2017-18 SERIE A 第23節 SAMPDORIA 1-1 Torino 激しい戦いの末ドロー

2018-02-07 22:20:13 | ほぼ週刊サンプ通信 '17-'18

SERIE A 第23節 2/3(土) 18:00@ルイジ・フェラリス(ジェノヴァ)  主審:ロッキ氏(Firenze出身)

サンプドリア 1 - 1 トリノ(前半1-1)

・前半(11分)サンプドリア[1] トレイラ

・前半(25分)トリノ[1] アクアー

 

↑↑©sampdoria.itより

クアリアレッラ対元サンプでこの日退場になったアクアーの戦い

数的有利も生かせず、ヨーロッパを巡る戦いは勝ちきれず・・

[試合前情報] 

 フィオレンティーナとローマ×2の1週間3連戦を2勝1分けで乗り切ったサンプ。ホームに勝点5差で10位のトリノを迎え撃つ。トリノはサンプと共にEL圏内を争ういわば直接のライバル。補強を見ても、財力やクラブの格式などサンプと似ているところがある。ただ今季のトリノはスーパーエースのベロッティが怪我がちで4ゴールしか取れておらず、それに歩調を合わせるように今一調子に乗れない。引き分けが多く、5勝10分け4敗の時点でミハイロビッチ前監督は解任されてしまった。直接の原因はTIMカップでユーヴェとのトリノダービーに0-2で敗れて敗退した試合であるが。我々も良く知っての通り、シニサのサッカーはディフェンスの構築は上手いが、攻撃はかなり個人技頼みなところがある。その意味でベロッティの故障は大きかったのだろう。

 後任となったのは、これも元サンプの監督であるヴァルテル・マッツァーリ。サンプの後にナポリでも名を上げ、プレミアリーグにわざわざ招聘されるようになった。イタリアはやや久しぶりか。ずっと3バックの使い手であったが、ここトリノではとりあえず4バックを引き継いでいる。彼に変わってから2勝1分け。相手はともかくとりあえずチームのリフレッシュ化には成功してるようだ。そして、ちょうどこのサンプ戦にベロッティが怪我から復活してくる可能性が有る。アンダータの試合はスペクタクルな試合で2-2の引き分けだったが、全く別の試合となるだろう。

http://blog.goo.ne.jp/shussissi/e/414ee492a4c50f06ff55ab35fd6e6e08

 ジェノヴァでのトリノ戦の相性はすごく良い。通算29勝26分け8敗。昨季もシックとバッレートのゴールで2-0で勝利している。セリエBでの対戦の時(2011-12)に1-2で負けているが、セリエAでの対戦では1992-93を最後に負けていない。その相性に期待したいところだ。

 さてサンプはジャンパオロの4-3-1-2。前節のローマ戦から変わったのは、FWにクアリアレッラが戻ってきた事だけ。左SBストリニッチも戻ってきたがベンチに座り、前節株を上げたムッルーが引き続き先発。あとGKの控えは、後ほど詳しく紹介するがプッジョーニがトレードで放出された。代わりに加入したベレッツは前節のレッドカードで出場停止。それゆえ若手GK2人がサブに入る。MFはプラートが引き続き長期離脱で不在。それ以外のスタメンは全く前節と一緒。元トリノ勢はトリノユース出身でもあるクアリアレッラ

SAMPDORIA<4-3-1-2> 監督マルコ・ジャンパオロ 

クアリアレッラ(cap)サパタ(59分コフナツキ)

    ラミレス(72分カプラーリ)

リネッティ  バッレート(79分ヴェッレ)

     トレイラ

ムッルー    ベレシンスキ

  フェラーリ シルヴェストレ

     ヴィヴィアーノ

ベンチ:GKクラピカス、トッツォ DFアンデルセン、サーラ、トミッチ、ストリニッチ、レジーニ

MFアルヴァレス、カペッツィ FW -

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 一方のトリノはマッツァーリ監督の4-2-3-1。怪我からエースのベロッティが戻って来てスタメンの噂も有ったが、とりあえずベンチスタート。また10番のリャイッチも怪我からベンチ入りは果たした。一方リャンコはまだ怪我で招集外。GKは安定したセービングを見せているシリグ。DFは中央にバルサも狙ってたンコロウと憎きジェノア臭がするブルディッソ。右SBは元サンプのムードメーカ、”ロロ”ことデ・シルヴェストリ。左はキャプテンのモリナーロ。中盤はこれも元サンプの潰し屋アクアーと元ジェノアのベネズエラ代表リンコン。1トップのニアングを支える3枚は右からヤゴ・ファルケ、サンプに欲しかったバゼッリ、オビの3人。ニアングとヤゴ・ファルケも元ジェノアに在籍しており、現在のトリノは元サンプと元ジェノアの融合体のようだ。元サンプ勢はマッツァーリ監督、デ・シルヴェストリ、アクアー

