スミダマンのほのぼの奮戦記

~グルメ・旅・仕事・自然・地域~あらゆる出来事をフラッシュバック。

フォーシーズンズホテル京都

2020-11-28 05:54:42 | ホテル・旅館

GO TO トラベル第4弾

業界有志で京都に新しく完成した一流ラグジュアリーホテルの視察に

行ってきた。その一つがこのフォーシーズンズホテル京都だ。

旅行屋さん曰く「数年前まではインバウンド需要もあって

京都はホテルが圧倒的に不足していた。

ところが昨年から数多く新しいホテルが開業した矢先、

新型コロナの関係で外国人旅行客は勿論、国内観光客も

バッタリ減って全く需給バランスが逆転してしまった」との事。

そんな環境下の中で、宿泊したホテルを含めて四ヶ所の

話題のホテルを隅々まで視察することができた。

そのレポートを今日からお伝えいたします。

https://www.fourseasons.com/jp/kyoto/

フォーシーズンズホテル&ホテルレジデンス京都は寺社仏閣が立ち並ぶ

東山の静かな一角、京都市東山区妙法院前側町に2016年10月開業した。

智積院、豊国神社の近くである。

ご覧の様に道路から玄関までのドラマチックなアプローチは

いかにも京都らしさを感じさせる長い、竹穂垣の回廊になっている。

因みにこの100Mの竹穂垣の距離は日本一だそうです。

ホテルのエントランスの屋根組みはとても印象的なデザインで和傘をモチーフにし、

杉檜材で組み立てられている。やわらかな木漏れ日を浴びながら竹林を抜けると

そこには和の心が息づくラグジュアリーな写真のような空間が広がる。

当ホテルの設計は久米設計、施工は大成建設が担当したそうだ。

そしてデザイン関係では光井純アンドアソシエーツが参加したとの事です。

ホテルの担当者の話では完成までには7年間がかかりその苦労は大変だったようだ。

ホテルの建物は地下2階地上4階と京都の建築規制により低層になっている。

客室は全180室。その内57室はホテルレジデンスで分譲され80㎡~190㎡の大きさだ。

今回の視察で一番ショックを受けたのはその分譲価格。

最低価格が8億円で最高価格が16億円という信じ難い金額。

一同その金額を聞いて深いため息をついてしまった。

しかし購入した人は外国人は1人であとは日本の方。

いったいどんな人が買ったのだとしばし話は尽きなかった。

ゆったりと造られたロビーとフロントエリア。

新型コロナ対策で自動の検温器の前を通って入館。

ここは都内のシティホテルのような人の賑わいはなく時間がゆっくりと流れていた。

空間がある程度区切られ和と洋の雰囲気が混在している印象を持ったロビーラウンジ。

この感じはとても好みでいいナー。

この優雅さとは裏腹に現実的にはこのホテルの所有者マレーシア系複合企業の

ベルジャヤグループは約490億円でどこかにこのホテルを売却したらしい。

館内のいたるところに飾られた和風でシックなアートワーク。

あるものは石庭をイメージ。ある空間は床の間の空間。

和の香りがするモダンな行燈的照明器具。

石と木のフローリングの重厚な組合せなど最新のホテルの

インテリアデザインに触れるのは本当に楽しい。

フロントのある2Fフロアーから見た1Fのモダンフレンチレストラン ブラッスリー。

高い天井の迫力ある大空間はこの光景を見た人の目を圧倒する。

これを見るだけでも好奇心を満たすラグジュアリーな

京都体験を約束するホテルと確信する。

こちらも光と影を上手に使ったモダンなしつらえのアートワークだ。

フォーシーズンズホテル京都の敷地内に約1万㎡の庭園がある。

これが800年の歴史を超えて守り継がれる「積翠園」だ。

平家物語に「小松内府の園地」と記されている平清盛の長男・重盛の

山荘庭園(小松邸)と言われている。

その後江戸時代(元禄期)に改修されたものの、現存する

平安時代末期の庭園は数少なく、貴重な文化遺産である。

この庭園を見渡すテラスからはこの悠久の都において

奥ゆかしき伝統と四季折々の美意識・モダンな感性が響き合う

新たなシティリゾート滞在をご提案しています。

尚、奥の建物エリアがホテルレジデンスだ。

丁度テラスに組み立て中だったかまくら(イグルー)を進化させた

人気のシャンパンドーム。

数寄屋造りの茶室とサロン。

サロンの小屋組みは母屋から曲がり材を用いた合わせ梁を掛け

