Sightsong

自縄自縛日記

ジェレミー・ペルト@Body & Soul

2019-11-29 07:37:38 | アヴァンギャルド・ジャズ

南青山のBody & Soul(2019/11/28)。

Jeremy Pelt (tp)
Victor Gould (p)
Vicente Archer (b)
Allan Mednard (ds)
Chien Chien Lu (vib) 
Guest:
Satoshi Inoue 井上智 (g)

ほぼ『Jeremy Pelt The Artist』の参加メンバーによる来日であり、お店は満員で立ち見も出た。

ファーストセットは同アルバムと同じく、「The Rodin Suite」が5曲続けて演奏された。「地獄の門」や「カミーユ・クローデル」などロダンに触発されたものであり、それをイメージしながら聴くと愉しい。

ペルトは5年前にNYのSMOKEで観たときよりも迫力ある姿となっていて、音もやはりヘヴィ級。管楽器はアメリカ大リーグと同様に、フィジカルな凄みだけで痺れてしまうところがある(ライアン・ハワードのホームランを見るときの快楽のような・・・)。これを支えているのがドラムスであって、5年前のツインドラムスも然り、パワーで叩き続けなければならない。アラン・メドナードはその意味でとても良かった。

台湾出身のチェンチェン・ルーのシンプルながら強力なヴァイブもまた同じヴェクトル。組曲のエピローグにおいて、ピアノのヴィクター・グールドと32小節のソロを交換するときの加熱ぶりは愉快だった。

オリジナルだけでなく、「When I Fall in Love」や「When I Fall in Love」、アンコールで井上智とデュオで演った「In a Sentimental Mood」における抑制されたトランペットも、もとのパワーがあるために、聴き応えがあった。ときどきどや顔で高音を吹くのは愛嬌。

ゲストの井上智さんは調和的でもスパイスでもあって愉しめたのだが、やたらとスタンダード曲の断片を引用したり、ウェス・モンゴメリーのまんまパクリを披露したりというプレイは興ざめだった。

Fuji X-E2、XF60mmF2.4

●ジェレミー・ペルト
ジェレミー・ペルト『Jeremy Pelt The Artist』(2018年)
ウェイン・エスコフェリー『Vortex』(-2018年)
ジェレミー・ペルト『Noir en Rouge / Live in Paris』(2017年)
ジェレミー・ペルト『Make Noise!』(2016年)
ジェレミー・ペルト『#Jiveculture』(2015年)
ブラック・アート・ジャズ・コレクティヴ『Presented by the Side Door Jazz Club』(2014年)
ジェレミー・ペルト『Tales, Musings and other Reveries』(2014年)
ジェレミー・ペルト@SMOKE(2014年)
ジャズ・インコーポレイテッド『Live at Smalls』(2010年)
ジェレミー・ペルト『Men of Honor』(2009年)
ルイ・ヘイズ『Dreamin' of Cannonball』(2001年)


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