2016-17
70周年を迎えた新生ヤング・サンプはこんなチーム!!
開幕2連勝と言うこれ以上無いスタートをきった新生サンプ。そして開幕2試合戦った後に、夏のメルカートが締め切られた。恒例の最終日駆け込み補強。サンプは最後の最後にセンターバック「ルカ・クラインツ」を獲得して夏のメルカートを締め切った。今年もまず監督の交代がトップニュース。やり直しのシーズンになるはずだったモンテッラはミランに引き抜かれ、代わりにミラン行きが噂されていた若手有望監督のマルコ・ジャンパオロが招聘された。これにより、フォーメーションも"アエロプラニーノ"とガラッと変わり、若手中心のジャンパオロの意向も汲んだ補強となった。
昨年のスタメンからみると、半分以上が変わっている。メルカートの序盤から「フェルナンド」、「コレア」、「ソリアーノ」の昨季までの中核選手達、極めつけは一旦は今季のキャプテンにまで任命された「デ・シルヴェストリ」まで放出してどうなる事かと思った。それに対して補強はとにかく若手に固執した補強。各国の代表になりたてだったり、アンダーの代表のエースやキャプテン、将来の「OOOの至宝」と言った選手がやたら多い。一昔前のウディネーゼと状況が似ており、世界中からスカウト達が探し出してきた若手が集結してきている。そこで10年位まではほぼイタリア人純血チームだったサンプに、現在なんと17ヶ国もの所属選手がいる。
- イタリア 9人(クアリアレッラ、パロンボ、チガリーニ、エラモ、サーラ、レジーニ、ヴィヴィアーノ、プッジョーニ、トッツォ)((+カサ坊・・・))
- アルゼンチン 2人(リッキー、シルヴェストレ)
- コロンビア 2人(ムリエル、カルボネーロ)
- ポルトガル 2人(フェルナンデス、ペレイラ)
- ブラジル 1人(ドド)
- チェコ 1人(シック)
- クロアチア 1人(ブディミル)
- ベルギー 1人(プラート)
- セルヴィア 1人(ジュリチッチ)
- ポーランド 1人(リネッティ)
- パラグアイ 1人(バッレート)
- ウルグアイ 1人(トレイラ)
- スイス 1人(パヴロヴィッチ)
- スロヴァキア 1人(シュクリニアール)
- スロヴェニア 1人(クラインツ)
- リトアニア 1人(クラピカス)
- ナイジェリア 1人(アムジー)
その中で一番高かった補強は「プラート」だった。ベルギーの将来を背負って立つと言われている彼。ギリギリでの獲得だったのでまだ真価を発揮していないが、彼にはコレアを超えるトップ下へとの期待がかかる。「プラート」「B・フェルナンデス」「リネッティ」「トレイラ」の20-22歳の若手MFカルテット。勝手に私が「ヤングサンプカルテット」と呼んでいるこの4人の補強が一番大きく、魅力的だと思う。それ以外にも、FWシック、DFクラインツ、昨年獲得したシュクリニアール、ペレイラ等将来有望な若手は多く、23歳以下でも十分レギュラー11人が組めるほどだ。さらに「カペッツィ」と「パルンボ」の若手MF2人を獲得して、そのまま現所属各クラブにレンタルで修業を積ませる。トレイラの再現を狙う、将来への投資も行っている。
総括的にはMFが質・量ともにかなり充実している。やや選手過剰なぐらいだ。GK陣も問題無い。FWはカッサーノを干した事によりややコマ不足。カッサーノは戦力的にも必要だと思うんだけどな・・・DF陣は、特にサイドバックに攻撃的な選手しかおらず全体的にもやや不安だが、あとはジャンパオロを信じて任せるのみ。おそらくモンテッラのままだったら、このような補強では満足せず、この大胆な若返りは実現しなかっただろう。それでは、全体の陣容を見ていこう。
SAMPDORIA 2016-17(2016・9・10現在) ※赤字が新加入選手
FW陣 ムリエル クアリアレッラ
(シック) (ブディミル)(カッサーノ)
FW陣 6.5⇒とにかくムリエルの覚醒にかかっている。クアリアレッラは計算できるが、逆に想像している以上の結果はもたらさないだろう。コンビもそれほど悪く無いので、少なくとも冬まで頑張って欲しい。その間に新加入2人の成長を待つ。シックはトップ下としてかなり起用されているが、ゆくゆくはセリエで通用するFWになれるか?ブディミルはスーパーサブとして活路を見いだせるか?ベルヘッシオ→ロドリゲス路線を辿らない事を祈る。最後にカッサーノ。正直FWの層は厚く無いし、彼見たいなタイプはいないので、教育係(ホントにカサ坊が出来るかは微妙だが…)としても必要だと思うが。ただ、フェッレーロだけが悪役みたいに扱われているが、本当はジャンパオロがいらないと言ってる気はするが
MF陣 プラート
(アルヴァレス)(ジュリチッチ)
MF陣 8⇒一番人が入れ替わったのがMF。昨年のレギュラー陣はほぼいなくなった。チガリーニが怪我で調子が上がらないうちに、チビのトレイラが嬉しい誤算でボランチを確固たるものにしつつある。リネッティはすぐさま違いを見せつけレギュラー。プラートとフェルナンデスは加入が遅かった為にまだ本領を発揮していないが、その最中、サブにはなるまいと昨季から残留組のリッキーとバッレートが存在をアピールして頑張っている。元代表コンビが意地を見せるか?ヤングサンプカルテットが中心になっていくだろうが、全体的に層は厚くなった。カルボネーロも最終日に買取オプションを行使して、怪我からの復活を待つ。パロンボは完全に選手兼監督みたいな感じで、ロッカールームのまとめ役。ジュリチッチとエラモは余程頑張らないと厳しいので、冬に放出される可能性が高いのでは無いか?とにかく期待はプラートとリネッティ。彼ら2人がトップ下で大ブレイクすれば、今後のサンプの未来は明るい!
