思考の部屋

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日本列島に住む人々(2)

2016年04月16日 | 歴史

 九州熊本地方の震度5・6の地震速報がスマホに連続して入ってきます。日本列島は火山地帯で、大陸と大陸とのプレートが折り重なる部分にあることから地震災害にみまわれます。

 阪神淡路、東日本大震は記憶に新しく個人的には少年期の松代群発地震、御岳地震、数年前には松本市で震度5強の地震に遭遇しました。

 地震や火山の噴火が無い、ということは絶対にないこと。日本列島に人が住むようになって2万年余り。6・7万年前に安住の地を求め東へと進んだ人々旧石器時代の始まりが2万年前で1万6千年前に縄文時代という呼ばれる時代になりました。その縄文時代の人々を縄文人と呼び、その後大陸から渡来し米作りをはじめ弥生時代を形成した人々は弥生人と多くの人々は弥生人と呼ばれます。

 細胞のDNAは、細胞内のミトコンドリアのDNAと細胞核のDNAから解明できるることが異なるようで、ミトコンドリアDNAからは、私たちの母系の出自がわかり、核DNAからは、男系・母系の区別なくその出自の源とが解ります。

 昨年暮れの「NHK教科書が変わる!?日本人のルーツを探る旅」では、富山県小竹貝塚から発見された91体の縄文人の人骨の中の13体からミトコンドリアDNAを抽出することができ分析の結果5種類の遺伝子「A・G・N9b・M7a・M9」の特徴からどこからこの縄文人が渡来してきたかをわかりやすく解説していました。



 

Aは、北アジア(バイカル湖周辺)で誕生

Gは、ロシア・シベリア周辺

M9は、南方で誕生し日本とチベットに分かれて存在

M7aは、沖縄の人の4人に1人が持つ遺伝子に一致

という結果でした。このことから小竹貝塚の縄文人は母系の流れからアジアの各地から渡来してきたことが分かります。

 さて「核DNA縄文が解き明かす縄文人」ということでEテレのサイエンスZEROで『日本人のルーツ発見!』という番組が4月のはじめに放送されました。

 番組では福島県三貫地(さんがんじ)貝塚から出土した縄文人の奥歯から採取した核DNA解析の結果が紹介されましたが、ミトコンドリアDNAよりも核DNAは残る確率がとても低いものでこの発見は大変なことなのだそうです。

 核DNAからわかることは、個人が持つ過去の御先祖様の全員の遺伝子情報が受け継がれていることが分かるわけで、上記のようなミトコンドリアDNAでわかる部分のさらに古い分岐点を解明できるということです。

 縄文人固有の特徴で、縄文人そのものが現生人類の流れの中でいつの段階で分岐したかという問題です。この核DNAを調べるとより詳細に解明されるということで、番組では現代の東アジアの人々500人の遺伝的な特徴と今回の福島県三貫地貝塚から発見され縄文人の核DNAの解析結果、そして現代日本人(本州)の遺伝特徴を表した図が紹介され解説されました。

 渡来系弥生人のDNAはまだ解析されていないということで、東アジアの人々を渡来系弥生人と見立て説明されていました。

 

 図からわかるように日本人(本州)は渡来系弥生人と縄文人の中間に位置することが分かります。

 ここからわかることは、日本人(本州)は渡来系弥生人と縄文人との混血である、ということが解ります。これは別番組で使われた図とともに見るとよくわかります。

 

(2013年NHKさかのぼり日本史から)

 そして、核DNA解析から大体2割くらいのDNAが縄文人から伝えられているとの話です。

 さて縄文人ですが、渡来系弥生人(東アジア人)とかけ離れた位置に現されるこの縄文人は何処から来たのか、というよりアフリカ大陸から移動してきた現生人類のどの位置で分岐した人々であったかということです。

 

 東アジア人の人々に分岐する以前にすでに分岐した人々であったことが明らかになります。

 ユーラシア大陸のどこから来たのか縄文人。

 縄文人のDNAというのが現代人には全く見られないしアジアのどこにもいない。

古い時代に日本列島に渡りじっと縄文人であった、らしいという話。

 縄文人の核DNAをさらに解析すると縄文人のもつ姿かたち特徴点が見えてくるそうで、二重まぶた、天然パーマ、ウインクがその例として紹介されていました。

 4万年前ごろアジアに到達しウロウロとしていた人々の中にどうしても東方を目指したかった一群がいた、ということことでしょう。

 寒暖、天変地異の急変ということもあれば、豊かな実りの自然現象もあったでしょう。

 現生人類の仲間たちとの関わりや自然現象との関係もあったでしょう。

 富山県から発見された縄文人骨からわかるように大陸での混血もあることは確かで、直接アジア人種の分岐前の古体が直接来たわけではないかもしれませんが、東方への憧れを感じます。

 東方へ向かう目的に何があったのか。

 日本人(本州)の持つ20%の縄文人遺伝子、思考の形成にも何か特徴があるのかもしれません。


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