新生ピルロ・サンプ

2023-07-30 15:19:16 | ほぼ週刊サンプ通信'23-'24

Andrea Pirlo  アンドレア・ピルロ

  • 1979年5月19日生まれ(44歳) 
  • イタリア ブレッシャ出身
  • イタリア代表歴 116試合 13ゴール
  • 監督歴 2020 U-23ユヴェントスFC
    2020-2021 ユヴェントスFC
    2022-2023 ファティ・カラギュムリュクSK(トルコ)

今さらですが、新生サンプの目玉とも言えるでしょう。新監督の”マエストロ”ことアンドレア・ピルロです

そして、ピルロは信頼するスタッフ全員を連れてきました

  • ロベルト・バローニオ Roberto Baronio (助監督)
  • マウロ・ベルトーニ Mauro Bertoni (コーチ)
  • パオロ・ベルテッリ Paolo Bertelli (フィジカルコーチ)
  • ニコラ・パヴァリーニ Nicola Pavarini (GKコーチ)

親友のバローニオ助監督は鉄板で、フィジカルコーチがユーヴェ時代のベナルッシじゃなかったのが意外です……

ロベルト・バローニオは約1歳半年上ですが、同じブレッシャ郊外出身

Voluntas Bresciaと言うジュニアチームで共にプレーして、その後ブレッシャユースに共に入りました

イタリアアンダーや1999-2000のレッジーナでも一緒とか(フル代表はバローニオはほとんど選ばれていない)

これはもうマンチョとヴィアッリ並みのコンビでしょう

 バローニオは「ちょっと豚顔」のMFでした。ラツィオのイメージが強いですが、当時のラツィオは強くて、MFもネドヴェドやヴェロン、アルメイダとか良い選手とかたくさんいたので、なかなかレギュラーを掴みきれませんでした。運動量豊富なセントラルMFです。

 ちなみにコーチのベルトーニもGKコーチのパヴァリーニもブレッシャ出身。ピルロはサンプをユーヴェ色にすると思われがちですが、実はそうではなく、故郷ブレッシャ派閥を築いております。新加入選手のジレッリもブレッシャ出身で、幼少時代にベルトーニの教えを受けた事が有ると言ってました。

 そして、"我らがキャプテン"アンジェロ・パロンボはピルロのスタッフには入りませんでした。代表でも親交があるし、サンプを良く知る人間として入るかなと思いましたが・・・これはピルロの意向なのか、全てを0からやりたいラドリの意向なのか・・・?ちなみにパロンボはインヴェルニッツィ率いるユースチームの中で、U-15かU-16を指揮するのではと言われています


 実際、サンプにユーヴェ色を持ち込む可能性があるのは会長始め、フロント陣の方ですね

今度はフロント陣容を見てみましょう

  • テクニカル・ディレクター Nicola Legrottaglie ニコラ・レグロッタリエ
  • チーフスカウト Lorenzo Giani ロレンツォ・ジャーニ
  • スカウト Andrea Mancini アンドレア・マンチーニ
  • アカデミーマネージャー Giovanni Invernizzi ジョヴァンニ・インヴェルニッツィ
  • チーフドクター Marco Cesarini マルコ・チェザリーニ

  ユヴェンティーノであるラドリッツァーニは旧知の仲であるファビオ・パラティチにアドバイスを求めます。ご存じの通りパラティチは2004-2009、マロッタの右腕としてサンプのスポーツディレクターとして腕を振るいました。その後マロッタにくっついてユーヴェに行き、マロッタがインテルに移った時にユーヴェの実質トップに昇格。しかし、3年後にはユーヴェからトッテナムへと移る事となります。今回のレグロッタリエTD、そして長年パラティチの下でスカウトとして腕を振るったジャーニの招聘、さらにはピルロ監督も間違いなくパラティチの助言のもとでしょう。

 2012-13から長年SD、TDを務めたカルロ・オスティもついにサンプを離れる事となりました。つい最近、やめた後のインタビューで彼は

「サンプでの日々は、終わりは良くなかったが素晴らしいものだった」

「私はエドアルド・ガッローネに請われてサンプに来たので、フェッレーロではなくエドアルドには恩義がある」

失敗だった移籍を問われ

マティクラックこと「マティアス・ロドリゲス」

そして「ルイス・ムリージョ」

の2人を挙げてました。オスティもまだ他でやる可能性有るのに、現役のムリージョとか言って良いのかな、と思いましたが(笑)

