Sightsong

自縄自縛日記

高田ひろ子+廣木光一@本八幡cooljojo

2017-11-19 08:48:49 | アヴァンギャルド・ジャズ

本八幡のcooljojoで、高田ひろ子+廣木光一デュオ(2017/11/18)。

Hiroko Takada 高田ひろ子 (p)
Koichi Hiroki 廣木光一 (g)

もう聴く前から素晴らしいことはわかっている。讃美歌「おやすみなさいイエスさま」に続き、ブラジル2曲。「Choro Bandido」では、ピアノとギターとのユニゾンからの発展があり、またユニゾンに戻る美しさがあった。アントニオ・カルロス・ジョビンの「Luiza」では廣木さんのギターソロから始まり、ピアノが入ってくるとそれぞれの楽器の音世界が明確にあらわれた。そして廣木さんが足でリズムを取りながら「I'll Remember April」、高田さんの弾くテーマがじつに鮮やか。それぞれのソロのあとには拍手があり、ジャズらしく4小節交換も愉しい。最後に廣木さんの「フレネシー」、哀しみと喜びとが順にやってくるいい曲。未吹き込みながらあとで詩をつけ、青木カナさんが唄うヴァージョンもあるそうだ。

セカンドセット。廣木さんの「Zuzu」に続き、高田さんの「祈り」。ここでは太くくっきりしたギターのシングルトーンが印象的だった。ピアノに続きギターが入ってくるときのスライド音と軋みにぞくりとさせられる。お店のために作ったのか「cooljojo」、複雑なメロディをノリよく進めてゆく。潔く終わるところもカッコいい。高田さんの「For A New Day」は淡々と切ない哀しさが綴られており、まるでカーラ・ブレイの曲を聴いているような印象があった。ギターの装飾音が華麗。再び高田さんの「青紫陽花」、ここでは右手だけでピアノを弾く時間もあり、静かさのなかにも濃淡を見出すことができた。2小節ずつギターとともに入り、最後は高田さんは高音から低音までを広く使い、イメージもその音の幅と同じく広がった。そしてアンコールはスタンダードの「Nearness of You」。

ふたりのサウンドは清冽で、味わいもある天然水のように響いた。廣木さんのお気に入りの日本酒は、石川の「菊姫」、新潟の「かたふね」、あと何だったか。そうか日本酒のような音楽でもあるのかなと思いながら聴いていた。

Fuji X-E2、XF35mmF1.4

●高田ひろ子
安ヵ川大樹+高田ひろ子@本八幡Cooljojo(2016年)
高田ひろ子+津村和彦『Blue in Green』(2008年)

●廣木光一
安ヵ川大樹+廣木光一@本八幡Cooljojo(2016年)
吉野弘志+中牟礼貞則+廣木光一@本八幡Cooljojo(2016年)
廣木光一+渋谷毅@本八幡Cooljojo(2016年)
Cooljojo Open記念Live~HIT(廣木光一トリオ)(JazzTokyo)(2016年)
廣木光一(HIT)@本八幡cooljojo(2016年)
廣木光一『Everything Shared』(2000年)
廣木光一『Tango Improvisado』(1995年)


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