保存版 冬のメルカート'16-'17 総集編

2017-02-04 17:05:12 | 保存版 サンプ名鑑

冬のメルカートが終了し、あとはこのメンツで残りのカンピオナートを戦う。ヨーロッパリーグも無く、TIM Cupも敗退したサンプ。リーグ戦も降格圏内からはある程度遠い安全圏にいるが、逆にヨーロッパリーグ圏内もかなり遠く目標を見失ってる状態。ただ、今のチームは若手期待の星がうずめいており、この残りのリーグ戦を来季への育成の場と捉えればかなり有意義な物となる。そういう意味で無駄に選手を増やさず、有望株を誰も売らなかった今回のメルカートは私は満足している。フェレーロ政権になってから過去2回の冬のメルカートは明らかに動き過ぎて失敗している。元来私は冬のメルカートは最小限の動きで良いと思っている。どんな素晴らしい選手でも半年で結果を出すのは簡単では無いし、逆に1年フルにやらないとその選手の真の価値はなかなかわからないと思うからだ。ただ、ビジネス色が強くなっている現在のサッカー界、世界的な不況も相まってメルカートもギリギリまでの駆け引きも増えたし、半年での移籍も昔に比べると遥かに多くはなっている。

 さて、最終的には5人出て行って3人入ってきた。宙ぶらりん状態だったカッサーノ等も含め、余剰戦力の整理に成功して、将来への投資も1件。ペレイラを失ったのは残念だが、このメルカートでの、今季これからの戦い方への影響はほぼ無いだろう。若手の成熟とジャンパオロサッカーの浸透を楽しみにしよう。

それらも踏まえ、移籍を総括してみよう。まずニューカマーの紹介

’16-’17 冬メルカート 新入団選手

冬のメルカート第一弾はリネッティの同胞、ポーランドからDFのバルトシュ・ベレシンスキを獲得。レフ・ポズナン時代の2012/13にリネッティと共にプレーしている。200万ユーロで完全移籍。4年半契約。動画で見る感じだと攻撃的な右SB。ちょっとデ・シルヴェストリに似てる感じもしたが。2年前にもナポリと争奪戦で、サンプが獲得に向かった事があったようだが、その時は交渉はまとまらなかった。サーラが怪我がち+左も出来るのと、ペレイラが奪われる事を想定しての補強だろう。ドリブルとか攻めは通用しそうなので、あとはセリエAのディフェンスにいかに順応するか。早速リネッティがチームへの溶け込ませ役を担っている。次のコパイタリアでいよいよ見られるか?期待したい。

⇒この文章を書いた後にコパとリーグ戦にデビューして、そこそこのプレーを見せたのでペレイラの移籍が決定しました。まだセリエAのディフェンスレベルには達していないと思いますが、攻守ともに伸びしろはありそうなので期待しましょう

 

 

 

 

 

  

↑↑©pianetasampblogspot.comより

Bartosz Bereszynski 24バルトシュ・ベレシンスキ

  • ポジション:DF
  • 1992年7月12日生まれ(24歳)
  • ポーランド ポツナン出身
  • 183cm 77kg
  • 今季:レギア・ワルシャワ(ポーランド1部リーグ) 11試合0得点
  • ポーランド代表:3試合0得点

冬のメルカート最終日にクロアチアのハイデュク・スプリトからDFのロレンコ・シミッチを獲得。ハイデュク・スプリットはクロアチアの名門クラブで、かつて日本人の伊野波も所属した事があるクラブだ。シミッチと言う名は昔ミランにいた同じくクロアチア代表のDFで記憶にある方もいらっしゃると思うが、このNEWシミッチは大柄なセンターバック。弱冠20歳だが195㎝の巨漢を生かしてパワフルなディフェンスを見せる。即戦力と言うよりは将来の為の補強であろう。サンプの巨漢センターバックと言うとモリス・カロッツィエーリを思い出すが、彼以上の成長を見せて欲しい。シュクリニアールが段々不動のセンターバックになってきているので、彼と将来コンビを組めれば面白い。150万ユーロで完全移籍。背番号はグーリットやヴォルピの4を選択した

