冒頭から前半、特に女の心象を表出した美術館の光景は素晴らしい。ぐっと迫るものもある。けれど、、、
それからミステリアスな部分が希薄になり、現実と妄想の区分を確かめるまでもなく、奔放に映像は駆け巡る。今回のキーワード、双子、か。オゾンはこれに変に執着する。その内、男、から自分自身、母親まで二人シンメトリーを描き尽くす。
でも、意外とオゾンにしては野暮ったい。鋭いところがない。あれほど勢いのあった前半からすれば、力落ちも感ずるところ。
と、思い始めたらラスト近くになって来て、なだかなあの収束。いや、全然収束していません。
ジャクリーン・ビセット を久々に見られたのは嬉しい限り。それだけで良しとするか。マリーヌ・ヴァクトはちょっとジーン・セバーグとミア・ファローを足して2で割った感じで、かなりよろしい。
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