全セリエB展望 保存版 SAMPDORIA 冬のメルカート'23-'24総集編 

2024-02-06 11:11:03 | ほぼ週刊サンプ通信'23-'24

さて、2023-24の冬のメルカートもあっという間に閉まりました。

先代の偉大な会長様のおかげで、まだサンプは財務上の問題で選手を先に売らないと買えない状況です。お金が使えない状況ではフロント陣は精一杯やったのでは無いでしょうか? 事実、新加入の4人は全員が加入したその週にデビューを果たしてますし、アルヴァレスはすでにゴールも決めてます。欲を言えばダルボエは買取OP付きで獲得したかったですが... また、デッレモナケのレンタルで彼に出場機会を作れそうなのも良かったと思います。その他、余剰整理にもある程度成功しました。こちらも欲を言えばキリが無いのですが、コンティ整理は相当ハードル高いですし、ヴェッレアスキルドセンに関しては本気で放出を試みましたが駄目だったと言う事で、方向性としては合っているのかと思います。ここから先はフリー移籍かだけなので、可能性が報じられてるのがFWステファノ・オカカのサンプ帰還。有るとしたらこれぐらいですかね


そんな中2/8、突然でしたがマルコ・ランナ会長の辞任が発表されました

史上最悪だったフェレーロ政権の末期。まさに「火中の栗を拾う」形でサンプの為に一肌脱いだランナ

ジェノヴァ生まれ、サンプユース出身、スクデットメンバーでもあるランナにとって、愛するクラブが破綻していく姿は耐えられなかったのでしょう

最初はお飾りだけでもうれしいと思っていましたが、どちらかと言えば寡黙な方のランナの、ヴィアッリ追悼の時のSUDの下でのスピーチは堂々としており、非常に感動しました。

その後、ラドリ-マンフレディ新体制となりましたが、サンプのIDを残す意味でも会長に留まり続けたランナ。

しかし、生まれ変わろうとしているサンプの中で、彼の立ち位置が微妙になりつつあるのは事実で、実質仕事としてやる事、やれる事がどんどん無くなっていました。

特に新体制は、オスティはもとより、40年以上続いたドクター”アメデオ”やみんなに愛されたマネージャーの”アルベルト・マランゴン”もあっさり切ったように、旧体制を一新しようとしています。そんな中、唯一と言えるぐらいわずかに残っていたランナでしたが、このタイミングでの辞任となりました。まぁ深くは詮索しませんが、とにかく彼には感謝しかないと思います

Grazie Marco!!


さて、冬のメルカートの総括です。まずニューカマーの紹介

’23-’24 冬メルカート 新入団選手

↑↑©U.C.Sampdoria Official Pageより

Agustín Álvarez Martínez ⑲アグスティン・アルヴァレス

 ●FW 

 ●2001年5月19日(23歳)

178cm73kg

昨季:22試合1得点(サッスオーロ)

●ウルグアイ代表 4試合1G

ウルグアイのペニャロールから鳴り物入りでヨーロッパに初見参。サッスオーロに加入した彼は、昨季サブFWとしてほぼ途中出場で22試合に出場。1ゴール1アシストの成績を残し、順調な成長が期待されました。しかしシーズン終盤の2023年5月に十字靱帯断裂の大怪我を負い、約半年以上の離脱を余儀なくされます。その後長いリハビリを経て今季セリエA18節のミラン戦(2023.12.30)についにベンチ入りを果たしました。しかし3試合ベンチには入ったものの出場機会は無く、その後すぐにサンプドリアにドライローンでの加入となりました。まぁ怪我前のプレーを見ると良い選手なのは間違いないです。サンプが欲しい完璧なCFタイプと言うよりはちょっとエスポジトに近いタイプにも見えますが、どれだけ回復しているか。現状のサンプの財務状況ではまともな補強と言うのはなかなか難しいですが、ドライローンで有るという事がサッスオーロもまだ彼に期待をしていて、活躍可能性が有るという事を信じましょう。初スタメンのモデナ戦で早速サンプ初ゴールを決めました!

