興味津々心理学

アメリカ発の臨床心理学博士、黒川隆徳によるあなたの日常の心理学。三度の飯よりサイコセラピーが好き。

2024-05-01 | 戯言(たわごと、ざれごと)
 3ヶ月ぐらい前から、5歳の息子が、幼稚園に電車で行くと言い出して、以来平日はほぼ毎日電車で幼稚園に行っている。

 幼稚園バスはなく、車で30分弱のところで、幼児の足取りで電車で行くと、毎朝がちょっとした冒険になる。

 火曜日と水曜日は大学勤務の通勤がてらに、木曜日と金曜日は在宅ワークの運動不足がてらに、月曜日は仕事が休みで元々彼にとっての終日「パパデイ」で、息子と一緒に過ごす時間が増えたのも嬉しい。

 今朝は息子は結構な咳が出るのでお休みで、久々に一人で駅に向かった。

 小雨が降っていた。

 小雨を見るたびに不思議と思い出すのは、あるヨーロッパの男性との会話だ。その人は日本人女性と結婚していて、ある雨の日の妻との諍いについて話していて、

「ちょっと雨が降っていました。僕の国では大した雨じゃないけど、日本人からすると結構な雨で・・・」

と、流暢な日本語で彼は言った。雨の感覚の違いは私がLAに住んでいた時にもよく感じたもので、その話のくだりで少し盛り上がった。

 傘を差していこうか迷ったけれど、霧雨のようだったし、息子と二人だったらまず傘が邪魔になるような雨だったので、傘は差さずに出掛けた。いざとなれば鞄の中に折り畳み傘が入っている。

 息子がここにいたら、お気に入りのレインコートを着て、お気に入りの長靴を履いて、お気に入りの傘をテキトウに差して、嬉々として走り回っていた事だろう。

 雨足が少し強くなってきて、ああ、やっぱり傘持ってくれば良かった、と思いつつ、鞄から折り畳み傘を出すのも何だか癪で、走るのもまた癪なので、早歩きで駅に向かった。



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