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自縄自縛日記

『けーし風』読者の集い(18) 抑圧とたたかう ― ジェンダーの視点から

2012-10-28 01:02:35 | 沖縄

『けーし風』第76号(2012.9、新沖縄フォーラム刊行会議)の読者会に参加した。参加者は6人。

話題はどうしても尖閣諸島問題になる。多くの者が、まるでそれぞれが国を引き受けているかのようなにわかナショナリストとなる中で、オスプレイ配備問題についての感度も鈍くなっている。一坪反戦地主会がビラを配っても、受け取る人が少なくなったばかりか、領土を護るためなのだから仕方ないではないかという反応さえあったという。

まさにこれが作られた誤解なのであって、輸送用のオスプレイはそのような目的には使われない上、沖縄に配備する必然性もない。むしろ日本政府が日米安保強化のために、日中の緊張を逆利用している感がある。

最近の朝日新聞による世論調査では、先の戦争が侵略戦争であったとする回答率が52%にとどまっていたという(!)。また、米国では、日本が右傾化しているという報道がなされている。日本国内では、自らを客観視できない状況になっているということだ。

ところで、米国が鳩山政権を潰したという側面が、なぜか日本で指摘されることが少ないとの意見があった。かつては、基地のある地の民放には、CIAの息がかかった日本人がかならず入っていたという。(読売新聞が、正力松太郎を通じて原子力推進をCIAと相互協力した事実は、有馬哲夫『原発・正力・CIA』という本に詳しい。>> リンク

このような事実は、容易に「陰謀論」扱いされてしまう。孫崎享『戦後史の正体』もそのような批判の対象になっている。ただ、『日米同盟の正体』では、その視点から沖縄がすっぽり抜けていたところ、最近の著作ではそのあたりは変わっているのだとの指摘があった。

【参考】
○かつて南米において、米国が都合の悪い者を消すための「暗殺者学校」と呼ばれる場所があったことは、ジャック・ネルソン・ポールミヤー『アメリカの暗殺者学校』に書かれている。
○また、やはり米国が育てたともいえるオサマ・ビン・ラディンの抹殺については、手嶋龍一『ブラック・スワン降臨』において、オバマ大統領が現実主義にシフトしていく様子を含め、書かれている。

●けーし
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