↑↑©U.C.Sampdoria オフィシャルページより

Lorenco Šimić 4 ロレンコ・シミッチ
  • ポジション:CB
  • 1996年7月15日生まれ(20歳)
  • クロアチア Spalato出身
  • 195cm 88kg
  • 今季:ハイデュク・スプリット(クロアチア1部リーグ) 13試合0得点

ずっと噂にはなっていたが、ペスカーラのMFヴァレリオ・ヴェッレの獲得に遂に成功した。400万ユーロの完全移籍で、今シーズンいっぱいはペスカーラに留まり、来シーズンからの加入となる。去年のセリエA昇格プレーオフで決めた40mの超ロングシュートなどで名を上げたヴェッレ。昨季はペスカーラ(セリエB)で31試合1得点。もとはローマ・プリマヴェーラで育成され、イタリアのユース代表も経験してきた選手。水準以上の運動量と技術を兼備し、攻守両面で活躍できるセンターハーフ。去年はトレイラと一緒にプレーしていた。同じペスカーラ出身と言う事も有り、”新しいヴェラッティ”とも呼ばれる。素晴らしい補強であると思う。以下プレー集

https://www.youtube.com/watch?v=YQkIAK34RSk

↑↑©ilcentro gelocal.itより

Valerio Verre  ヴァレリオ・ヴェッレ
  • ポジション:MF
  • 1994年1月11日生まれ(23歳)
  • イタリア ローマ出身
  • 180cm 70kg
  • 今季:ペスカーラ(現在) 15試合0得点
  • イタリアU-21代表:7試合0得点

 

同じく来シーズンから加入が決まっているテルナーナのカペッツィとパルンボと共に楽しみだ。ちなみにその2人の現在までの成績はこんな感じ

 

☆MF Leonardo Capezzi レオナルド・カペッツィ(クロトーネ)

 

  • 1995年3月29日生まれ(21歳)
  • 178cm 72kg
  • 今季:クロトーネ 15試合0得点(セリエA)

 

☆MF Antonio Palumbo アントニオ・パルンボ(テルナーナ)

 

  • 1996年8月6日生まれ(20歳)
  • 182cm 73kg
  • 今季:テルナーナ 13試合1得点(セリエB)

 

既存のヤング・サンプMFカルテットも何とか残留させて、最強の若手MF陣を作ろう!どうでも良いけどヴェッレの誕生日は私の入籍記念日だ・・・ポッキーの日・・・

 

ポルトガルのベンフィカ・リスボンとの間で、ベンフィカからのレンタルだったMF23フィリップ・ジュリチッチのサンプへの完全移籍と引き換えに、DF13ペレイラのベンフィカへの完全移籍が決定された。正直少し釣り合わないかなとは思う。間違いなく守備には難のあるペレイラだが、まだ18歳だし今後セリエAでどうなっていくのかは見ていきたかった。守備が上達すればゆくゆくはビッグクラブまでは行く可能性が有る選手。タダで引き抜かれる前に手を打ったと言う事か。ジュリチッチは最初ほぼ出番は無かったが、コパの活躍からジャンパオロに認められつつあり、徐々に出番を増やしている。こちらも可能性は有る選手だが、ペレイラの計り知れない可能性よりは魅力不足か。あの時の放出が・・・・と言う嘆きにならないように祈る

 

さらに4選手の放出も決定

・99 FWアントニオ・カッサーノ⇒未定、契約解消

・7 MFカルロス・カルボネーロ⇒未定、契約解消

・6 MFミルコ・エラモ⇒ベネヴェント(セリエB)

・15 DFルカ・クラインツ⇒フロジノーネ(セリエB) 

 まず、ついにカッサーノの契約は解消された。ここでカサ坊とサンプの一つの物語は終わりを告げる。2月いっぱいはプリマヴェーラでの練習が許されているが、果たして獲得するチームは出てくるのだろうか?このまま引退⇒タレントとかになってしまうのだろうか?

