いやあ、設定が葬式をしなくなった日本。ある県だけが特例で直葬でなくともよくなっている。そのある県でのある葬式会社の葬式の光景。
これは面白い。ミステリーとしては最近は題材も必要条件なんだと納得させる内容だ。
「父の葬式」、「祖母の葬式」、「息子の葬式」、「妻の葬式」、そして「葬儀屋の葬式」。
最近これほど興奮し、ページを繰ったことはなかった。最終章のあの一転、二転、三転する超強力などんでん返 . . . 本文を読む
僕らが西川を女性監督だという意識を持ち過ぎなのかな、見ている僕らはやはりどこかでこの作品に女性の意図を感じてしまうのだ。
男でも女でも別個の人格をもった人間を支配することなんてことは本来出来ないのである。でもこの映画の女は、ふたり共通の目的を持って生活して来、それが壊れ、そしてそれに夫の浮気が伴ったとき、(カネあり)女に、ある意味復讐するために夫をツールとして使い結婚詐欺を企む。男は妻の企みにそ . . . 本文を読む
夫婦の別離の話である。男はぶきっちょな朴訥な男であり、女は刑に服している男に会いたいがため慰問の形で訪れる場末の歌手である。そんな二人が夫婦になり、しかし永遠の別れを背負うことになる。
女は口頭で伝えることなく死後伝達という不思議な方法で夫に自分の散骨を伝える。不思議だなあとは思うが、夫に面頭向かって言えない遠慮のようなものがあったのだろうと思う。
男にとっても女にとってもほぼ人生のラストウォ . . . 本文を読む