↑↑©U.C.Sampdoria Official Pageより

Cristiano Piccini ⑲クリスティアーノ・ピッチーニ

 ●DF 

 ●1992年9月26日(31歳)

183cm77kg

●今季:13試合1得点(マグデブルグ=ドイツ2部)

●イタリア代表 3試合0G

フリー移籍・センターバック・イタリア人

フィオレンティーナ出身の彼は若い頃はかなり期待されており、かつてはバレンシアやベティス、スポルティングリスボンでもプレーした選手。 お金が全く使えないメルカート CBが本来左SBのムッルーいれて3人のみ、センターバックは次節に至ってはムッルーも怪我、ギラルディ出場停止で本当に1人。こんな状況のサンプでこれ以上望めない最高の補強だと思います。まぁ大怪我負って、現在ドイツ2部リーグプレーの31歳だから、過度な期待はもちろんできませんが・・・ただし、サンプDF陣が故障者続出で危機的な状況であるのも事実なので、加入数日後のモデナ戦ででいきなり先発デビューしました。今後は2024年6月までとなってる現契約の延長に向けてのアピールとなるでしょう

↑↑©U.C.Sampdoria Official Pageより

Ebrima Darboe ⑤⑤エブリマ・ダルボエ

 ●守備的MF 

 ●2001年6月6日(22歳)

178cm69kg

●今季:5試合0得点(ラスク=オーストリア1部)

●ガンビア代表 15試合0G

ローマからレンタル移籍したガンビア代表のボランチ。ガンビア代表と言う事はあのオマール・コリーの後輩であります。きっと、このサンプ移籍に関しては、ガンビア代表キャプテンでもあるコリーにアドバイスを求めた事でしょう。実は2021年5月2日のローマvsサンプ戦でセリエAデビューを飾っており、これは何かの運命でしょうか?ローマでも将来を期待されている選手なので、買取OP付きで獲得できれば万々歳だったのですが。今のサンプのMF陣では怪我しているヴィエイラ以外、あまり守備力&フィジカルに優れている選手がいないので、早速の活躍が期待されます。彼も加入直後のモデナ戦で、途中出場ながら早速のデビューを飾りました。

↑↑©Club Doria46より

Giovanni Leoni ㊻ジョヴァンニ・レオーニ

 ●DF 

 ●2006年12月21日(17歳)

193cm??kg

●今季:3試合0得点(パドヴァ=セリエC-A)

  :12試合0得点(パドヴァ・プリマヴェーラ)

まだ弱冠17歳1ヶ月のセンターバック

誰がトップチームの補強だと思うんでしょう!?しかも今季もプリマヴェーラ中心の出場で、セリエCのパドヴァで3試合だけトップチームデビューしただけの選手

彼が凄すぎるのか、サンプDF陣が危機的にヤバいのか・・・まぁ両方でしょうな

ただ、とりあえず立派にデビュー戦をこなしました。

本人も相当興奮した様子で、インスタを更新しておりました

パドヴァのセンターバックと言えば、アメリカ代表の”ヤギさん”、ことアレクシー・ララスを思い出しますねー

まぁとにかく17歳ですでに193㎝の長身と言うのは今後を期待させます。もちろん早熟な選手なんてサッカー界には山ほどいて、サンプでもFWサルヴァトーレ・フォーティとかGKのフィオリッロとか、10台でデビューして全く期待外れに終わった選手もいるので過度の期待はできません

ただ、この日のデビューは様々な要素が重なってラッキーだったとしても、ここから順調に成長してサンプを背負うCBになってくれればものすごくうれしいです

なぜなら、センターバックは近年のサンプのずっと課題なので

とりあえずは買い取りオプション行使まで温かい目で見守りましょう!


※移籍情報総まとめ<2024・2・10現在>

IN

DF クリスチャーノ・ピッチーニ(31)⇐マグデブルグ(ドイツ2部)からフリー移籍

DF ジョヴァンニ・レオーニ(17)⇐パドヴァから買取OP付きレンタル移籍

MF エブリマ・ダルボエ(22)⇐ローマからレンタル移籍。ガンビア代表

FW アグスティン・アルヴァレス(23)⇐サッスオーロからドライレンタル。ウルグアイ代表

OUT

MF ロレンツォ・マラグリーダ(20)⇒リミニ(セリエC-B)にレンタル移籍

MF シモーネ・パナダ(21)→アタランタにレンタルバック

FW アントニーノ・ラ・グミナ(27)→ミランデス(スペイン2部)にレンタル

FW マルコ・デッレモナケ(18)→ヴィチェンツァ(セリエC-A)にレンタル

FWノア・レミナ(18)→パリSGにレンタルバック→ウォルバーハンプトンにレンタル移籍

レンタル選手

MFマッティア・ヴィターレ(19) チェリニョーラ→モノポリ(セリエC-C)にレンタル先変更

FWダニエレ・モンテヴァーゴ(20)グッビオ→ヴィルトゥス・エンテッラ(セリエC-B)にレンタル先変更

さて、冬のメルカートはこんなものであとはとにかく怪我人の回復待ちですね!!本当にヤバすぎます。

いくらなんでもここまで怪我人が多い状況はなかなか経験した事がありません。

現代っ子は子供のころから上品に育てられて、骨や筋肉が弱いのか・・・

私は中学の野球部で、水も飲ませた貰えずひたすら走らされたおかげで、ちょっとやそっとの事じゃ怪我はしない身体になりましたけどね・・・

もしくはドクターの交代のせい。その影響かどうかはもちろんわからないですが、本当に今季の怪我人の多さは酷すぎます。「アメデオ、帰ってきてくれー」(今年解任されるまで40年やっていたサンプの元ドクター)

この冬のメルカートの結果と、現在の怪我人の状況で現時点でのフォーメーションはこんな感じになります。夏の時点では4-3-3でスタートしたピルロ・サンプでしたが、紆余曲折を経ましてこうなりました

SAMPDORIA 2023-24<4‐3‐2-1> 監督アンドレア・ピルロ ※2024・2・10現在 🏥=長期怪我 赤字=冬新加入(昇格)

        ⑨デ・ルーカ(⑯ボリーニ🏥)(㊸ンタンダ)

⑦エスポジト(⑩ヴェッレ)     ⑲アルヴァレス(⑪ペドローラ🏥)

⑧⓪ベネデッティ(④ヴィエイラ🏥)(⑤⑤ダルボエ) ⑭カザミ(⑤アスキルドセン)(㉜ジレッリ)  

         ㉘ジェペス(㉘ジェペス)

㉙ムッルー(c)(㉑ジョルダーノ)(③バッレーカ)  ㉓デパオリ(㊵ストヤノヴィッチ)(⑬コンティ🏥)

   ㉝ゴンザレス(㊸レオーニ) ⑧⑦ギラルディ(㉕フェラーリ🏥)(②ピッチーニ)

        ①スタンコビッチ

       (㉒ラヴァーリア)(⑫タンタロッキ)

 
☆各ポジションを細かく見ていくとこんな感じです
  • FW陣 6.5⇒とにかく全員怪我が無い状態で、ペドローラ、エスポジト、アルヴァレスかボリーニのそろい踏みがみたいです。まぁいずれにせよ4人とも生粋のCFでは無いので、そういう意味で戦術的に結局デ・ルーカの存在が重要になってくるのでしょうが…それかシンプルにペドローラトップ下の誰か2人2トップでも良い気がしますがね・・・新生ンタンダは見た目はプロレスラーの”ブッカーT”みたいですが、とにかく大きく育って欲しいです。
  • MF陣 6ジェペスがアンカーにしっかり収まってから安定してきました。ただ、MF陣の問題は守備が出来るファイタータイプがあまりいないところ。ヴィエイラがその筆頭となり彼が出ている時は比較的失点が少なかったですが、いかんせん怪我がちです。そういう意味では新加入のダルボエはヴィエイラっぽいタイプでもあるので、期待がかかります。ここも怪我人が多くてあまり固定できていないので、結局真のレギュラーは誰かわからない感じ。ジョルダーノの左MF起用の回数もかなり多く、実際結構機能もしていました。今後も考えるととにかくベネデッティの復調が待たれます

