興味津々心理学

アメリカ発の臨床心理学博士、黒川隆徳によるあなたの日常の心理学。三度の飯よりサイコセラピーが好き。

ビデオ通話可能 横浜カウンセリング 3月分 その2 2020年3月20日 金曜日 (春分の日)

2020-02-27 | 横浜出張カウンセリング
【更新】ご予約が満席になりましたので、受付を終了させていただきます。申し訳ございませんが、次回4月19日も現在満席です。4月にもう1日別枠で行う方向で検討中です。よろしくお願い致します。


皆さん、こんにちは。コロナウイルスの事で落ち着かない日々が続きますね。こんなご時世ですので、今回の横浜カウンセリングは、スカイプやLINEによるビデオ通話のセッションも歓迎します。カウンセリングは受けたいけれど外出するのがためらわれるという方は、ご自宅から遠隔でもセッションを受けられます。もちろん、通常通りのカウンセリングルームの対面セッションも行なっております。お気軽にお問い合わせください。


皆さん、こんにちは。

いかがお過ごしですか? 

3月分の横浜カウンセリングの通常の第3日曜日の枠がいっぱいになってしまったので、今回は3月20日金曜日の春分の日にも行うことにしました。

ちなみに、今後は、徐々にですが、横浜カウンセリングを月2回のペースに増やしていく予定です。基本的に、第1日曜日と第3日曜日に行う予定です。

どなた様も、お気軽にご連絡ください。

 

【日程】: 2020年3月20日 金曜日 (祝日)

【料金】(いずれも税込み価格)

個人セッション 1セッション 50分 8000円

※ご希望の方には、スカイプセッションも可能です。料金は8000円になります。

カップルセッション 1セッション 50分8000円

※ご夫婦、カップル、親子、友人など

 

【予約可能な日時】 

 2020年3月20日(金)

A)10時30分~

B)11時30分~

C)12時30分~

D)13時30分~

E)  14時30分~

 

※数に限りがありますので、興味のある方は、お早めにご連絡ください。

 

【場所】

横浜駅西口から徒歩5分の小さな会議室で行います。

*詳細の場所は予約が確定した方にお知らせいたします。

 

【予約方法について】

A~D)のご希望の時間帯をこちらのアドレス宛にご連絡ください。

メールアドレス:drtakakurokawa@gmail.com

 お支払い方法についてご連絡いたします。

 

【お支払い方法について】

 ご入金後、予約確定となります。

 

・銀行振込(ジャパンネットバンク)

・クレジットカード(Paypal)

 

*キャンセル料につきましては、予約日から1週間以内で料金の50%、3日以内のキャンセルは、全額頂いております。


横浜カウンセリング 2020年3月15日 日曜日

2020-02-23 | 横浜出張カウンセリング

皆さん、こんにちは!

いかがお過ごしでしょうか?最近は新型コロナウイルスの事で不安を抱えて生活されている方も多いことと思います。

いろいろな情報が氾濫しているのも不安や混乱の原因になっていると思います。

過剰に警戒するのも問題ですが、全く無頓着であることはもっと問題だと思います。

私たち一人ひとりが確実にできることはあります。

徹底した手洗い、なるべく人混みを避ける、十分な休養と栄養管理などによる良好な免疫力のキープなど、いくつかの無理のない事を日常に取り入れて、日々を過ごしていきましょう。

そういう私は晴天の日曜日の今、オフィスにこもって確定申告をしています。地元は河津桜が満開で悶々としていますが今日は外に出られなさそうです。

こうした時だからこそ、断捨離など、家の中でできることをする絶好のチャンスなのかもしれませんね。でも河津桜は見たいですね。

夜桜なら間に合うかもしれないと頑張っています。

 

さてさて、横浜出張カウンセリング、2020年3月分について、お知らせします。

大変心苦しいのですが、既に満員です。

最近の傾向として、毎回来てくださったクライアントさんが全員お帰りの際に翌月のカウンセリングのご予約を取っていってくださります。

そういうわけで、なかなか空きができません。ここで、近いうちに、日曜日をもう一日増やして、隔週で横浜カウンセリングを行っていくことを考えております。

ですので、ご希望の方は、空き状況に関わらず、drtakakurokawa@gmail.comまでご連絡ください。

 

