丸の内のCotton Clubに足を運び、スコット・アメンドラ(2017/5/13)。
以前このあたりで働いていたときにはTOKIAまで行くのが億劫だったが、いまは大手町からKITTEを通り抜けて地下で行くことができて、とても便利になっている。
Scott Amendola (ds)
Nels Cline (g)
Jeff Parker (g)
Jenny Scheinman (vln)
Chris Lightcap (b)
スコット・アメンドラのドラムスは、冷たくシャープに研ぎ澄まされていながらも暖かくもあり、この一騎当千のメンバーを笑顔で統率していた。
強力ツインギターがネルス・クラインとジェフ・パーカー。クラインはシームレスなソロと、大気に蜃気楼をつくり出すようなアンビエント感あふれるサウンド。一方のクラインは重心がもっと土地に近く、抑制気味ながら、クールなソロを繰り出した。そしてジェニー・シェインマンのヴァイオリンは人間くさく、ときに指で弾いてギターふたりを挑発した。
今回、実はクリス・ライトキャップが目当てだったのだ。かれのベースは、やはりCDで聴いた印象の通り、変に周辺にぶつかり火花を散らすようなものではなく、柔らかで気持ちいいものだった。
バンド全体のサウンドは、現代ジャズでもあり、古いロックやカントリーやフォークのテイストもあった。それは各メンバーの音がクリームのように溶け合っていたからなのだが、ライトキャップの柔らかさが溶媒の役割を果たしていたのかもしれない。
●クリス・ライトキャップ
クレイグ・テイボーン『Daylight Ghosts』(2016年)
『Plymouth』(2014年)
クリス・ライトキャップ『Epicenter』(2013年)
●ジェフ・パーカー
イルテット『Gain』(2014年)
ジョシュア・エイブラムス『Represencing』、『Natural Information』(2008-13年)