思考の部屋

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地球でいちばんモノにこだわらない人々

2012年02月24日 | 思考探究

[思考] ブログ村キーワード

 昨夜NHK総合で「地球でイチバンのシンプルライフ~?タンザニア共和国・ハッザ族?~」という番組が放送されていました。

 各国の一般家庭の家財道具を見せてくださいということで、自宅前に家具類等を並べた映像が放送され番組は放送されました。日本とこの日の主人公タンザニア共和国・ハッザ族の持ち物の数に驚きました。


(NHK総合「地球でイチバン」から・日本の一般家庭)



((NHK総合「地球でイチバン」から・ハッザの家庭)



(NHK総合「地球でイチバン」から・ハッザ人々の持ち物)

「地球でいちばんモノにこだわらない人々」畑も家畜も一切なしの生活で食べ物はその日に調達、狩猟採集民族の人々です。食べ物がないわけではなく880種類以上の食物があり、家具類は上記の通りで1日5時間の労働、そもそも時間の概念が希薄ですが、そんな暮らしを大昔のシンプルな生活を1万年以上も守っている人々です。


(NHK総合「地球でイチバン」から・食料の種類)

 番組ではハッザ族の一グループ、リーダーを中心に3家族が一つのコミュニティーを作り、年に6回ほど住む場所を移動しながら生活しています。

 俳優の宍戸開さんがそんなハッザの人々を訪ね紹介する番組でした。

番組紹介サイトには、

<イチバン古い民>
 ハッザの暮らしが古くからのままであるだけじゃないんです。最近のDNAの研究によって、ハッザは人類で最初に枝分かれした、つまり最も古い民族である可能性があるんだそうです。
 まさに地球イチバンにふさわしい貴重な人々なんです!

<時間がない>
 明日また取材に来たい、とお伝えしたいんだけど待ち合わせの時間が決められない。なんでかというと、ハッザには時間の観念がないんです。太陽の角度で、大体日がこのくらいまで昇ったら、ということでやるしかない。
 考えてみれば分単位で動く我々の方がおかしいのかもしれない・・・。

<子どもたち>
 武者修行にでる少年たち。
ということは、親はずっと子どもに会えないことになります。エンデコさんにも男の子が二人いるんですが、ほとんど会っていないそうです。
 「寂しいけど、立派に狩りの仕方を学んでいるから大丈夫」と語っていました。
かわいい子には旅をさせよ、ですね。

<いずこに・・・>
 彼らが住むのはタンザニア北部。バオバブがニョキニョキはえるブッシュ。
 雨季と乾季があるが、基本的に乾燥している。訪ねたのはちょうど雨季の始まり。
 エヤシ湖という塩湖のまわりの東京都の2倍ほどの広さのに1000人ほどが暮らしているというハッザの人たち・・・いずこ?

<男と女>
 自由にグループを移動できるためか、一緒に住んでいた男と女が離れて、離婚ということもよくあるそうです。
 平均一度はみな離婚しているとのこと。理由は狩りのできない男を女が見限って、ということが多いそうです。
 なかなかハッザの男も大変ですな・・・

<受け継ぐ>
 ある集落で出会ったハッザの少年。
 6,7才の男の子も、すでに自分の弓矢をもっています。これでちゃんと狩りをしています。
 物心ついた時から弓を手にして、色んな技を身につけていく、こうして技が引き継がれるんですね。

<バオバブが大切>
 ハッザの人たちはバオバブの近くに住むことが多いです。
強い日差しがふせげるし、実や葉を食べて餓えをしのげるありがたい樹なんです。言い伝えでは、ハッザのご先祖様はバオバブの上からおりてきたそうです。
 ずっとバオバブを大切にしてきた人たちなんです。

<ハッザの人たち>
 やっとこさ会えました。ハッザの人たちの暮らしには、畑も家畜もない。
狩猟採集だけで暮らしてきたハッザの人たちは、まだ狩りをして暮らす環境も残り、移動しながらの生活が続けられているそう。
 しかし身軽だなあ。

<独特の言葉>
 ハッザの言葉は舌打ちする音が入っていて、非常に発音するのが難しいです。
これは世界で最も古い言葉と言われていて、ハッザが古い文化を受け継いでいることの大事な証拠の一つになっています。

<年齢もない>
 伺ったハッザのグループのリーダー、エンデコさんたちの年齢も分かりません。
が、当時起きた地震などの災害や出来事などから推定すると、エンデコさんは30代後半くらい。随分落ち着きがありますよね。
さすがリーダー。

と感想が書かれています。

 この中で印象にの頃のは上記の<時間>ということです。宍戸開さんが次のように語っていました。

【宍戸開】
 物以外にこれが無いなって強く感じたのは、心配するということをしない。
 彼らの言葉には、「明日」「あさって」という言葉はあるが、それより先がない。
 1週間後、1ヵ月後、1年後という言葉がない。まさに今を生きて、明日までに確定申告だからとか、領収書や請求書、電気代、ガス代行きてそういうことが一切ないから・・・。

ここで思うのは「心配することをしない」という言葉が「みずから怯(おび)える心をもたない」と言っているように聞こえるのです。

 NHKスペシャル「ヒューマン」で狩猟採集・遊牧民に共通している「罪」に「他人を怯えさせること」がありました。

 何かこれにも通じるように思います。精神的なダメージから落ち込んだ姿に部屋の隅にうずくまり震える行動があります。

 そういうことになるのを回避したい。たまには一人旅も・・・ハンザの人々はそんなことを考えない。いつも小さなグループでシンプルに生きています。

 モノにこだわり、人目にこだわり、人を拒み・・・すべてがこの裏返し。

 必要最小限の暮らし、理想であるという話ではなく、その底流に流れる心意気と言ったところでしょうか。

 ホモ・サピエンスが生まれた大地アフリカ、民族間の虐殺事件からなんとこだわりのない明るい世界観、不思議な大地アフリカでした。

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