ヤコブ・ブロ『Streams』(ECM、2015年)を聴く。
Jakob Bro (g)
Thomas Morgan (b)
Joey Baron (ds)
一聴物足りなかったのだが、何度も繰り返しているうちに面白さが浸透してくる。
ヤコブ・ブロのギターは音を長く響かせて、その残響する和音の中にさらなる音を重ねてゆくスタイル。浮遊的という点ではビル・フリゼールやヴォルフガング・ムースピールと共通しているのかもしれないが、ブロは、より透明な音のひとつひとつを楔として刺してゆくように聴こえる。
そしてトーマス・モーガンの中音域でとても制御されたベースが美しく、また、微妙なずらしによってタイム感を奪われる。シンプルなジョーイ・バロンのドラミングも良い。
●トーマス・モーガン
ジェン・シュー『Sounds and Cries of the World』(2014年)
クレイグ・テイボーン『Chants』(2013年)
ポール・モチアン『The Windmills of Your Mind』(2010年)
菊地雅章『Masabumi Kikuchi / Ben Street / Thomas Morgan / Kresten Osgood』(2008年)
●ジョーイ・バロン
ジョン・ゾーン『Spy vs. Spy』(1988年)