先月中国を訪れたのは数日間だったので、スーツケースは置き去りにして手荷物だけにした。それで、コンパクトなペンタックス・エスピオミニを鞄に入れた。
小さいためすぐにポケットから出して片手で撮ることができるのはいいことだが、やはり、ピントも露出もコントロールできないのはもどかしい。ピントも甘いような気がする。これがすっかり廃れてしまった、「高級コンパクト」と呼ばれたカメラ(コンタックスT3、ミノルタTC-1、リコーGR-1vなど)だったらどうなのだろうか。こればかりは使ってみないとわからない。エスピオミニは、レンズは良いが機能が単純で、「準高級コンパクト」と呼ばれることもあった。
フィルムは、ローライの「レトロ400」を使った。暗室で引き伸ばしているとわかるが、Tri-XやTMAX400と比較して銀塩の粒子が目立たない。ただ、堀内カラーでは現像を引き受けてくれなかった。
北京から北東に300km弱のところに、秦皇島という都市がある。渤海には、万里の長城の端ッコが飛び出している。山海関という明代の関所もあった。雨だったので急ぎ足で観てまわった。片手に傘、片手にカメラという使い方ができたのはコンパクトカメラさまさまだ。
とりあえず満足して空港に行ったら、上海行きの便が止まっていた。飛行機に乗るはずだった乗客全員がバスに乗り込まされ、また市内に戻り、ぼろホテルに軟禁された。何しろいつ連絡があるかわからないので、せっかく晴れたのに外に出るわけにはいかない。昼食も部屋に電話があり、食堂で見知らぬひとたちと円卓を囲んで食べた。飛行機が飛んだのは暗くなってからだった。
長城と渤海 Pentax ESPIO MINI、Rollei レトロ400、オリエンタル・ニューシーガルVC-RPII、3号フィルタ
長城と渤海 Pentax ESPIO MINI、Rollei レトロ400、オリエンタル・ニューシーガルVC-RPII、3号フィルタ
山海関 Pentax ESPIO MINI、Rollei レトロ400、オリエンタル・ニューシーガルVC-RPII、3号フィルタ
山海関 Pentax ESPIO MINI、Rollei レトロ400、オリエンタル・ニューシーガルVC-RPII、3号フィルタ
山海関 Pentax ESPIO MINI、Rollei レトロ400、オリエンタル・ニューシーガルVC-RPII、3号フィルタ
山海関 Pentax ESPIO MINI、Rollei レトロ400、オリエンタル・ニューシーガルVC-RPII、3号フィルタ
GRDIIには手ぶれ補正なしですか・・・でも時間の問題ですよね。これは明らかにデジカメになってからのメリットですね。撮影の限界領域が広がるわけなので。