 

【日程】: 2020年3月15日 日曜日

【料金】(いずれも税込み価格)

個人セッション 1セッション 50分 8000円

※ご希望の方には、スカイプセッションも可能です。料金は8000円になります。

カップルセッション 1セッション 50分8000円

※ご夫婦、カップル、親子、友人など

 

【予約可能な日時】 

 2020年3月15日(日)

A)10時30分~

B)11時30分~

C)12時30分~

D)13時30分~

E)  14時30分~

F) 15時30分~

 

※数に限りがありますので、興味のある方は、お早めにご連絡ください。

 

【場所】

横浜駅西口から徒歩5分の小さな会議室で行います。

*詳細の場所は予約が確定した方にお知らせいたします。

 

【予約方法について】

A~D)のご希望の時間帯をこちらのアドレス宛にご連絡ください。

メールアドレス:drtakakurokawa@gmail.com

 お支払い方法についてご連絡いたします。

 

【お支払い方法について】

 ご入金後、予約確定となります。

 

・銀行振込(ジャパンネットバンク)

・クレジットカード(Paypal)

 

*キャンセル料につきましては、予約日から1週間以内で料金の50%、3日以内のキャンセルは、全額頂いております。


あきらめる事と受け入れる事 その2

2020-02-17 | プチ臨床心理学
前回の続きです。

あきらめと受け入れのプロセスにおいて多かれ少なかれ必然的に伴うものは、何らかの喪失体験であり、そこには悲哀の仕事(grief work, mourning work、喪の仕事) が伴うというところで前回は終わりました。

人間の悲哀のプロセスについて語るときに避けては通れないのがアメリカの精神科医エリザベス・キューブラー=ロスの「死の受容プロセス」です。

この彼女のモデルは臨床心理学や精神医学の分野では余りにも有名なのでご存知の方も多いかもしれません。元々は人が自身の差し迫る死と向き合う時、また、大切な人の死についてのモデルでしたが、その後、死に限らず、様々な喪失体験における受容のプロセスに適用されるようになりました。

エリザベス・キューブラー=ロスの悲哀のプロセス(The Five Stage of Grief) は、1)否認(denial)、2)怒り(anger)、3)取り引き(bargaining)、4)抑鬱(depression)、そして5)受容(acceptance)の5つのステージから成り立ちます。

最近ではそこにDavid Messlerが6つ目のステージである6) 意味(meaning)を加えることでさらに有益なモデルとなりました。

詳しい説明に入る前にお話しておく必要があるのは、キューブラー=ロスの悲哀のプロセスにおいて誤解されがちな幾つかの重要なポイントです。これは以前このブログで紹介した性被害者の回復のプロセスであるレイプ・トラウマ症候群(Rape Trauma Syndrome, RTS)とも共通しています。

まず、すべての人がこの5つ全てのステージを経験するわけではありません。

例えば怒りのプロセスを経験しない人もいれば、取り引きの経験をしない人もいます。

それから、これはあくまで一般論であり、必ずしも1〜5へと順番に線形に進んでいくわけではありません。最初に来るのは怒りかもしれませんし、いきなり抑鬱かもしれません。

さらには、このプロセスには多くの場合、上りの螺旋階段のように、巡回しながら徐々に回復していくものです。

360度の円周なので、同じような景色を何度も体験します。しかし高度は徐々に増しているので、本人には堂々巡りに思えても、実のところ、確実に前進しているのです。そして徐々に景色も変わっていきます。

これも要注意ですが、治療者にもこのモデルを誤って解釈している方が少なからずおられます。

これは喪失体験をしている人の情緒体験にラベリングするものでもなければ、この通りに進まなくても良いのですが、この5つのステージやその順番に固執して、クライアントさんを「このステージに行くべきだ」と促したり、「あなたは今このステージで、次はこういうステージに行くのです」と決め付けたりします。