その間に繋ぎ梁を挟んでいる。そしてサロンのテラスがせり出している。

引き戸の取っ手は銀杏の形と芸が細かい。

設計は山本良介アトリエ、施工は竹田工務店だ。

以前ウエスティング都ホテル京都でも紹介したが、殺風景なコーンに

竹を組んでちょっとでも景観を壊さない配慮を京都の人達はしているのが素晴しい。

こちらの方が今回、ホテル内を案内し、詳しく説明してくれた一流のホテルマンさん。

以前、東京で現天皇ご夫妻をエイドした経験話をしてくれたのが

とても印象的であった。このブログを借りてお礼を申し上げます。

「大変お世話になりました。」

さあこれから館内の視察だ。

長い廊下もシックな雰囲気でとても気持ちが良い。

地下のフィットネスクラブ。床を正方形・長方形に区切っているのは

畳を表現しているとの事。この部屋を施工するにあたって2枚目写真の奥に

設置してある機材が大きくて部屋に入らなかった為、

わざわざ床を低く施工し直したとのエピソードを聞き、

その徹底ぶりに皆驚いた。

こちらは地下にある室内プール。

いかにもゴージャスでリッチでセレブといった雰囲気。

こんなプールで時間を過ごす人達はどのような人なのだろう?

これはルームナンバー表示の器具。

ここにも和の香りがする行灯的デザインのものを採用している。

フォーシーズンズホテル京都の土地を所有しているのはこの模型でわかると

思いますが、隣地の妙法院。こちらは天台宗の寺院で、青蓮院、三千院とともに

天台三門跡と並び称されてきた名門寺院である。

特に2枚目の大きな建物の模型の「庫裏」は

安土桃山時代の建築で国宝に指定されている。

Moden&Traditionalの融合が織り成す洗練された居室空間。

そして憩いの空間。当ホテルのスイートは家族や大切な方と

ゆったりとくつろげる市内最大のリビングスペースが魅力だそうだ。

因みに一泊10~15万円。京都のホテル価格はちょっと高すぎるのではないか!?

ここはフォーシーズンズホテル京都の最高級の部屋だ。

直線的なラインを活かしたミニマムなデザインが和の心を感じさせる典雅な空間。

リビングルームのなんという広さ。高目の天井の木の造りの素晴らしさ。

ベッドルームの壁の仕上げはなんと西陣織りという絢爛豪華さ。

化粧材に使われている木製組子の格子。

他にも和紙を使った照明器具、襖、漆器など和のエッセンスを組み入れた

モダンで洗練されたゲストルームが待ち構えている。

さぞ外国人がここに宿泊したら興奮して感動して、

恍惚状態に成ってしまうのでは。

因みに聞いた所によるとここは一泊180万円と庶民には

別世界の部屋を見てしまった。

最高級の部屋から見た800年の歴史を誇る「積翠園」の全景。

池に配された大小2つの島と数々の石組から不老不死を希求した蓬莱思想に

基づいて作庭されていることが明らかになっている。

階段の上からパチリしたシャンデリアもすごかった。

自然の温もりと明るい陽光に包まれ、五感に響くセレモニーが挙行されるチャペル。

床に細かく組まれたクロマツの甘い薫りがチャペルの中に香り、

今まで見たそれぞれの部屋もすごかったが、このチャペルの香りには

ウットリする心気よいものに浸ってしまった。そしてしっかりして年輪を重ねた

長椅子も寿きの縁起を担いで使われているという。実に凄い拘りだ。

またまた目に止まったインテリアデザインのしつらえ。これでもか、これでもかだ。

そして共用部分にディスプレーされていた人力車とオーダー自転車。

メーカーはエルメスで人力車は超高級外車が買えてしまう位の価格がするとか。

ここまでくるとちょっとバブリーなホテルイメージに成ってしまっている。

西陣織など京都が誇る伝統工芸を取り入れたモダンなしつらえのボールルーム。

最後にフォーシーズンズホテルについて若干触れてみたい。

フォーシーズンズホテル&リゾートは1961年に最初のホテルをオープン。

フォーシーズンズの物語は絶え間ない革新、目覚ましい拡大そして

最高水準へのひたむきな献身の物語だ。

アジア進出第1号として1992年1月に開業したフォーシーズンズホテル椿山荘東京は

2012年末に提携が解消され現在はホテル椿山荘東京となっている。

 

 

 

 

 

 

 

 


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