Sightsong

自縄自縛日記

もういちど観たい映画(2) 草の上の昼食

2007-09-26 08:01:32 | ヨーロッパ

画家ルノワールの息子ジャン・ルノワールが撮った小品、『草の上の昼食』(1959年)。もう10年以上前にテレビの深夜放送で観た。『大いなる幻影』、『ゲームの規則』、『ラ・マルセイエーズ』などの傑作もいいが、肩の力が抜けたこっちのほうをこそ、もういちど観たいと思っている。

人工授精の良さを唱える博士が、プロヴァンスで昼食会を開く。突然吹いた突風をきっかけに、たががはずれ、天真爛漫なエロチックな世界へと突入していく。ルノワールも撮っていて楽しかっただろうなと思える。

画家ルノワールの、同様に官能的な作品が引き合いに出されることがしばしばだが、その前の印象派の先達、マネによる『草上の昼食』(1863年)のスキャンダラスな衝撃のことも意識にあったに違いない。

もういちど観たい観たいと思って長いが、さっき調べていたら、来年(2008年)2月から「Bunkamura ザ・ミュージアム」で開催される『ルノワール+ルノワール展』(→リンク)、それから併催される『ジャン・ルノワール映画の世界』(ル・シネマ、フィルムセンター、東京日仏学院)で上映しそうな感じ。もういまから楽しみである。親父の画家ルノワールは、色彩が毛虫みたいで好きになれないのだが。