最近の北野映画の不調ぶりに見る気もそがれたが、今回は心機一転という触れ込み。さて、どうか、、。
冒頭からの黒を基調とした様式美は多少戻ったかなと思わせる出だし。でもいつの間にか掛け声だけのセリフとホラーまがいの残虐シーンのオンパレード。映像はヤクザの生業をなぞっていく。
しかし、そのうち映像は冒頭のしゃきっとしたチカラを失ったかのようにただ流れていくかのようだ。そして尋常ならぬ出演者の多さに相関関係の整理も乏しいまま、話は思い切り飛んで内ゲバならぬ過酷で執拗な殺戮バトルへと向かってゆく。そして最後はお決まりの帰結へと向かう優柔不断。
何だかなあ。この映画、北野の復活を告げるほどの出来はまだないと見た。前3作が老いを隠せない作家の彷徨だと考えるとファンとしては愛をこめて許せる気もするが、この作品には人間本来のストレートな心が欠けている、と思う。出演者がみんな抗争を起こしているが、心の葛藤がみじんもない。いわば、ごっこに徹している。人間を描かなかったらもはや映画ではなくなるのでは、と僕は思う。
だから関係のない女まで何故か殺戮される。この映画では彼女たちは装飾性のものとして描かれているかのようだ。こんな北野映画ってあったろうか、、。
まだまだ彼の映画的彷徨は続くのではなかろうか。映画ってまず何を描きたいのか、それが鮮烈に出ないと観客の心に入り込むことは出来ないのではないだろうか、と思うのである。
冒頭からの黒を基調とした様式美は多少戻ったかなと思わせる出だし。でもいつの間にか掛け声だけのセリフとホラーまがいの残虐シーンのオンパレード。映像はヤクザの生業をなぞっていく。
しかし、そのうち映像は冒頭のしゃきっとしたチカラを失ったかのようにただ流れていくかのようだ。そして尋常ならぬ出演者の多さに相関関係の整理も乏しいまま、話は思い切り飛んで内ゲバならぬ過酷で執拗な殺戮バトルへと向かってゆく。そして最後はお決まりの帰結へと向かう優柔不断。
何だかなあ。この映画、北野の復活を告げるほどの出来はまだないと見た。前3作が老いを隠せない作家の彷徨だと考えるとファンとしては愛をこめて許せる気もするが、この作品には人間本来のストレートな心が欠けている、と思う。出演者がみんな抗争を起こしているが、心の葛藤がみじんもない。いわば、ごっこに徹している。人間を描かなかったらもはや映画ではなくなるのでは、と僕は思う。
だから関係のない女まで何故か殺戮される。この映画では彼女たちは装飾性のものとして描かれているかのようだ。こんな北野映画ってあったろうか、、。
まだまだ彼の映画的彷徨は続くのではなかろうか。映画ってまず何を描きたいのか、それが鮮烈に出ないと観客の心に入り込むことは出来ないのではないだろうか、と思うのである。
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