DF陣
ドド サーラ
DF陣 6⇒一番驚きだったのがDF陣。夏のキャンプまではカスタン、デ・シルヴェストリの2人は少なくともレギュラー固いと思っていたが、その2人が逆に8月も中盤になってからトリノへ移籍。もうサンプでは居場所は無いと思われていたレジーニがCBへコンバートされて、ジャンパオロの信頼を勝ち取り復活。ゲームキャプテンになった。サーラのSBへの完全コンバートも成功している。”ロロ”よりはテクニカルだ。左は時間はかかったが、今年もサンプでやる事になったドドと新加入パヴロヴィッチの争い。現在はキャンプからいたパヴロヴィッチがリードしているが、ゆくゆくはドドか?CBではシルヴェストレが昨季よりはコンディションが良くなっており、もうひと花咲かせられるか。ただ、CBの控えは2人とも21歳のシュクリニアールと最終日に加入したクラインツ。将来は面白いが、今年は不安だ。ジャンパオロのオフサイドトラップに賭けるしか無い。しかしここ3年以内で巣立ったロマニョーリ(ミラン)、ムスタフィ(アーセナル)の2人は一流のセンターバックの道を歩き始めたなー
GK陣 ヴィヴィアーノ
GK陣 7.5⇒昨季もザルDF陣の中で孤軍奮闘したヴィヴィアーノの2021年までの契約延長に成功!この間に若手の成長を待つが、今年ユースから昇格してきた17歳のリトアニア人クラピカスが一番面白いのではないか?195cmの長身だし、ドンナルンマとまではいかなくても、対抗馬位になれれば。2ndGKは、昨季ヴィヴィアーノが怪我も全くせずにほぼ不要だったので今年は節約する事にしたようだ。昨季から残留のサンプ愛に溢れる、ムードメーカーにもなるプッジョーニ。あとはレンタルで修業に出していたトッツォを呼び戻した。これ意外に現在レンタルで修業を積ませているのはファルコーネと、マッソーロ
********************
☆と言うわけで今年は今のところ4-3-1-2。ジャンパオロはとにかくグラウンダーのパスを細かく繋いで、ポゼッションを高めるサッカーを見せる。今季はまだ強豪とやっていないが、昨季のエンポリでは強豪相手のアウェイでも比較的このスタイルを守ろうとしていた。昨季のサンプはアウェイで圧倒的に弱かったので、メンタルも含めてこれを変えられるか。ここ最近サンプで活躍した監督では、マッツァーリやデル・ネーリの様な戦術に長けていて攻撃的なタイプ。彼ら2人は4位5位と言う結果を残しているので、それの再現を狙って欲しい移籍トピックス
ここまでに決定した獲得・放出選手を中心に、サンプの移籍情報をお届け!※赤字が、新たな更新情報
<2016・9・10現在>
加入系選手(金額は全て推定)
- GK アンドレア・トッツォ(24)←ノヴァラからレンタルバック
- GK ティタス・クラピカス(17)←ユースから昇格。195cmのリトアニア人
- DF ダニエル・パヴロヴィッチ(28)←グラスホッパー(フロジノーネ)。フリートランスファー。2年契約(+3年目オプション)。スイス人
- DF ヴァスコ・レジーニ(25)←ナポリからレンタルバック
- DF ドド(24)→インテルにレンタルバック→2年間レンタル+買い取りオプション(500万ユーロ)付きでレンタル移籍
- DF ルカ・クラインツ(21)←カリアリから買取オプション(150万ユーロ)付きでレンタル移籍。スロヴェニア代表
- DF スタンリー・アムジー(20)←オルハネンセ(ポルトガル2部=サンプのサテライトクラブ)から完全移籍。ナイジェリア代表
- MF ルカ・チガリーニ(30)←アタランタから350万ユーロで完全移籍。3年契約。推定年棒100万ユーロ
- MF ミルコ・エラモ(27)←トラパニからレンタルバック
- MF フイリップ・ジュリチッチ(24)←ベンフィカ・リスボンから買い取りオプション付きレンタルで移籍(300万ユーロ)
- MF カロル・リネッティ(21)←レフ・ポズナンから完全移籍(300万ユーロ)。5年契約
- MF ブルーノ・フェルナンデス(21)←ウディネーゼから100万ユーロ+買い取りオプション(600万ユーロ)付きでレンタルで移籍
- MF デニス・プラート(22)←アンデルレヒトから900万ユーロ+ボーナスで完全移籍
- FW アンテ・ブディミル(25)←クロトーネから180万ユーロで完全移籍。クロアチア人
