なかなか面白かった。さすが、こういう家庭内部の動的な部分のあまりない日常劇にミステリーを味付けしたその達者な演出ぶりは山田の円熟さを伺わせるに十分だ。
後で考えるに、シンプルな話なのである。戦時中とはいえ、贅沢をできる上流階級もあれば飢えで苦しむ庶民の家庭もあったのだろう。この作品での上流階級の生活ぶりを見るにつけて、しかし人間って時代を超えてけなげに貪欲に生きてゆくものなんだなあと納得する。
この作品を見て、ちょっと考えさせられたのは、後に防空壕で夫と抱き合って焼死した時子がやはり哀れだと思ったことである。防空壕の相手が板倉であったらどんなに幸せだったろうか、、。
タキは一生独身だったが、やはり二人の愛の絆を断った責任を感じたからなのだろう。彼女の人生を考えると、これもまた哀しい話である。
夫の雅樹は妻の不倫に気づいていたのだろうか、、。注意して見ていたが映画ではこの部分に敢えて避けていたように思える。だからこそ防空壕での抱き合った焼死光景が夫に関しても哀切を覚えるのだ。
戦争は上級階級・庶民に拘わらず国民に公平にダメージを与えてゆく。やはり不幸な時代である。そんな時代に決して逆戻りしてはいけない。この作品も山田監督の一連のモチーフである反戦映画なのである。ずしんと重い作品を見た感がするなあ。
特に黒木華はこの大役を見事にこなして秀逸。いい女優になることだろう。松たか子は一段と大きくなった気がする。もっと抑えてもよかったかなとは思うが、、。片岡孝太郎は受け役としても重鎮な演技で安定している。うまい。
いい作品である。秀作だ。
映画の記事もさることながら、マクドへの鋭い考察にはとても感心いたしました。
なるほど最近家族連れが減っているような気がしていました。僕が行く店は繁華街が多いせいかなあとも思っていましたが、「なるほどそうか」といった感じがします。
電源付座席は、でも僕が行く店ではあまり見た覚えがないですが地域によって差があるのかもしれないですね。(それとも僕が気付かないだけかもしれませんが)
ぼくは、WIFI利用するときには結構マクドに行きますが、食事だけでしたらやはりサイゼリア優先になるでしょうね。(年齢からも当然でしょうか。)
それでは、また。
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