セントの映画・小演劇 150本

観賞数 2024年 映画 86本、 演劇 63本

犬神家の一族 (2006/日)(市川崑)

2006-12-31 20:15:10 | 映画遍歴
いやあ、面白かったです。これは市川崑の遺書のような作品だとすぐ気づきました。まず、20歳台の俳優が少ないこと。(フカキョンと菊之助ぐらい?)
前作から30年の意味を俳優の歳月を感じる顔で表現する渋さ。
富司純子と息子菊之助との役柄と完全に重なる親子関係、これはすごいです。菊之助は全く父親と同じ顔をしていました。 これだけでも、通常の観客は歳月そのものを感じてしまう。
同じ脚本、同じ主要配役など、この30年で日本がどう変わったのかを観客自身のそれぞれの内的歴史に問う映画なのだ。
なので、この映画の正しい理解は45歳以上でないと分からないであろうと思う。そんな映画である。これはぞっこん楽しめた。ラストシーンの石坂浩二の笑みはまさにそれ、市川昆のダイイングメッセージであったように思う。
充分楽しめました。こういうレトロそのものの映画があっても僕はいいと思う。
****

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ワールド・トレード・センタ... | トップ | NANA2 (2006/日)(大谷健... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画遍歴」カテゴリの最新記事