喪失体験は人それぞれであり、極めて個人的なプロセスです。そこには当然、善悪も優劣もありません。

もうひとつ、これもいわゆる専門家でも誤解している人がいますが、悲哀の仕事が完了するというのは、その人が故人に対して何も強い感情を感じなくなることではありません。

悲しみはいつまでも残りますし、時折その人の事を思い出して抑うつ的になる事もあります。時に怒りを感じる事もあるかもしれません。

ただ、悲哀の仕事を完了した人は、それでも先に進みます。

その喪失体験から多くの事を学び、そこに意味を見つけ、その故人との思い出を大切にしながら新しい誰かを好きになったり、新しい誰かと親密になったり、新しい事を始めたり、挑戦したり、その後の人生を展開していきます。

つまり、たまに強い感情に襲われる事や、いろいろ思い出すことが、その喪失体験を乗り越えていないというわけではないのです。

(続き)




受け入れる事とあきらめる事の違いについて

2020-02-14 | プチ臨床心理学
心理療法をしていると時々出てくる話題に、今回の表題である「受け入れる事とあきらめる事の違い」があります。

この2つの言葉は人によってはしばしば互換的に使われますし、実際この2語は密接に関わり合っているのでハッキリと切り離す事は難しいのですが、「心の回復」、「精神面の成長」といった観点において、じっくりと考えてみる事は有効です。

受け入れと諦めについて考える時にしばしば思い出すのは、私がLAにいた頃にあるアメリカ人夫婦とカップルセラピーをしていた時の事です。エクササイズで、それぞれに、「2人の夫婦関係において何が大きな問題になっている?」という質問で、その男性が、”She’s given up on me!”と言いましたが、その時の彼から伝わってくる怒りや悲しみや不安感は痛ましいものでした。

“She’s given up on me.” 

彼女は僕のことを諦めているんだ。
彼女は僕に愛想を尽かしているんだ。

これは確かにあらゆる夫婦やパートナーシップにおいて決定的な問題です。

一方で、”She accepted me.”(彼女は僕を受け入れてくれたんだ)は、上記とは正反対の印象を受けます。

彼女は僕の事を諦めているんだ。

彼女は僕の事を受け入れてくれたんだ。

興味深いものです。日本語の「受け入れると諦める」はどちらかというと重複しているところが大きいですが、英語だとなんだか正反対の響きです。

前者はカップルセラピストとしてもこのカップルの関係性の改善や修復に相当な困難や苦戦が待っている事を約束するもので、放って置いたら時間の問題でこの2人は高確率で離婚します。日本ならば家庭内別居かもしれませんが、いずれにしても関係性は破綻するでしょう。いや、既に破綻しているかもしれません。希望が見出しにくい印象です。

一方で後者には全体的な希望が感じられます。ここでは、この女性は、夫のいろいろな欠点や不完全性を認識しつつも彼を全体的に肯定して、これからも2人でやっていこう、というイメージがあります。ここまで心の整理がついているかは別として、カップルセラピストとしても2人の関係の修復において楽観的になれますし、安心してじっくりとこのカップルに関わってゆけます。

受け入れる事と諦める事の共通点は、その人が希求している何かがその人のある一定以上の努力にも関わらず手に入らない状況です。

それは家や車や楽器などの高額のモノかもしれないし、犬や猫やカワウソやハリネズミなどのペットかもしれないし、特定の学校の入学や憧れの会社の入社かもしれないし、誰かとの恋愛関係や婚姻関係かもしれませんし、その相手との間で失われた心の繋がりや絆かもしれませんし、保育士や弁護士や医師免許などの資格かもしれないし、スポーツや音楽、芸術やゲームなどの特定の分野で生計を立てていけるレベルのスキルかもしれませんし、NTTの歴代の公衆電話のミニチュアのガチャポンかもしれませんし、リアルなダンゴムシのギャチャポンかもしれませんし、枚挙に暇がありません。それほどに我々人間の営みは多様であり多岐に渡るという事でしょう。

