作品を通じて軍隊に対する憤りといったものを画面から強く感じるも、あまりに陰湿なので正視することが困難で、どちらかというと見なければよかったと思ってしまった映画であった。
男たるもの、女のくさったような(ゴメンナサイ、差別用語であることは分かっていますが、今はほかには表現のしようがないです。)閉塞的なイジメを軍隊で行っているわけであるが、どうも厭な内容である。戦争を描かないこういう戦争映画もまた珍しいと言わざるを得ない。 公開されたときは告発映画としての機能を果たし、そういう意味でも貴重な映画なのだろう。
軍隊では人間性を失うところなんだなんていうテーマ自体は今から考えると馬鹿げているが、(戦場に行く前に人を殺す訓練をする場なんだから人間性の喪失は当然だと思われるが)当時の国民からすると、大事な愛する人もしくは大黒柱が刑務所のようなところで人間性を略奪されていたことに当時はかなり驚いたのではないか。
僕は、むしろ、国民が疲弊しているときに軍隊という名のもと、その縦のラインでイジメのような泥臭い、ある意味余裕のようなものがあったこと自体に驚きます。
作品的にはセリフの言い回しなど青臭い演技もあるが、著名な俳優の若いときの風貌がみずみずしく、その意味でも楽しかった。山本薩夫の怨念の映像化は十分伝わってくる。他の作品と比べると映画的客観性は薄れるも、貴重な稀有な戦争映画であると思う。
男たるもの、女のくさったような(ゴメンナサイ、差別用語であることは分かっていますが、今はほかには表現のしようがないです。)閉塞的なイジメを軍隊で行っているわけであるが、どうも厭な内容である。戦争を描かないこういう戦争映画もまた珍しいと言わざるを得ない。 公開されたときは告発映画としての機能を果たし、そういう意味でも貴重な映画なのだろう。
軍隊では人間性を失うところなんだなんていうテーマ自体は今から考えると馬鹿げているが、(戦場に行く前に人を殺す訓練をする場なんだから人間性の喪失は当然だと思われるが)当時の国民からすると、大事な愛する人もしくは大黒柱が刑務所のようなところで人間性を略奪されていたことに当時はかなり驚いたのではないか。
僕は、むしろ、国民が疲弊しているときに軍隊という名のもと、その縦のラインでイジメのような泥臭い、ある意味余裕のようなものがあったこと自体に驚きます。
作品的にはセリフの言い回しなど青臭い演技もあるが、著名な俳優の若いときの風貌がみずみずしく、その意味でも楽しかった。山本薩夫の怨念の映像化は十分伝わってくる。他の作品と比べると映画的客観性は薄れるも、貴重な稀有な戦争映画であると思う。
「真空地帯」ご覧になったのですね。
ヌートリアEさんの忌憚のないご批評に感じ入るものがあります。
山本薩夫作品からは左翼的な考え方を感じ取れることもありますが、それを遙かに超越した人間の尊厳を叫ぶ気迫がヒシヒシと迫って来ます。
仰るように映画的にはそう優れた作品とは言えないかもしれませんが、この気迫がそんなものを吹き飛ばしているように私は思えてなりません。
では、また。