Sightsong

自縄自縛日記

ジェフ・パーカー@Cotton Club

2017-08-14 23:54:43 | アヴァンギャルド・ジャズ

丸の内のCotton Clubでジェフ・パーカーを観る(2017/8/14)。

Jeff Parker (g, sampler)
Josh Johnson (as, key)
Paul Bryan (b, key)
Jamire Williams (ds, sampler)

実に奇妙で新鮮なサウンドだ。観客は安易にノッたり熱狂したりすることを許されず、大きな渦に巻き込まれて呆然としている印象があった。

たとえばジェフ・パーカーのギターとジョシュ・ジョンソンのアルトとは旋律をユニゾンで、と思いきや、微妙にずれ、対位する。それはこのふたりだけではなく、ベースもドラムスも、それぞれがパラレルに独自の進行をしながら全体としてグルーヴを創り出しているようなのだった。それを主導する役割は、ギターやサックスであることが多かった。

この複雑な構造の中で、パーカーのギターは多彩な音色を提示した。ときにカントリー・ブルースを思わせる太い音による即興。ときにピアニカのような、そして次第に揺らいでいく音。ときに透明な美しい音。それがアルトやベースと絡んだり、背景に退いたり前面に出てきたりと幻惑する。

ポール・ブライアンのぶっといベースも良いのだが、ジャマイア・ウィリアムスのドラムスがレイジーにシンバルを叩き、サウンド全体のレイジーさを創出していくなどのテクニシャンぶりも良かった。ジョシュ・ジョンソンのアルトはさまざまに工夫してサウンドへの融合を図っていたが、音色そのものはケニー・ギャレットのようでもあった。

●ジェフ・パーカー
スコット・アメンドラ@Cotton Club
(2017年)
イルテット『Gain』(2014年)
ジョシュア・エイブラムス『Represencing』、『Natural Information』(2008-13年)

●ジャマイア・ウィリアムス
Worldwide Session 2016@新木場Studio Coast(2016年)


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