いずれにしても、その「どうにも手に入らない何か」について、その人がどう対処するか、どのように捉えるかが大きなポイントのように思います。

とても平たく言うと、「諦める」場合はその何かに対して、依然として残念な気持ち、悔しさ、悲しみ、失意などが強く残っていて、心の整理ができておらずにその人の中では未解決な問題であるのに対し、「受け入れる」場合は、その人の中で相当に心の折り合いがついている状態と言えそうです。

また、人が何かを受け入れるためには、そのプロセスとしてまず諦める事を経験しているようにも思います。イメージとしては、諦めの向こうに受け入れがあるようです。

繰り返しますが、この2語は日本語においては互換的に使われる事がしばしばあり、「諦める」という言葉を使うけれど受け入れている人はたくさんいます。

というのも、諦めるという心的プロセスをきちんと行って完了できた人はそれを受け入れているわけで、このように考えると、受け入れるとはある意味「諦めの仕事」を完了する事かもしれません。

こうした諦めや受け入れの心的プロセスに必然的に伴うのはある種の喪失体験であり、喪失体験に多かれ少なかれ伴うのは「悲哀の仕事」(Grief work)です。

何だかすごく長くなりそうなので、とりあえずこのエントリーはここで区切りますね。次号に続きます。



横浜カウンセリング 2020年2月16日 日曜日

2020-02-12 | 横浜出張カウンセリング

ご予約が満席になりましたので受付を終了させていただきます。次回は3月15日日曜日に行います。よろしくお願い致します。



皆さん、こんにちは!

いかがお過ごしでしょうか?今年は暖冬のせいか、梅の花もあっという間に満開になってきましたね。

寒暖差の激しい冬であり、花粉の飛散は早く、インフルエンザの季節であり、さらには新型コロナウイルスと、なんだか変則的で大変ですが、皆さん、くれぐれもご自愛ください。

さてさて、横浜出張カウンセリング、2020年2月分について、お知らせします。

 

【日程】: 2020年2月16日 日曜日

【料金】(いずれも税込み価格)

個人セッション 1セッション 50分 8000円

※ご希望の方には、スカイプセッションも可能です。料金は8000円になります。

カップルセッション 1セッション 50分8000円

※ご夫婦、カップル、親子、友人など

 

【予約可能な日時】 

 2020年2月16日(日)

A)10時30分~

B)11時30分~

C)12時30分~

D)13時30分~

E)  14時30分~

F) 15時30分~

 

※数に限りがありますので、興味のある方は、お早めにご連絡ください。

 

【場所】

横浜駅西口から徒歩5分の小さな会議室で行います。

*詳細の場所は予約が確定した方にお知らせいたします。

 

【予約方法について】

A~D)のご希望の時間帯をこちらのアドレス宛にご連絡ください。

メールアドレス:drtakakurokawa@gmail.com

 お支払い方法についてご連絡いたします。

 

【お支払い方法について】

 ご入金後、予約確定となります。

 

・銀行振込(ジャパンネットバンク)

・クレジットカード(Paypal)

 

*キャンセル料につきましては、予約日から1週間以内で料金の50%、3日以内のキャンセルは、全額頂いております。


アンパンマンとスターバックス

2020-02-10 | 戯言(たわごと、ざれごと)

1歳半の息子とスターバックスに行き、彼お気に入りの「キッズミルク」と自分用にカプチーノを頼むと、いつものように店員さんが席まで運んできてくれました。


「ぎゅーにゅーぎゅーにゅー!」と息子は大はしゃぎで、彼用に持ってきてもらった小さなカップにホットミルクを注ぎ始めると、「アンパンマン!」と彼が興奮して言いました。


