最後のテント公演だという。考えたら今まで多くのテント公演を見たが、浪速のそれは見ていない。いざ馳せ参じました。
当日時間を1時間も間違え、早く難波宮跡公園に着く。もちろん受付もしていない。テントの周囲を回ると、役者さんたちがのんびり舞台支度をしている。天気も良く、意外と涼しいので、生の役者さんの素顔が見れる。
考えたら大阪に住んでいるのに難波宮跡公園に来るのは初めてである。歴史好きの僕なのに、飛鳥時代の孝徳天皇、奈良時代の聖武天皇に申し訳ない思いがする。時間があったのでしばらく歴史的学術感に浸る。
さて劇の方は、といえば、20人近い役者陣。そうそうたるメンバー。2時間20分。今回は何をやらかしてくれるのか。楽しみである。
冒頭、老女とルポライターの掛け合い。7,8分の寸劇だが、これが重い。演劇のエッセンスを見る。今回は重そうだなあと思っていたら、、。なんのことはない、現代の風俗をテーマに、軽妙な喜劇に仕上げている。
でもみんな発声がいいんだよな。鍛えている証拠。声を枯らしてしまっている人もいたが、これはちょくちょくあること。責められない。精一杯声を張り上げてたんだろう。
そして、ラスト。テント公演では恒例(?)の後ろの衝立が開き、舞台空間が難波宮跡公園と一体化する。めりさんは松明をもって主人公たちをいざなう。すなわち我々観客をいざなっているわけだ。その空間の豪壮さ、と言ったら例えようもないほどだ。素晴らしい。
終演は午後10時になっていた。劇団の方は軽い打ち上げをするからと言っている。でもそれに参加していたら家に帰れない。残念至極の思いで深い草を踏みながら難波宮跡公園を後にする。
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