Sightsong

自縄自縛日記

ジョン・ブッチャー+大友良英、2010年2月、マドリッド

2010-05-10 23:55:41 | アヴァンギャルド・ジャズ

※写真はすべてLeica M3、Summicron 50mmF2.0、Tri-X(+2増感)、フジブロ4号。これもハイコントラストに焼いてみた。さすがに明るい点光源、クラゲのようなゴーストが出ている。

マドリッド。La Casa Encendidaというホールで、国際即興フェスティヴァルが開かれていた。21時半の演奏に間に合うよう出かけたが、受付でソールドアウトだと断られてしまう。1人くらい、後ろで立って観るから、と粘っていると煩がられて、別のスタッフに回された。その人も、3日前に売り切れたから無理だ、どうしてもと言うなら会場外のモニターで観るとよい、と突き放された。

モニター前の椅子に呆然と座っていると、隣に、ロンドンのcafe OTOでドラムスを叩いていた男が突然現れた。直前に路線バスの中で知り合ったマリアさんの女友達の彼氏だ。ちょっと話していたこともあって、あれあれ、と互いに仰天する。いやチケット無くてさ、と言うや、何だ俺に任せろ、お前はもうチケットを持っている(ケンシロウか?)と立ち上がり、ほどなく本当に持ってきてくれた。ただただ感謝の言葉を述べ、手を握った。路線バスでマリアさんに逢わなければこんな偶然はなかった。

1時間ほどの演奏は緊張感に満ち満ちて素晴らしいデュオだった。ジョン・ブッチャーはテナーサックスとソプラノサックス。この人はあらゆる音を出せるのではないかとさえ思わせる。そして大友良英は、ターンテーブルとさまざまな器具、ギターを使ってドラマチックな展開をみせた。


『FIXATIONS (14)』にサインを頂いた

それにしても、こんな偶然があるのだから世界は狭い。一方、帰国してマリアさんからメールがあり、この偶然を「The world is grand but the meeting is magic.」と表現していた。狭くても広くても、多分同じことを言おうとしている。

●参照
ジョン・ブッチャー『THE GEOMETRY OF SENTIMENT』
大友良英+尾関幹人+マッツ・グスタフソン 『ENSEMBLES 09 休符だらけの音楽装置展 「with records」』
サインホ・ナムチラック+大友良英
『その街のこども』
『鬼太郎が見た玉砕』


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2 コメント

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Unknown (横井)
2010-05-12 07:14:33
ほんとうにクラゲみたい~。こういうゴーストって、好きだったりするのですよ…。
いいな、ライカは。もう随分フイルムカメラに触っていないなぁ。。。
Unknown (Sightsong)
2010-05-12 08:49:35
横井さん
私もゴーストが現れると喜んでしまう派で。一眼なら覗いてわかりますが、RFはそうはいきませんから偶然ですよね。実はフレアも嫌いではありません(笑)

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