まー妥当な後悔ですな

 また、ラドリッツァーニはリーズの時同様、一気にクラブを自分色、に改革しようとしております。その一環として1984年から長きに渡ってサンプのチームドクターを務めていたアメデオ・バルダーリもついに交代する事となります。個人的にも親交があったDOCなので非常に残念です。ただし、もう約40年近くサンプに尽くしてきたバルダーリももう66歳。一つの良い機会だったのかもしれません。新任のチェザリーニは45歳。昨季はイングランドのシェフィールド・ユナイテッドのチーフドクターを務めていました。その前の経歴はフルハム、ヘナン、ワトフォード、ミラン、ブレッシャ。ここら辺もミラノ出身で直近までプレミアで仕事をしていたラドリッツァーニの色が良く出ていると言えるでしょう。

 そんな中サンプ色が残る話題としては、我らが”マンチョ”の次男、「アンドレア・マンチーニ」もサンプのスカウト陣入りしました。後のスポーツディレクターを目指してキャリアを積んでいくようです。マンチーニに捧げられたこの「Roberto」という歌で登場しているのは長男のフィリッポ・マンチーニですが、彼よりは少しだけプロサッカー選手としての可能性も有ったアンドレア。兄貴と同じく、親父さんが監督を務めていた当時のインテル下部組織からキャリアをスタートさせ、ハンガリーやアメリカMLSでもプレーしました。しかしやはり親父さんは偉大過ぎました。選手としてはなかなか活躍できないまま、2017年には25歳にして引退を決断。そして2018年にはスポーツディレクターを目指して、フィオレンティーナで仕事を始めました。当時のDSはサンプにもゆかりがあったダニエレ・プラデ。ここら辺もサンプと親密な関係が有るマンチョの働きかけも有ったのでしょう。

彼は生粋のドリアーノであり、今回の入閣はマンチョとの連携をより強固にするためにも大歓迎であります。

このようにして、現在のサンプは

ユーヴェイングランドのエッセンスにブレッシャのそよ風が吹いて、たまにトルコのエスプリが効いたチーム

そんなチームと言えるでしょう

さて、ここまでわずか約2ヶ月ですが、ラドリッツァーニが早速やってきた事を振り返ってみたいと思います

題して

ラドリッツァーニの〇と✖

  1. クアリアレッラ 〇 セリエBのレギュレーションにおいて、年棒と年齢、そして若手主体で行くと言う方針のもとで彼との再契約を見送ると言う決断は致し方ないか・・・彼が選手としての再就職先が見つからなかった場合、なんらかの形でサンプに残して欲しいですが 
  2. パロンボ △ パロンボをコーチとして入閣させませんでした。パロンボはサンプと外様の良いつなぎ役として機能すると思ったのですが。まぁ最終的に下部組織でやらせるなら、まぁ良いと思いますが。ただ、最近は引退してすぐやる若手監督も増えている中、ここまでサンプの監督へと名前も上がらないパロンボの監督としての資質は、ちょっと疑問符が付いてきました
  3. バルダーリDOC 〇 上でも書きましたが、彼を交代させた事も意外と思い切った人事ですが。なんせどんなにオーナーが変わろうが、監督が変わろうが、彼だけはここ40年間ずっと変わらなかったのですから。ただ、物事に永遠はあり得ない。年齢を考えるとちょうど一つの機会だったのかもしれませんね
  4. サンプフットサル 〇 ここ2年間、Sampdoria Futsalとして活動したCDM Genovaはサンプとの2年契約が終了して、更新されなかったために元のCDM Genovaへと戻りました。私はサンプフットサルも追っかけ始めて、フォルトゥーナ会長とも仲良くなれたので残念ではありますが。やはり、イタリアのフットサル界はクラブ運営自体が非常に厳しい中、この2年間サンプが援助してくれた事に対して会長も非常に感謝しておりました。元々彼がドリアーノだったのも有って実現したこのプロジェクト。やはりサンプ的には採算は全く合っていなかったのでしょうが・・・いつの日かまたフットサル部門に戻って欲しい物です
    BENTORNATA CDM FUTSAL!

    BENTORNATA CDM FUTSAL!

    L'intervista a Matteo Fortuna, presidente di CDM Futsal

    BENTORNATA CDM FUTSAL!

