興味津々心理学

アメリカ発の臨床心理学者黒川隆徳によるあなたの日常の心理学。三度の飯よりサイコセラピーが好き。

イルミネーション

2021-08-20 | 戯言(たわごと、ざれごと)
夜の始まり。

帰りの車の中から外の景色を見ていた息子が突然興奮気味に言った。

「きらきら うちでもやりたい!」

外に目をやると、国道1号線沿いのレストランなどのいくつかのお店がイルミネーションライトを灯していた。

ちょっとした感想だと思ったら、結構な食いつきで、

「きらきらやりたい!うちでもやろうよ!」

と、声はどんどん大きくなっていく。

ちょっと注意してみると、結構いろいろなところでイルミネーションライトが見られた。

今日はできないけど、やってみようね、などと妻がなだめても、彼の中でやりたい気持ちは強まるばかりだった。

我が家は郊外にあるのでイルミネーションライトを扱っていそうでこの時間に開いているお店はダイソーぐらいだったし、これからダイソーに行ったらまた寝る時間が遅くなってしまう。

今日はお店は閉まっちゃってるけど近いうちにやろうね、などと言うほどに、

「ちかいうちはいやだ!きょうやりたい!クリスマスのライトつかおうよ」

と、返答も冴えてくる。

「クリスマスのライトは外用じゃないからおそとでは使えないんだ」

と妻が言うと、

彼は、

「ちがうよ。つかえるよ」

と負けずに返した。

300円ショップで以前買ったものは程よいサイズだが買ってきた当日に彼が壊してしまったままだ。どうしたものか。

こんな感じで家に着いた後も彼はイルミネーションの話で持ちきりだ。

妻と息子はリビングの外のウッドデッキに出て話し続けている。

「買うのはいいんだけどね、その前に、まずはどういう風に飾るか考えようね。どういう風にしたいの?」

「(ここにかけてある)パパのエアプランツをぜんぶはずしてここにかけるの」などと話はおかしな方に。

何かいい代案はないかと考えていて、ふと思いついて彼に提案してみた。

「ねえ、〇〇。今日はイルミネーションライト買えないんだけどね、代わりに外にろうそくたくさん飾るのはどうかな?イルミネーションみたいにきらきらしてきれいだと思うんだ」

すると息子は目を輝かせ、

「それはいいかんがえだ。そうすることにしよう!」

と、絵本の台詞で答えてはしゃぎ出した。

使っていないティーキャンドルがいくつかあったのを思い出したのだ。10個ぐらいあったので、ウッドデッキに息子と2人でそれを並べていき、火を灯していったら思いのほか綺麗だった。

彼は興奮気味に、「光る靴持ってくるね!」と言って、歩くと小さなライトが点滅するスニーカーを履いてデッキの周りで踊り始めた。

風呂に入らないといけない時間だったので、適当なところで家の中に入ろうというと、うちのかなでもやりたい、というので、ちょっとだけだよと同意した。

ダイニングテーブルに先程のティーキャンドルを置いて、再び火を灯すと、早速息を吹きかけて消してしまう。彼はキャンドルの火を吹き消すのが大好きなのだ。

火をつけては消され、つけては消されと戯れていたが、そろそろ本当にお風呂の時間だ。浴室から妻がコールしている。

「最後の一回だよ」

というと、彼は同意こそしなかったものの、今度は灯した火をすぐには吹き消さずに、じっと火を見ていた。麦茶をゆっくり飲みながら。ふいに、

「おちゃとろうそく、たのしいね!」

とかいうので、彼のその感性になんだか嬉しくなった。再び浴室からコールがあったけれど、なんとなく2人で真っ暗なリビングのダイニングテーブルのキャンドルの灯を黙って見つめていた。

やがて彼がその火を吹き消し、

「ことしのクリスマスきらきらやろうね」

というので、もちろんだよ。クリスマスもやるけど、クリスマスの前に、もっと近いうちに、ライト買ってこよう、と答えたら、彼はまた嬉しそうに、「うん、そうしようね!」と言った。

こんな風にして少し遅いお盆休みは過ぎていった。


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