桜はもう散り始めました。でもまだまだ桜の花を楽しむことはできます。仕事で横浜にやって来て桜木町のホテルに泊まったので、チェックアウトの後にちょっと桜を見てきました。横浜には桜があちらこちらに植えてあるので、ほんのちょっと寄り道すれば花見ができるスポットがたくさんあります。横浜は明治時代になってから繁栄した街です。桜木町のあたりは「みなとみらい」と呼ばれるモダンな都市開発も進み、維新後の煉瓦を中心とした近代懐古(レトロモダン)趣味とランドマークタワーを中心としたSFチックな近未来趣味(ニアフューチャー)が同居していて、とても魅力的な街だと思います。更に野毛商店街が近く、下町情緒だってあるんですから多彩な要素が入り交じる街でもあります。この辺が横浜が好きになる理由です。その横浜には中世の趣が欠けていると言えますが、それがないことが独特であり長所とも言えます。無理に中世の匂いを押し付けるなら、桜の木がその役目を果たしているのではなかと推測してみました。桜は平安から愛された花ですが、その当時は山桜でした。ソメイヨシノを植樹して庶民が花見をするのは江戸時代の頃です。(多分・・・)そう思うと横浜の桜もオツではないでしょうか。僕が選んだのは赤煉レンガ倉庫に続く「汽車道」の桜です。今は使用されていない引き込み線のレールに沿って歩道が造られました。その道に沿って桜の木が何本か植えられているのです。桜木町ですからねえ。桜の木は必要だったのでしょう。駄洒落なのか本気なのか分かりかねますがとても美しい景観です。桜の木は枝振りも良いし、木陰で寝ころびながら花見をすると気分が良さそうです。もちろん実行している人達がいました。ヒヨドリもやって来ました。コイツ(ヒヨドリはこう呼んでやりたい。)はこともあろうか桜の花の蜜を吸っていました。何でも食べるからカラスに次いで都市部ではがめつい鳥です。「汽車道」は運河に囲まれ、ほとりにはベンチもあるので、「みなとみらい」の近未来的なビル群をバックに桜を見ながら休憩するなんてどうでしょう?おっと。iPadを操りながらベンチに腰掛けている人もいます。これだけ揃うと絵になりますねえ。