え?アンパンマン?何をアンパンマンと見間違えているのだろうと、カップをよく見ると、本当にかわいいアンパンマンのイラストが描かれていてとてもほっこりしました。

「おいしいおいしい」を連呼して嬉しそうにホットミルクを飲む息子を見ながら飲むカプチーノが最近のちょっとした楽しみですが、今日の午後は特に楽しいひとときでした。








またマスク忘れました

2020-02-07 | 戯言(たわごと、ざれごと)
新型コロナウイルスの煽りでマスクはどこも完売で、メルカリなどは個人の便乗商法で1箱定価は数百円のものが6000円とかあり得ない値段で売られていて、マスクが一気に貴重品化しましたね。

これは本当に悩ましい状況ですね。花粉症でこれから本当にマスクが必要な人や、風邪を引いているけどやむを得ず外出していて周りに菌を飛散させないためにマスクをする必要がある人もマスク無しで生活しなくてはなりません。

自分は元々マスクが苦手であまりつけないのですが、確かにインフルエンザなどの飛沫感染は相当に防げますし、この冬こそはと思ってホームセンターで数ヶ月前に1箱買ったのですが、気づいたらほとんど使わずに今に至ります。

今回の新型コロナウイルスは、クライアントさん達の不安もあり、職業上も気になるもので、注意深くいろいろな記事を追っています。

その中で見えてくる専門家達の共通認識は、1) 多くの人にとっての症状は他の風邪とあまり変わらず、風邪を引いた時と同じ対応で良い、2)持病など持っていない若くて健康な人はたとえ感染しても重症化しない、3)我々が守るべきはむしろ高齢者や持病を持っている人達である、4)普通のマスクでは予防はできない。付けるべき人はむしろ感染者の方である、5)マスクより大事なのはこまめな手洗い、6)鼻や口を触らない、といったところで、マスクはそれほど重要じゃないと頭ではわかったものの、情緒レベルではやはり不安も残るもので、昨日は久々にマスクをして出かけました。

「マスクを着用する事での誤った安心感で本当に必要な手洗いがおろそかになる事が懸念される」と、ある記事にありましたが、なるほどすごい安心感ですね。顔全体が覆われる事の心理的な効果はすごいです。しかも街中の人々がマスクをしていて妙な親近感があります。

よし、明日からはマスクをして生活しよう、と心に決めて、今朝は早速マスクを忘れて出掛けました。やはり習慣になっていないものは朝のドタバタでは抜けがちです。

品川駅に着くとやはり多くの方がマスクをしていて妙な焦燥感を感じました。

そこで行き交う人々を注意深く観察すると、実は相当数の人がマスクをしていません。

先程クリニックを後にして帰りの品川駅でやはり行き交う人々を観察してみましたが、今朝よりもさらにマスク不着用者が目立ちます。

これが心理的なものなのか、実際多くの人が私のようににわかマスク着用者だったのかは分かりませんが、今度はマスク不着用の人々に妙な親近感を感じました。何となく、運命共同体みたいな。

今は電車の中でこれを書いていますがやはりマスクをしていない人はたくさんいます。

皆さんどんな気持ちでマスクをしているのか、逆にどういう考えでマスクをしていないのか、なんだかランダムに周りの人に聞いてみたい気持ちになりました。もちろん実行に移していません。

現時点では明日はマスクを持って出掛けようとこころに決めていますが、明日の朝忘れずにいられる自信がありません。

成功につながる不可欠な失敗

2020-02-06 | 戯言(たわごと、ざれごと)

先日実家のインターネットの接続の問題でプロバイダーのお客様センターに電話した時の事です。

最近の0120によくある、音声ガイダンスに従って番号を押していくタイプのもので、嫌な予感がしました。

これはアメリカでは1800に該当するもので、2000年代初期に銀行などを中心にアメリカ社会に一気に広がり、当時アメリカ人達からは、「企業ができるだけ客と直接繋がらないように、客との接触を回避している」と大変不評でした。今では世界的にこのシステムが当たり前になりましたね。

さて、このお客様センターも最初の音声ガイダンスからオペレーターになかなか繋げてくれない雰囲気に満ちています。とてもゆっくり話すのは客が聞き取りやすいようにとの配慮だけでしょうか? 全部聞いていたら日が暮れてしまいそうです。