- FW パトリック・シック(20)←スパルタ・プラハから400万ユーロで完全移籍。チェコ代表
総額3,800万ユーロ
放出系選手 (金額は全て推定)
- GK アルベルト・ブリニョーリ(24)→ユーヴェにレンタルバック→レガネス(スペイン1部)にレンタル
- GK サムエレ・マッソーロ(20)→サンレメーゼ(セリエD)にレンタル
- GK ヴラディミーロ・ファルコーネ(21)→リヴォルノ(レガプロ)にレンタル
- DF ニクラス・モイサンデル(30)→ウェルダー・ブレーメンに180万ユーロで完全移籍
- DF ジャメル・メスバー(31)→契約解消→クロトーネへ完全移籍
- DF マッティア・カッサーニ(32)→バーリ(セリエB)に完全移籍
- DF アンドレア・ラノッキア(28)→インテルにレンタルバック
- DF モビド・ディアキテ(29)→?
- DF リカルド・マッサ(19)→ポンテデラ(レガプロ)にレンタルで移籍
- DF ガブリエレ・ロランド(19)→ラティーナ(セリエB)にレンタルで移籍
- DF ロレンツォ・デ・シルヴェストリ(29)→トリノに360万ユーロで完全移籍
- DF レアンドロ・カスタン(29)←ローマからレンタルで加入(レンタル料50万ユーロ)→その後トリノにレンタル移籍
- MF フェルナンド(24)→スパルタク・モスクワに1250万ユーロ+ボーナスで完全移籍
- MF ホアキン・コレア(21)→セヴィージャに1300万ユーロ+再売却時ボーナス500万ユーロで完全移籍
- MF ラザロス・クリストドゥロプーロス(29)→エラス・ヴェローナにレンタルバック
- MF ネナド・クルスティチッチ(26)→契約解消→アラヴェス(スペイン)に完全移籍
- MF セリネッリ(19)→トゥットクイオ(レガプロ)にレンタルで移籍
- MF ジャコモ・カロ(19)→ポンテデラ(レガプロ)にレンタルで移籍
- MF アレッサンドロ・デ・ヴィティス(24)←スパルからレンタルバック→ラティーナにレンタル移籍
- MF ミケーレ・ロッカ(20)←ヴィルトゥス・ランチャーノからレンタルバック→ラティーナにレンタル移籍
- MF ロベルト・ソリアーノ(25)→ヴィジャレアルに1410万ユーロで完全移籍
- MF ホセ・カンパーニャ(23)←スペイン、アルコルコンからレンタルバック→レヴァンテ(スペイン)に120万ユーロで完全移籍
- MF ダヴィド・イヴァン(21)→バーリ(セリエB)にレンタル移籍
- MF レオナルド・カペッツィ(21)←クロトーネから100万ユーロで完全移籍→クロトーネにレンタル移籍
- MF アントニオ・パルンボ(20)←テルナーナ(セリエB)から70万ユーロ+将来売却の際の15%で完全移籍→テルナーナにレンタル移籍
- FW アレッハンドロ・ロドリゲス(25)→チェゼーナにレンタルバック
- FW ジャンルカ・サンソーネ(29)→ノヴァラ(セリエB)に120万ユーロで完全移籍
- FW フランチェスコ・フェダート(23)→バーリ(セリエB)にレンタルで移籍
- FW オレゲル・メルカイ(19)→トゥットクイオ(レガプロ)にレンタルで移籍
- FW フェデリコ・ボナッツォーリ(19)←ヴィルトゥス・ランチャーノからレンタルバック→ブレッシア(セリエB)へレンタルで移籍
- FW アンドレス・ポンセ(19)→ルガーノ(スイス)にレンタルで移籍
総額4,740万ユーロ
収支 +9401、110万ユーロ
※財政のスリム化を実現しつつ、期待の若手をかなり獲れた。序盤は放出にかなり驚かされたが、全体的には良い夏のメルカートだったんではないでしょうか。ただDFはまだ足らない。CBを獲ってくれー!
**************************
なお、今季新加入した面々の詳細情報は
’16-’17 夏メルカート 新入団選手
にて続けてすぐアップします!
↓↓最後に加入したこの2人の情報も含めて!
↑↑©U.C.SAMPDORIA OFFICIALページより
「ルカ・クラインツ」&「スタンリー・ラムジー」
Foooooooooooorza Saaaaaaaaaaaaamp!!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます