うーん、これは思ったよりすごい映画だ。何をって?力がある。現代に潜む不気味なブラックを詰め込んでる。一つ手を付けたら後はムーブメント全開で人は狂気の沙汰を悠然と走り抜ける、、。
ただ怖いところは、死にたがっている人たちが抱えている難病に対しての配慮が少々欠けるところかなあ。妻の死に立ち向かう男の描写は秀逸だ。けれども、単純すぎたその過程はやはり賛否両論だろう。
けれど片山はそこのところを分かっていて疾走する。多少目をつぶって、激走しなければこの映画のエネルギーが絶えてしまうからだ。映画は思わぬラストへ向かう。
この娘との対峙は少々出来すぎかなあ。ちょっと私は違和感が。
でも、この疾走する2時間、観客も、息も絶え絶え目を覆いつつも、一緒に激走しました。日本映画、久々に見る秀作です。まだまだ行けるぞ、こういう映画を見た日には、映画館を出たらご機嫌だ。巷ではオミクロン禍だが、そんなの知ったことねえ!繁華街をさ迷い歩きます。
俳優陣は佐藤二郎の唖然とさせられる演技に驚き。熱演でした。娘の伊東蒼も相変わらずうまいわ。舌を巻きます。キーとなるおどろおどろしい清水尋也もなかなかのもの。そして何より終盤の、父娘で行ってる卓球のうまいこと。あれ、どういうこと?
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