Sightsong

自縄自縛日記

ウィレム・ブロイカー・コレクティーフ『The European Scene』

2017-07-05 00:24:23 | アヴァンギャルド・ジャズ

ウィレム・ブロイカー・コレクティーフ『The European Scene』(MPS、1975年)を聴く。LPオリジナル盤である。

Willem Breuker Kollektief:
Willem Breuker (cl, bcl, sax)
Bob Driessen (as)
Maarten Van Norden (ts)
Ronald Snijders (fl)
Boy Raaymakers (tp)
Jan Wolff (horn)
Willem Van Manen (tb)
Bernard Hunneking (tb)
Leo Cuypers (p)
Arjen Gorter (b) 
Rob Verdurmen (perc)

コレクティーフとしてはかなり初期の演奏であり、レーベルはBVHAASTではなくMPS。なぜかうきうきさせられる傑作『A Paris / Summer Music』よりもちょっと前である。レオ・キュイパーズはピアノに専念しており歌ってはいない。

初期とは言え、もうこの時点でコレクティーフらしさが花開いている。奇妙な明るさというのか、哄笑的というのか、とにかくハレの場で音楽という祭を創出するという意志に満ちているようである。焦燥感に駆られるように、前につんのめって、ともかくもペースを緩めずに走る。もう最高なのだ。

曲ごとにメンバーそれぞれの見せ場があり、面白いのだが、やはり最大のトリックスターはブロイカーだったようである。最後になってバスクラのソロを取り、ヘンな音を出しまくって客席を沸かせている。おそらくは劇場的なパフォーマンスでもあったのだろうな。

●ウィレム・ブロイカー、レオ・キュイパーズ
ウィレム・ブロイカーの映像『Willem Breuker 1944-2010』
ハン・ベニンク『Hazentijd』(2009年)
ウィレム・ブロイカーの『Misery』と未発表音源集(1966-94、2002年)
ウィレム・ブロイカーが亡くなったので、デレク・ベイリー『Playing for Friends on 5th Street』を観る(2001年)
レオ・キュイパーズ『Heavy Days Are Here Again』(1981年)
レオ・キュイパーズ『Corners』(1981年)
ウィレム・ブロイカーとレオ・キュイパースとのデュオ『・・・スーパースターズ』(1978年)
ギュンター・ハンペルとジーン・リーの共演盤(1968、69、75年)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。