     

     

  5. サンプWomen ✖ サンプフットサルと同じく、突然サンプWomen(女子)からもサンプは手を引く事となりました。ただ、これはダメでしょう。フットサルはかなり前からすでに、2年で一旦終わると言う話がきちんとされてましたが、女子は本当に青天の霹靂だったみたいで。せっかく結構なミラクルで昨季のセリエA残留を勝ち取って、大喜びで”Lettera daAmsterdam”を大合唱していたサンプガールズ。さぁいよいよ今季も頑張るぞ、と言うタイミングで突然のチーム撤退だったようです。何も知らされなかった選手もかなり失意の模様で。そりゃあいきなり務めていた会社が無くなってしまうのと一緒ですからねー。「イタリア女子サッカー全体への冒涜だ」とまで言ってる選手もいます。まぁもちろんサンプガールズが儲からないのはよくわかりますが・・・。ただ、猛烈な抗議を受けたラドリッツァーニ&マンフレディも少し考え直したみたいで、再開できるようにスポンサーを探し始めたようです。少なくとも選手達の今後が落ち着くように、救いの手を伸ばす事を期待します

さて、その他のプチ情報


ちょこっとサンプニュース

①ヴィアッリ追悼試合

 9/10(日)21時~ レッジョ・カラブリアのオレステ・グラニッロにて“The Legend Gianluca Vialli”と銘打たれて、ジャンルカ・ヴィアッリの追悼試合が行われます。以下が出場予定元選手達

Ivan Zamorano, Marco Materazzi, Cafù, John Terry, Vincent Candela, Ernesto Chevanton, Vincenzo Iaquinta, Marcio Amoroso, Amauri, Julio Cesar, Kelvin Kuranyi, Marek Jankulosky, Tommaso Rocchi, Giuseppe Sculli, Simone Pepe, Jorge Vargas, Francesco Cozza, Fausto Pizzi, Andrea Damante, Sebastien Frey, Diego Lugano, Francesco Colonnese, Cristian Terlizzi, Ignazio Moser, Pierluigi Par

②プリマヴェーラはサッサリーニ新監督

 サンプ・プリマヴェーラはトゥファノからダヴィデ・サッサリーニへと監督が代わりました。トゥファノは2018のU-17、2019にU-18の監督を務めてそのままプリマの監督に昇格して3期に渡って指揮を執りました。選手の評判も良かったのですが、サッサリーニには彼を超える指導を期待します。ちなみにサッサリーニは同じリグーリア州のLa Spezia出身の51歳。2021-22はピルロが来る前のFatih Karagümrük(トルコ)でアシスタントマネージャー。ファリオーリの助監督ですな。その後ピストイエーゼ、さらにサンプのサテライトクラブでもあったVis Pesaroで指揮を執りました。つまり色々サンプゆかりが有る監督ですな。期待しましょう!


旧体制からの脱却

 ラドリッツァーニはやはり新たな体制をアピールすべく、今までの陣容は一掃する傾向にあります。幸いと言うべきかわかりませんが、昨季でチームは壊れていたのでそれほど惜しまれる功労者は少ないのかもしれませんが・・・次号でメルカートは詳しく書こうと思いますが、セリエBに落ちた事により相当年棒も制限しないといけないので、選手の方もかなりドラスティックに変わるでしょう。

1年間でセリエAに戻るチームを作ってくれるのか、とりあえずとにかく膿を出し切ってゆっくりチームを作っていくのか。それは今後のメルカートの状況で分かっていくでしょう

 

その様子は次号で!

Foooooooorza Saaaaaaamp!!


サンプの新会長 アンドレア・ラドリッツァーニって誰? 夏メルカート開幕!!

2023-07-08 17:21:38 | ほぼ週刊サンプ通信'23-'24

6/20のセリエB登録期限ギリギリで、ようやくサンプの2023-24シーズン・セリエB出場が決まりました

ここからはいよいよ新シーズンを睨んで、なんとか1シーズンでセリエBに戻るために補強が始まります

”補強”

良い言葉ですなー

前も言いましたが、昨季は補弱でした

もちろん今季はセリエBで戦うので制約もたくさんあるけれども、一応はちゃんと戦略を練って夏の移籍市場を戦えるでしょう

それもこれも新オーナーのおかげ

さて、この新オーナー

私自身も全然知らなかったので、ちょっと調べてみました

※イタリアの様々な記事を読み漁ったのと、一番面白かったのがこのYouTube

リーズのファンマガジン”ザ・スクエア・ボール”の記者であるクリス・マクメナミーと言うジャーナリストに、実際ラドリッツァーニはリーズのオーナーであったこの6年間

どのような人物であったかをサンプファン目線でインタビューしてます

ヒマな人は聞いてみて下さい(聞き取りにくい英語とイタリア語翻訳ですが)

その内容も含めて、ちょっとまとめてみました

Andrea Radrizzani  アンドレア・ラドリッツァーニ

  • イレブンスポーツ 会長
  • 1974年9月10日生まれ(48歳) 
  • イタリア ミラノ出身

【経歴】(ここはたいして面白くないので、飽きたら飛ばしてください)

 ラドリッツァーニはイタリアの実業家であり、スポーツ放送グループイレブンスポーツの会長兼創設者です。

ミラノの大都市圏ローで生まれました。ローはミラノで見本市がよく開かれるFieraがあるところで、東京で言えばさしずめ幕張メッセがある幕張でしょうか。 彼は 1996 年に IULM 大学で広報の学位を取得して卒業しました。熱狂的なサッカーファンですが、ミラノ出身ながらなぜか熱烈なユヴェンティーノです

はい、ここ。

💩ェノアは当然ですが、私は熱狂的なアンチユーヴェでも有るので、20年前だったらこれだけでラドリッツァーニに生卵を投げつけに行っていたかもしれません。しかし年を取って私も牙を抜かれてしまって・・・交友関係が変わったのもありますがフェッレーロがヒドすぎたおかげもありまして、今回は何とかそこは目を半分つぶる事が出来ました。まぁ仮に彼が失敗に終わった場合、「やっぱりあの糞ユヴェンティーノはダメだったと言い出すでしょう

話がそれました。ちょっとラドリの経歴に戻します

1999 年にデジタル スポーツ コンテンツのディストリビューターである Media Partners でスポーツ メディアでのキャリアを開始し、Media Partners の中国事業を設立しました。その後彼は 2004 年にシンガポールで MP & Silva を共同設立。同社はその後、プレミア リーグ、UEFA、F1、ラ リーガ、NBA などの権利保有者と協力して、世界中に 20 のオフィスを構える国際的なスポーツ権利会社になりました(WSBC)。2004 年に一部のセリエ A チームとのメディア権利分配契約を主導し、2006 年にセリエ A チームの大部分の権利を取得しました。MP & Silva はその後も目覚ましい成長を続けましたが、彼は2014年に日常業務から身を引きました。 2016年5月、MP & Silvaを中国の投資グループに10億ドルで売却した後、ラドリッツァーニはMP&Silvaの副会長に任命されました。

2017年1月、ラドリッツァーニはリーズ・ユナイテッドの株式資本の50パーセントに投資し、クラブの共同所有者となりました。その後2017年5月23日、ラドリッツァーニは残りの50%の株式を以前の所有者マッシモ・チェッリーノ(かつてのカリアリのオーナー)から買い取り、リーズ・ユナイテッドの完全所有権を取得しました。 彼はビクター・オルタをフットボール部長に、イヴァン・ブラボを戦略部長に、アンガス・キニアを最高経営責任者に任命するなど、リーズの裏方スタッフに変更を加えました。そして5月25日はリーズがギャリー・モンクヘッドコーチの契約延長オプションを発動する前日でしたが、新オーナーのラドリッツァーニはモンクがクラブを辞任すると発表しました。このように、買収からわずか2日後から彼は大胆にクラブを変えていきました。


さて、ラドリッツァーニは実際どんな人物か 

クリス記者によると

長所

・非常に野心家。自身もサッカー好きな為、サッカー界に対する情熱も強い

・2017年にエランド・ロード(スタジアム)の購入を完了して、2004年以来初めてリーズ・ユナイテッドの所有物としたように新しい挑戦をどんどんしていく。アイデアマンである

・リーズを買収した時はまだ42歳。しかもサッカー界の経験が0。様々なチャレンジを試みて、もちろん失敗も有った。ただしこの6年間の経験がここにきて財産になっているだろう。ビジネスマンとして培ったノウハウをサッカークラブ経営にも少しずつ導入成功しつつある

短所

・批判に全く耳を貸さない。かなり突っ走る性格

・短気である。三顧の礼で迎えたビエルサ監督は長期政権だったが、彼を首にした後の2022-23シーズンはなんと1年間で4人も監督を変えた。名物会長・ザンパリーニを思い出しますな

・我々も良く知る某元会長と同じで、彼も口が先に出るタイプ。実際、彼が獲得したと記者に口を滑らせた選手が空港まで来て移籍が破断になった事が有る

リーズでは、初めのうちは順調でした。2部リーグ13位だったリーズに、三顧の礼でビエルサ監督を迎え入れ(当時、ビエルサ監督は2部のクラブの監督をするような格では無かった)、チームの再建に成功。すぐさま2部優勝での昇格から、プレミアでも最高9位まで復活しました。しかし、2020-21にビエルサ監督が更なる補強を望み始めてからおかしくなりました。短所にもあった通り、あまり人の意見に耳を貸さないラドリッツァーニ。更なるステップアップを目指すには補強が不十分と言うビエルサ監督を筆頭とする声を退け続け、最終的には成績も降下してきたビエルサ監督と衝突して、最終的にはクビにしてしまい・・・。その後のリーズは迷走をはじめ、昨季はサンプと同じく2部リーグ降格となってしまいました・・・

ちなみに某元会長のように、毎試合のようにスタジアムに訪れたりはしません。と言うより、リーズでは最初の1年はさすがに良く来ていたみたいですが、その後はほとんどスタジアムに現れていません。その代わりSNSは多用しており、特にTwitterには出没するようです

このように、短所も長所も有るラドリッツァーニ。ただ、間違いなく言える事は彼と彼のファンドパートナーであるマンフレディ(Gestio Capital CEO)の資金だけでは、全ての負債をひっくるめると1億9,000万ユーロにも上ると言われるサンプ買収のための資金は無いという事。サンプを買収した後にリーズの49ersへの売却が発表されたので、とりあえずはサンプに集中してくれる事は間違いなさそうですが、いずれにせよカタールの助けは不可欠でしょう

まぁ、とにかく今までよりは数万倍マシ!チーム再建に期待しましょう


【メルカート】

さて、ここからはちょっとだけサンプの今夏メルカートの展望を

まず大前提として、セリエBの規定により年棒総額はNETで2400万ユーロ以内に収めなければいけません
また1999年12月31日生まれ以前の選手、つまり大体23.5歳以上の選手は18人しか登録できません
ですので、いくらラドリッツァーニが本気で一気にチームを強くしてくれようとしても、そこまでの大型補強は現実的にできません

ちなみに2022-23、こんなに酷かったスカッドのサンプでも、まだ年棒総額は2700万ユーロぐらいあるとされてます。つまりはまださらに年棒総額は減らさなければなりません。そして新監督は若いアンドレア・ピルロ。元々彼は若手を積極的に登用する監督です。なので、とりあえず年棒が高いベテラン選手はどんどん放出して、積極的に若手を獲得していくと言う移籍の傾向は続くでしょう。本人は望んでいましたが、ここ数年のサンプのシンボルとも言えるクアリアッラとの再契約を見送った事で余計にはっきりしましたね

またセリエBの別の規定で、そのクラブに4年連続以上在籍した選手が2人必要です
サンプの場合は
クアリアレッラ
ガッビアディーニ
アウデーロ
アウジェッロ
がそれに当たります
と言うか今はそれしかいません
ベレとファルコーネは戻ってきたら該当するのかな?

残念ながらFQ27と契約を更新しない事が決定してしまいました。ですので、GKどちらか1人とガッビアディーニとアウジェッロの内の最低1人でこのリストは埋めるつもりなのでしょう

まぁここら辺はセリエAと全然規定が異なるので、いきなりBに入るクラブは結構大変だと思いますけどね
年棒総額規定はむしろAでやって欲しいぐらいですが……


7/1からメルカートも正式にOPENしまして、契約切れやレンタルバックなども更新されました。

そこでメルカートが始まる前のサンプが保有権を持っているたたき台の主要陣容を見てみます

一旦、フォーメーションは適当に4-4-2ですが

SAMPDORIA <2023・7/1~> 監督アンドレア・ピルロ 

※赤字がレンタルバック

  デ・ルーカ(モンテヴァーゴ)ガッビアディーニ(ラ・グミーナ)(ストッパ)

 

デッレ・モナケ(マラグリーダ)(ダミーコ)   レリス(ヴェッレ)(トリンボリ)

  ベネデッティ(パオレッティ) ヴィエイラ(アスキルドセン)(ジェペス)

 

アウジェッロ(ムッルー)(ジョルダーノ) ベレシンスキ(コンティ)(デパオリ)

    フェラーリ   ボンファンティ

        アウデーロ

      (ラヴァーリア)(ファルコーネ)

 
☆各ポジションを細かく見ていくとこんな感じです
  • FW陣 ⇒”偉大なるカピターノ”が去た事で、ガッビアディーニを残してシンボルっぽくする気がしますが。デ・ルーカの復活に期待したいですが、それでも手薄過ぎてあと2人は必要。モンテヴァーゴはレンタルで武者修行に出して良いと思いますが、逆にすでにサンプレベルまで達してきて来たら控えFWは彼で

   今現在挙がってる名前では、ピルロ監督が昨季まで指揮を執ったトルコのFatih Karagümrükで昨季20ゴールを挙げたファビオ・ボリーニの名前などが挙がってる

  • MF陣 ⇒総入れ替えに近くなるMF陣。昨季バーリで活躍したベネデッティは残るか?ゼーマン・ペスカーラで名を挙げたデッレ・モナケが今のサンプ保有選手で一番の金の卵。ただ、ウィンガーなのでピルロが4-3-3を使えば、ウィングでしょう。パオレッティ、マラグリーダ、ジェペスの若手3羽ガラスから1人でも化けて欲しい。レリスがエースになる様だと厳しい・・・

   守備的MFではボリーニ同様Fatih Karagümrükでプレーしたマッテオ・リッチの名前などが挙がってる

  • DF陣 ⇒CBは圧倒的に人材不足。正直一番補強が必要なのはCB。4人欲しいぐらいです。アミオーネを再獲得出来たらこの上なくうれしい。ボヌッチは本当に勘弁。SBは充実と言うか整理が必要。左SBはムッルーが売れてアウジェッロ残留成功で控えに若いジョルダーノが理想。右はベレ残留はさすがに難しいのかな・・・そうなるとスぺ体質のコンティとサンプで活躍しないデパオリの、しかも2人ともドリブル得意で守備あまり上手くないと似ているから不安

 

  • GK陣 ファルコーネ買い戻したので、アウデーロと2者択一になるでしょう。わざわざ買い戻したので、ユース出身のファルコーネを残して何とかアウデーロを高く売る方向が良いと思いますが。残りは世界最高の控えGKラヴァーリアと若手サイオタンタロッキで良いんじゃないでしょうか?

【さよならサンプ】

  1. FWクアリアレッラ ⇒未定
  2. FWランメルス ⇒エンポリ⇒グラスゴー・レンジャース
  3. FWヘセ・ロドリゲス ⇒未定
  4. MFウィンクス ⇒トッテナム⇒レスター・シティ
  5. MFジュリチッチ ⇒パナシナイコス
  6. MFサビリ ⇒フィオレンティーナ
  7. MFキュイザンス ⇒ヴェネツィア
  8. MFプッセット ⇒ワトフォード
  9. MFリンコン ⇒未定
  10. MFイルカン ⇒トリノ
  11. DFザノーリ ⇒ナポリ
  12. DFヌイティンク ⇒NEC
  13. DFアミオーネ ⇒エラス・ヴェローナ
  14. DFギュンター ⇒エラス・ヴェローナ
  15. DFムリージョ ⇒未定
  16. DFオイコノモウ ⇒未定
  17. GKトゥルク ⇒パルマ

そして昨季、給料もまともに払われなかったサンプでプレーしてくれた選手達。ほとんどがレンタルだったのもあり、こんなにもクラブを去りました~

この中ではやはりザノーリとアミオーネ。この2人には大いなる成功を確信しております。

ウィンクスとヌイティンクとはもう2年前ぐらい、違う形で会いたかった・・・

そしてクアリアレッラ様は本当にお疲れ様でした

 

と言うわけで、いきなり来季期待できるすでにいる若手だと

デッレ・モナケ、モンテヴァーゴ、パオレッティ、ジェぺス、ジョルダーノ、ベネデッティ

あたりでしょうか

まぁ補強次第で、この中の何人が残るかわかりませんが。特にデッレ・モナケとモンテヴァーゴは手放してはいけないプロスペクトだと思います

とにかくここ数年CBが泣き所なので、個人的にはセンターバックの若手に積極的に投資して欲しい!!

次号はピルロ監督。そしてやんわりサンプのメルカートに触れていきたいと思います

Foooooooorza Saaaaaaamp!!