   アンカータイプ⇒ジェペス、リッチ、ヴィエイラ

   インサイドハーフタイプ⇒ベネデッティ、ダルボエ、ジレッリ、アスキルドセン

   攻撃的MFタイプ⇒ヴェッレ、カザミ

   彼らをチーム状況や相手によって、フォーメーションも変えて組み合わせていく。怪我人が戻ってきたらピルロの手腕が問われるところでしょう

個人的には全員元気なら

 ヴィエイラ(ダルボエ) ベネデッティ(カザミ)

       ジェペス

この形が良いかなと思っています。

  • DF陣 5⇒そもそもがフェラーリ長期離脱の時点でCBが実質2人、しかも共に20歳そこそこの若者と言うのがおかしいです。ギラルディ・ファクンドの2人は頑張ってますし、将来性含めて考えたらものすごく期待できますが、残念ながらずっとサンプに留まる可能性は限りなく低いでしょう。以前も書きましたが、急造CBとしてムッルーは相当頑張ってるとは思いますがさすがに限界はあります。ましてセリエAに上がった時を考えたらありえません。まぁお金が無いのでピッチーニ獲得ぐらいが精一杯なのはわかりますので、あとは若手勢のレオーニ、赤道ギニア代表のブイラあたりがブレイクしてくれる事を祈るしかありません。SBはセリエBとしてはまずまずの陣容では無いでしょうか。ただまぁMF陣同様、本当に守備面で長けた選手が、DF陣にもいませんね・・・
  • GK陣 6スタンコヴィッチは開幕早々の2度の大きいミスで一旦ティフォージの槍玉に上がりましたが、時間をかけてもう信頼を取り戻したと言えるでしょう。今後は経験とPKの成長、そして足元の技術のさらなる向上ですね。ラヴァーリアは相変わらず、世界一頼りになるベンチのスペシャリストです

 ここで、ここまでの世界最凶リーグセリエB全体の状況を見てみましょう

2024/2月 第23節終了時点の順位です 

やはり実力的にも実際の順位も一つ抜けてるのが同盟国のパルマ

パルマは昇格する可能性はかなり高くなってます

ヴェネツィアパレルモは強いなと思いましたが、この順位に沈んでるサンプから見ても別に対等に戦えなくは無いなと言う感じでした

つまり、パルマ以外のチームは、極端に言うとギリギリ降格プレーアウトの1個上の順位であるバーリですらまだ昇格の可能性は有ると思います。全部で14チームから2チーム(笑)

それくらい団子状態なセリエB

8位に滑り込めば昇格プレーオフを戦えるセリエB(6チーム中1チームとかなり難易度は高いですが)

現在8位のブレッシャと15位のバーリ(=サンプも同勝点)まで勝点差わずか5しかありません

残り15試合、何が起きても本当におかしくありません

一応、今季開幕時にX上のファンカルのイベントに参加して、私が書いたセリエBの簡単な名鑑を載せておきます

 


と言うわけで、もう1時間後にアウェイのピサ戦が迫ってます

現在同勝点で並ぶピサ

ピルロの友達でも有るアクイラーニ監督率いるピサに、ホーム開幕戦では完敗しました

その借りを返して、傾いている斜塔をそのまま倒してやりましょう!

Foooooooorza Saaaaaaamp!!

次節:セリエA 第24節 2024年 2/10(土) 対ピサ@ピサ 現地16:15Kick Off(日本時間深夜24:15)

’23-’24 SERIE B 

23試合 8勝5分10敗 勝点27(-2点ペナルティ) 得点31 失点36 得失点差 -5 14位



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