)


     2010年録音


       オシロイバナ 



九月も後半に・・・

2015-09-24 13:12:39 | ジャズ



   キンモクセイの香りが部屋じゅうに みちみちています

 
   やわらかで 心持ち甘く 清らかで 心を静める不思議な香り・・・


   その深く、濃いかおりには『秋の声』を感じさせるものがありますね





       今日聴いたジャズ・・・


   VLADIMIR SHAFRANOV・・・「WHISPER NOT」




   ロシア生まれ、フィンランド在住のジャズ・ピアニスト、ウラジミール・シャフラノフのリーダー作。


   ヴィーナス移籍第一弾にあたる作品。


   ピーター・ワシントン(b)、ヴィクター・ルイス(ds)を従えた、ピアノトリオ編成。


   全10曲、この中には、これまでリリースされたアルバムにも収録された曲を多く取り上げている。


   どの曲をとっても、愛聴している大好きな曲ばかりで、移籍第一弾のアルバムとしても上出来な作品だと思う。


   シャフラノフはもとより、ベース、ドラムスともにベテランらしいプレイを聴かせる。


   誰もが気に入る一枚ではないだろうか・・・



1・あなたと夜と音楽と・・・2・HOLY LAND・・・3・クリフォードの想い出・・・4・WHISPER NOT・・・5・MOON AND SAND
6・HUSH-AーBYE・・・7・DAY DREAM / STAR CROSSED LOVERS・・・8・OBLIVION・・・9・IF YOU COULD SEE ME NOW
10・A BEAUTIFUL FRIENDSHIP・・・



     2012年1月28日 ニューヨークにて録音



         アケボノソウ  

秋分の表情

2015-09-22 01:45:20 | ジャズ



   明日、九月二十三日は、秋分・・・


   昼夜の長さがほぼ等しくなり、


   「秋涼」が「やや寒」に移ろい、「冷気」と対峙するころです

   
   風によって、周辺の色もすこしづつ秋色に染まり、そこかしこに「小さな秋」をたくさん見つけられる時季でもありますね




今日聴いたジャズ・・・


  DIANA PANTON・・・「I BELIEVE IN LITTLE THINGS」
            (わたしの小さな願い)




  カナダのオンタリオ州、ハミルトン生まれ、カナダを代表するヴォーカリスト、ダイアナ・パントンの7枚目となる作品。

デビュー作、”YESTERDAY PERHAPS~ 昨日のわたし”(2005年)、、”MOONLIGHT SERENADE~ 月と星のうた”(2007年)、、


  ”PINK ~シークレット・ハート”(2009年)、、”TO BRASIL WITH LOVE~ 私が愛したブラジル”(2011年)、、


  ”WINTER KISS~ わたしのホリデイ”(2011年)、、”RED~ルージュのため息”(2012年)、、”MY HEART SINGS~スウィート・


  ライブ”(2013年)と素敵なアルバムを発表してきた。


  本作のコンセプトは”子どもと音楽”・・・以下、ライナーノーツより抜粋・・・


 ” 数年前、ダイアナは知人から子守歌やお昼寝のBGMに彼女の音楽を流していると教えてもらい、それがヒントとなりアルバムの制作に


 つながったという。バックメンバーはドン・トンプソン(p、b、vibs)、レグ・シュワガー(g)、というダイアナが信頼を寄せるプレイヤー


 と共に、前作『RED~ルージュのため息』で美しい旋律を奏でたコエンリード・ブローメンタル(チェロ)が参加。


 透明感のあるヴィブラフォンや、たおやかなチェロの音色を効果的に色付けした、淡くまろやかなアレンジメントはドン・トンプソンによるもので


 密やかな室内楽アンサンブルがドリーミーな世界観を見事に描いている”



 彼女のイノセントな歌声、歌唱はこれまでのアルバムを聴いてもわかるように、最大の魅力になっていると思う。


 全14曲、彼女自身が幼いころに慣れ親しんだという、ほぼ全曲が子供向けの映画で使用された曲が取り上げられている。


 
 本作は、確かに、子供も聴いて喜ぶと思う。しかしながら、いわゆる子守歌、お昼寝のBGMではない。


 今までリリースされたアルバムと同じく、彼女の歌唱、サポート陣によって作り出される、やさしさ、穏やかさ、他にはない魅力を含んだ、


 作品に仕上がっている。



1・IN A WORLD OF MY OWN・・・2・ALICE IN WONDERLAND・・・3・PURE IMAGINATION・・・4・IMAGINATION・・・5・SING
6・I’M GOING TO BACK THERE SOMEDAY・・・7・THE RAINBOW CONNECTION・・・8・LITTLE THINGS・・・9・WHEN YOU WISH UPON
  A STARS・・・10・HALFWAY DOWN THE STAIRS・・・11・EVERYBODY SLEEP・・・12・SLEEP IS A PRECIOUS THING
13・HUSHABYE MOUNTAIN・・・14・SLUMBER MY DARLING・・・



     DIANA PANTON(vo)

     REG SCHWAGER(g)
     DON THOMPSON(p、b、vibes)
     COENRAAD BLOEMENDAL(cello)


    2014年8月録音


  ※ ダイアナ・パントン来日公演

    10月5日、6日 東京丸の内コットンクラブにて。電話::03-3215-1555


      チェリーセージ