 また夏の移籍最終日に、委ねられていたカルロス・カルボネーロのレンタル期限延長のオプション行使そしたのだが、結局怪我の回復具合が思わしくなく、この時点での契約解消となった。昨季のプレーはかなり期待できそうだったので、怪我でキャリアを棒にふる選手になってしまうのだろう・・・

 さらに出場機会がほとんど無かったエラモはセリエBのベネヴェントに完全移籍。なぜ、夏の段階で放出しなかったのか疑問だ。長らくサンプからレンタル生活を繰り返してきたが、遂にサンプとの縁はこれで切れるようだ。もう1人は控えのセンターバックとして期待されたクラインツ。レンタル元のカリアリに一旦戻り、そこからフロジノーネに再移籍と言う形だ。個人的には期待していたのだが、全く期待外れに終わった

GKの入れ替え。92アンドレア・トッツォがレガプロのMatera=マテーラへレンタルで出され、代わりにリヴォルノにレンタルで出されていた”ウラディミーロ・ファルコーネ”が戻ってきた。第3GKの入れ替えだが、トッツォはなんだかんだでもう25歳。そろそろ芽を出さないと厳しくなってきた。ファルコーネの方がまだ21歳だし、195cmの長身と言う特徴もあるので一応期待はできるか。レンタル先のリヴォルノでも今季ここまで1試合しか出番が無く、それならば戻そうと言う事だろう。トッツォもサンプで出番が無かったし。

Wladimiro Falcone 30 ウラディミーロ・ファルコーネ
  • ポジション:GK
  • 1995年4月12日生まれ(21歳)
  • イタリア ローマ出身
  • 195cm 85kg
  • 今季:リヴォルノ(リガプロ) 1試合0得点

ベテラン3人衆の契約延長が決定。CBとして今や欠かせない存在となってるシルヴェストレ、FWを引っ張るクアリアレッラ、第2GKとしてプレー以上の価値を示しているプッジョーニ。彼らは選手としてだけでは無く、今後はサンプの幹部になっていく可能性は有るだろうなぁ。サンプ愛に溢れる選手たちだし。プッジョーニなんかは間違いなくGKコーチをいつかやるであろう。後はパロンボの去就がどうなるかが注目だ。

↑↑©U.C.Sampdoria オフィシャルページより

この冬のメルカートの結果で、スタメンの選手が大きく変わる事は無い。ただ余剰戦力の整理にはある程度成功して、スリムなスカッドになった。また、今シーズン開幕当初の構想からは陣容も多少変化しているのでそれらをまとめてみる。開幕前の予想と違うのはバッレートが復調してレギュラーを獲った事。これはちょっとした驚きだ。あとセンターバックではシュクリニアールが大きな成長を見せ、FWではいよいよシックが片鱗を見せ始めている。それでは、全体の陣容を見ていこう。

SAMPDORIA <4-3-1ー2> 監督マルコ・ジャンパオロ ※赤字が新加入

 9ムリエル(47ブディミル) 27クアリアレッラ(14シック)

           10フェルナンデス11リッキー・アルヴァレス)

16リネッティ(18プラート)     8バッレート(23ジュリチッチ)

           34トレイラ(21チガリーニ)

19レジーニ(20パヴロヴィッチ)(5ドド) 22サーラ24ベレシンスキ)

 37シュクリニアール 26シルヴェストレ

     (4シミッチ)            (17パロンボ) 

           2ヴィヴィアーノ

     (1プッジョーニ)(30トッツォ)(12クラピカス)

