徒然なるまま 写遊記

私楽 諸行歓常 諸行感謝 のんびり気ままに散策・・「埼玉・高麗川のほとり」(浮雲・浮浪雲)

本「鬼の筆」(戦後最大の脚本家・橋本忍)

2024-01-04 | 映画
単行本「鬼の筆 戦後最大の
    脚本家・橋本忍の栄光と挫折」
(春日太一・著 / 文藝春秋・発行)
★★★
「羅生門」「七人の侍」「真昼の暗黒」
「私は貝になりたい」「ゼロの焦点」
「切腹」「白い巨塔」
「日本のいちばん長い日」「日本沈没」
「砂の器」「八甲田山」「八つ墓村」

映画史に残る名作、ヒット作を数多く
手がけた脚本家・橋本忍の
「栄光と挫折」を夢中で読破しました。
★★★
橋本忍が脚本家として活躍した 
大きな要因の幼少期ストーリーや

黒澤明監督「七人の侍」
脚本チームからスタートした
華々しいい脚本家・人生を

春日太一氏が取材開始から12年
480頁にまとめた力作。
★★★

橋本忍「原作の中にいい素材があれば、
あとは殺して捨ててしまう。
血だけ欲しいだよ。(以下・略)」


(映画.comより)

作品ごとにある「鬼の筆エピソード」
の中で 映画「砂の器」を少し紹介。

★新聞連載する前の 松本清張から
「砂の器」の脚本を頼まれた橋本だが

「いや、まことに出来が悪い
つまらん。(以下・略)」
「原作は半分しか読んでいない」

清張が執筆した「砂の器」に魅力を
感じなかったが、
「父と子の旅」数行を映画の主軸に
することで(山田洋二と共に)
脚本を完成。

★しかし東宝・松竹・東映など
大手映画会社から、ヒットしないと判断
された為に、自ら独立プロを
設立して作品化にこぎつけた。

★そして独立プロとして
橋本も一部監修。
例えば大手映画会社では
予算的に無理な

お遍路する親子を
厳冬の津軽海峡から~紅葉の阿寒など
一年かけて日本列島の四季を撮影。

その編集も橋本自身たずさわり映画化。
ちなみに、映画は大ヒット‼

(著書から)
「砂の器」においては、その「生血」の
結晶が まさに「父子の旅」だった。

以上は「砂の器」制作の 
ほんの一コマの物語(抜粋)。

なお著書は各コーナーに
「制作秘話」が満載されている
読み応えある橋本忍評伝の労作です。

☆☆☆
当ブログ立ち寄りに感謝です。

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