「箱入り息子の恋」の市井昌秀作品ということで即、見て来ました。周りは何やら女子高生が多く多少は不安でしたが、映画が始まるとそんなことは気にせず見られました。
高校時代から7年にわたる恋物語なんですね。女の子がてきぱきした快活な子で、むしろ男の子の方がうじうじしてる感もある現代情勢をそのまま表してます。よくあるマンガの映画化かなあとも思ったんですが、瀬尾まいこ原作ということなのでれっきとした小説の映画化です。
やはり一途な恋をストレートに映画いているのはとてもまぶしくいいですね。ハンバーグステーキを食べながら突然女の方から別れを告げるシーンも秀逸ですが、あの陸橋の近くで急に女を思い出し、しかし彼女はいない。でも目の前に、彼女が勤めている保育園の子供たちがいる。そして同僚から彼女の現状を知る。
ここからは怒涛の心のうごめきがまとわりつく。そう、恋愛映画の泣かせどころです。
冒頭の屋上の望遠鏡から街並みをのぞき込む男。終盤になって同じ映像が現れ、男がある病院の屋上を見る。あの女が注射液を携えながら声を張り叫び泣いている。女は言っていた。「私が泣いていたらすぐ助けに来てよ」
男はあの、ケンタッキーおじさんを引っこ抜いて、病室に駆けつける。もうそこからは、、。想像に任せましょう。僕はまた怒涛のあふるる涙。泣いています。(最近よく泣くんだよね。年のせいかなあ)
あの「箱入り息子の恋」よりはかなりト-ンダウンしておりますが、やはり市井昌秀、こういう一途な恋を描かせたらダントツの勢いを示します。いい。素直にそう言える。
でも、映画館を出ると、その感情を引きずるも、みんなまた即、現世界に戻ってしまうんだね。あの隔絶感を今回はたまらなく感じた。
でも、やはり、一途な恋って何にをも勝る強さを持っていますね。これは青春の特権だと思います。この年になってそんなことを認識する。
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