 
☆各ポジションを細かく見ていくとこんな感じ
  • FW陣 7ムリエルが覚醒しつつある。その後を追いかけるようにシックも覚醒しつつある。ただ2人ともまだムラが有り未知数な部分は多い。そして2人とも個人技での得点は多いが、チームとして2トップで崩してと言うシーンはまだあまり見られない。そこでベテランのクアリアレッラの献身性が必要になっている。ブディミルはポストと高さのオプションは魅力だが、それ以外は他の3人に劣るか。さぁ今後ムリエル&シックの2トップと言う形になっていくのか?はたまたクアリアレッラがまだまだ頑張るのか?
  • MF陣 8⇒全体的にレベルアップして、特にここからはレギュラー争いもし烈だ。バッレートの復調とトレイラのブレイクで2ポジションはかなり不動。シーズン前はチガリーニの力にかなり頼ると思われていたが、全く出番が無くなってしまった。そしてここまでリネッティは素晴らしい働きを見せているが、攻撃力で勝るプラートが片鱗を見せ始めているのでここでもレギュラー争いが起きるだろう。ブルーノリッキーのトップ下争いはブルーノが徐々に優勢に。ただまだ1試合通しての活躍が出来ていないので、ブレイクしきれない。いずれにせよ現在も、将来も一番魅力的なのはこのMF陣だ
  • DF陣 5.5⇒開幕直前の予期せぬカスタンデ・シルヴェストリの移籍で苦しんでいるDF陣だが、この冬も大きな即戦力の補強は無かった。成長著しいシュクリニアールと重鎮シルヴェストレのCB陣はそれほど問題無い。ただまともな控えがおらず、左SBのレジーニかボランチのパロンボが代役を務めると言う事態。シミッチが即戦力ならうれしいが、おそらくそこまででは無いだろう。右SBはサーラがいる時は良いが、ものすごく怪我が多い。サブがペレイラからベレシンスキに代わった。ベレシンスキはここからの成長に期待。左SBはドドがジャンパオロに全く信頼されずに、パヴロヴィッチがレギュラー獲りそうだったが怪我。結局レジーニがレギュラーを獲ってキャプテンマークまで巻いている。レジーニも頑張ってはいるが、これ以上の成長は無いだろう
  • GK陣 7ヴィヴィアーノの怪我が当初の予想よりは大分長引いている。未だにいつ戻ってくるのか全くわからない。プッジョーニが嬉しい驚きで、その穴を埋める働きをここまでは見せてくれている。その間に、ヴィヴィアーノが故障前の姿でさえ戻ってきてくれればGK陣は安泰だ

移籍トピックス

冬のメルカート最終!!決定した放出選手。

  <2017・2・4現在>

放出系選手 (金額は全て推定)

  • FW アントニオ・カッサーノ(34)→???
  • MF カルロス・カルボネーロ(26)→???
  • MF ミルコ・エラモ(27)→ベネヴェント(セリエB)
  • DF ペドロ・ペレイラ(18)→ベンフィカ(ポルトガル)
  • DF ルカ・クラインツ(21)→カリアリ→フロジノーネ(セリエB)
  • GK アンドレア・トッツォ(25)→マテーラ(レガプロ)=レンタル

加入系選手(金額は全て推定)

  • DF バルトシュ・ベレシンスキ(24歳)←レギア・ワルシャワから200万ユーロで完全移籍

  • DF ロレンコ・シミッチ(20歳)←ハイデュク・スプリットより150万ユーロで完全移籍

  • GK ウラディミーロ・ファルコーネ (21歳)←リヴォルノからレンタルバック

以上が今冬の動き。欲を言えば即戦力のDFが1人、あと将来性豊かなFW1人欲しかったが・・・もうこのメンツでやるしかない。と言うかこのMF陣はなるべく売らずにしばらく見たいが。

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 さて次節はアウェイでミラン戦。ローマ戦の快勝の勢いを持ち込みたい。サン・シーロでのミラン戦は2012-13の開幕戦、コスタのヘッドで勝って以来勝っていない。ボナヴェントゥーラと言う個人的にミランで一番嫌な選手が怪我でいないのはチャンス。あとはスソを気を付ければ。さぁ待ってろモンテッラ!

 

Foooooooorza Saaaaaaaamp!! 

 

次節:セリエA 第23節 2017年 2/5(日) 対ミラン@ミラノ 現地12:30Kick Off(日本時間20:30)

 

 ’16-’17 SERIE A

 

22試合 7勝6分9敗 勝点27 得点25 失点29 得失点差-4 現在12位

 

 今日のカッサーノのアフォリズム(格言) 

 

numero134:

 

Non c'e' nulla che valga un pomeriggio al mare

con la persona che ami

o con i tuoi amici veri.

 

格言134:

 

これ以上に価値がある物は無いだろう

砂浜で過ごす昼間

それもあなたが愛する人、もしくは本当の友達と一緒に



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