編集者のSさんにお誘いいただき、杉並区議のKさん・Sさん主催の広島・祝島行きに同行した。他にも門真市議のTさん、出版社社長のUさんなど多士済々、まったく愉快な方々である(失礼)。早朝の新幹線に乗り込み、昼前には広島の平和記念公園に到着した。
まずは昼食を取ろうと、近くの「水主亭」に入った。「すいしゅてい」ではなく、過去の地名から「かこてい」と呼ぶらしい。暖簾をくぐるとそこは昭和そのもの。壁のメニューはいたってシンプルであり、えらく安い。「一品料理」って何でしょうね、店のお婆さんは「今日は無い」。そんなわけで、全員うどんを注文する。
呉うどんというのか、細めの麺である。上には葱、とろろ昆布、揚げ玉。これが結構旨い。敢えて作った揚げ玉ではなく本当の天ぷらの副産物だから本物だね、旨い旨い、と皆で褒めちぎる。
今ひとつ満腹にならずもじもじしていると、お婆さんが「カレーがあるけえ」と言って持ってきた。氷山のようにご飯が持ってあり、ルーが皿から垂れまくっている。玉葱はそのままの形、信じられないくらい豪快である。これがまた妙に旨い。何皿か持って来てくれたカレーのルーは2種類作ったもののようで、お婆さんはフランクにも、辛いほうとそうでないほうとどっちがおいしいかね、と訊いてきたりする。さらには、唐突に韓国ドラマ『イ・サン』のガイドブックを持ってきて、見ちょる?見ちょる?と嬉しそうに話すのだった。
こんな店は東京にはない(たぶん)。広島いい店ひとの店。
しかし、「お献立」の左端に見える「中」がえらく気になった。
たぶん「中華そば」だったのだろうけど、なんで「中」だけ見せているのか。あるいは、「中」というものがあったりして。
他のお客さんも昭和でしたね。スポーツ新聞と何やらのお知らせのポスターだけが現代で。
「めし」の(小)と(中)が10円差というのも微妙です。なぜ(大)がない。
左端の「中」はきっと、メノコで紙を切って周りにガムテをくっつけ、意気揚々と貼ったところサイズ不足だった、のでしょう。ガムテが少し剥がれて肩をチラ見せしているのが良い感じです。それにしても「中華そば」にしては「中」が小さい。「中国地方そば」?(笑)「忠」の一部?