徒然なるまま 写遊記

私楽 諸行歓常 諸行感謝 のんびり気ままに散策・・「埼玉・高麗川のほとり」(浮雲・浮浪雲)

石原慎太郎【「私」という男の生涯】

2022-08-29 | 本 雑誌
よく訪れる書店の「文芸書ランキング」で
長く上位に陳列されている石原慎太郎
【「私」という男の生涯】)(幻冬舎)。

石原氏の小説家・政治家の活躍を
それなりに知っているだけに
「今さら、石原慎太郎の自叙伝」なんて
読みたくないと避けていたが、



何となく読み始めたら、
「戦後の昭和を彩った男」が
自己の功罪を 赤裸々に白状する
漢(おとこ)の姿が見えて
一気に読み終えました。

自分が理解していた石原氏は
「陽の当たる坂道」を歩いた人生ゆえに

彼の美学なら、墓場まで持って行くと思えた
不倫の数々を赤裸々に告白した著書。

むしろ不倫を美しく語ることも出来たのに
重く暗い恋愛を自白した姿に 
爽快な幕引きの「太陽族」を
見させていただきました。

ちなみに大学在学中に芥川賞受賞。
日生劇場創設に関わったいきさつ。
三島由紀夫氏はじめ様々な著名人との交流。
一般人と違うヨットの私生活など等
まさに明るいシーンの「表の石原」。

さらに都知事時代の新銀行東京の
赤字なども語りつつ
都政の業績を残したと自負する人だが

思い出話より、
本書の主題として伝わったのは
「死を前にした 男の戸惑い」です。

本書を短く語ることは無理なので、ここでは
末文を紹介して終わりにします。

巻末文・・・「死ぬのは やはりつまらない。」

当ブログ立ち寄りに感謝です。

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1 コメント

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Unknown (一心です。)
2022-09-10 22:47:26
慎太郎さんは、高校の先輩。
鬱病で1年留年しました。
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