1つ目の音声ガイダンスは普通に終えて、問題は2つ目です。

いきなりスマートフォンにショートメールが送られてきて、

「ただいまお客様の携帯電話にショートメールをお送り致しました。ショートメールは届きましたか? 届いた方は1を」

と聞こえたところですかさず1を押したら最後、「ショートメールの説明をお読みください」と通話は切断されました。

なんて理不尽な。

これでは初見でオペレーターと繋がるのはほぼ不可能です。

2回目の電話で無事に繋がったオペレーターの方は非常に親切で癒されましたが。

さて、先ほど「ほぼ不可能」、と言ったのは、恐らく1回の通話で繋がれる人もいるだろうということです。

例えば別の会社の別のカスタマーサービスで以前同様の経験をされた方は、アナウンスがどんなに遅くても選択肢を最後まで全部聞いていたかもしれません。

ちなみに「ショートメールが届いた方は1を」の次に流れたのは、「オペレーターとお話になりたい方は、2を」でした。

こんな体験の後にたまたま見たYouTubeの動画は、元祖スーパーマリオブラザーズを改造した、全面クリアは不可能じゃないかと思える内容の作品をある男性が時間をかけてクリアしていくものでした。

この作品はマリオが実は極悪の殺人鬼でルイージに次々に罠を仕掛けてくるというもので、非常に凝った作りで完成度の高い作品です。個人的には面白いと思いますが、とにかく怖くてグロテスクなので、興味のある方のみ各自で検索してみてください。

この13分ぐらいの動画はある男性がこのあり得ない難易度の改造スーパーマリオに解説付きでひたすら挑んでいくものですが、私が感銘を受けたのは、この男性、何度ルイージがやられても決して諦めないところです。

普通のスーパーマリオと異なり、やられるときはなかなか生々しく、ゲームオーバーになったら最初からやり直しで、陰鬱な気持ちになります。見ているだけでこころが折れてしまいそうなのだけれど、この方はとにかく何度でもやり続けます。

相当に編集してあるので、彼が実際クリアするまでに一体何時間掛けたのかは見当もつきません。

恐らくプロのプレイヤーである彼でも初見では絶対に生還できない場面が目白押しで、彼の操るルイージは何度も何度もやられながら、どこにどんな罠があるのか学んでいきます。

それどころか彼は自らいろいろと実験をして何度も自爆しています。

これは毒キノコに見えるけど実際には何なのか好奇心からキノコに触れてみて食中毒で倒れたり、穴は普通の穴なのか、この穴に飛び込んだらどうなるか、実際に飛び込んで自爆します。

そんな試行錯誤を何十回と繰り返しながら、最終ステージに辿り着くわけですが、私はこの動画から、人生の成功哲学について再確認させていただきました。

私たちは生きていくなかで、本当に様々な失敗をします。あるいは避けられたかもしれない失敗もありますが、ほとんど不可避であった失敗もたくさんあると思います。失敗経験が多いほどに、大きな失敗はしなくなり、後の大きな成功に繋がっていきます。

弱さを経由しない強さはあり得ないですし、失敗を経由しない熟達は存在しません。

カウンセリングをしていると、相当に前進したクライアントさん達がしばしば口にするのは、(ご自身の成長を認識する一方)、それまでの好ましくない経験や失敗は、ものすごい時間の無駄だった、不必要なことだった、あんなことは経験したくなかった、ということです。

こうした時、クライアントさんたちの悔しい気持ち、残念な気持ち、悲しい気持ち、腹立たしい気持ちなどに寄り添いつつも私がよくお伝えすることは、そうした無意味に思える経験や、失敗があったからこそ、今の生きやすさや充足感や幸福な生活があるのだということです。

無意味に思えることも決して無駄ではなく、不必要で避けられたと思える過去の辛い経験も、矛盾するようですが、今だからそれが無駄だと思えるのであり、その「無駄」が無駄であると経験的に知ることができたからこそ、今回自分にとってより良い新しいものを選ぶことができた、ということです。