Torino(4-2-3-1) 監督:ヴァルテル・マッツァーリ

    ニアング(72分ベロッティ)

オビ バゼッリ ヤゴ・ファルケ

(37分アンサルディ)

  リンコン  アクアー■73分

(76分ヴァルディフィオーリ)

モリナーロ(cap) デ・シルヴェストリ

 ブルディッソ ンコロウ

     シリグ

ベンチ:GKイチャソ,V・ミリンコヴィッチ-サヴィッチ DFモレッティ,バレッカ,ボニファツィ

MFリャイッチ,ベレングエル FWエデラ

 備考:退場:後半28分アクアー,43分マッツァーリ監督;警告;前半11分ラミレス,前半23分バッレート,49分アクアー,後半13分バゼッリ,16分ニアング,ヴィヴィアーノ;年間チケット保有者数16.635(1試合平均168.477euro),有料入場者数2.400(55.390euro);芝状態良くない

↑↑©blitzquotidianoより

★土曜日18:00キックオフで行われたアンティチポ。試合前に、元イタリア代表監督”アゼリオ・ヴィチーニ”監督が亡くなったと言う事で1分間の黙とうが捧げられた。1990年、地元イタリアで行われたW杯時の監督。救世主スキラッチの活躍もあって3位の成績を残した。マンチョやヴィエルコウッドを選んでくれなかったのはマイナスだが、謹んでご冥福をお祈りします


<あらすじ>  

ハイライト動画https://www.youtube.com/watch?v=wSfiXnfnuRI

前半8分 ピンチ!左サイドからのクロス。こぼれ球がファーのヤゴ・ファルケの元に。ファルケはシュートフェイントでDF1人外し、左足でシュート⇒懸命にスライで防ぎに行ったムッルーがブロック

  10分 審判に文句言ったラミレスにイエロー

前半11分 トレイラGoooooL:1-0

→約30m位のFK。トリノの壁に紛れたバッレートとフェラーリが、蹴ると同時にしゃがむ。トレイラがその空いた空間に絶妙なシュートを叩き込む。全くボールの出所が見えないシリグは一度逆に動いてしまい、なすすべ無し。素晴らしい練習されたFKだ!先制!!

↑↑©giornatasportivaより

   16分 ニアングがシルヴェストレの頭を蹴飛ばしてイエロー

   20分 右サイドからニアングがペナ内に侵入。最後シュートクロス⇒GKヴィヴィアーノが触ってコースが変わり、バゼッリも合わせられず

   20分 リンコン蹴飛ばしてバッレートにイエロー

 

前半25分 アクアーGoal1-1 

 

→サイドチェンジから右サイドペナ内でヤゴ・ファルケがタメを作る。そして落としたボールに走りこんで来たアクアーがシュート⇒ボールはDFフェラーリに当たってコースが変わり、シュートに反応していたヴィヴィアーノも逆を突かれてなすすべ無し・・・同点に追いつかれる・・・

 

  28分 ピンチ!ヤゴ・ファルケのスルーパスからニアングが抜け出して1対1⇒ニアングがループを狙うが、飛び出してきたGKヴィヴィアーノは落ち着いて身体で対処、CKに

 

  37分 オビが傷んでアンサルディと交代

 

ロスタイム4分

 

  46分 左サイドからアンサルディのクロス⇒ヴィヴィアーノが頭を越されそうになりキャッチできずに弾く⇒こぼれをニアングがシュート狙うが、ヴィヴィアーノが身体でなんとかブロック

 

  49分 クアリアレッラ倒したアクアーにイエロー

そのまま終了

前半は1-1。ポゼッションはサンプ10分43秒:トリノ13分00秒。前半はトリノが良かった。激しいプレスからサンプに自由にボールを回させずに。ニアングを起点にヤゴ・ファルケやバゼッリがそれに良く絡んでいく。また右サイドのサイドに張ったファルケへの大きいサイドチェンジも効果的だった。サンプもFKは見事だったが、それ以外はあまりチャンスを作れず、後半の奮起が待たれる

 

後半11分 チャンス!右サイドをえぐったラミレスがマイナスにラストパス⇒詰めてきたサパタがダイレクトで狙うがふかす

 

   13分 サパタ倒したバゼッリにイエロー

 

   14分 サパタに代わってコフナツキ投入。サパタは不満そうだったが、確かにこの日はあまり出来も良くなかった

 

   15分 ヴィヴィアーノ!右からのCK、高く上がったボールをリンコンがダイレクトボレー⇒ヴィヴィアーノがダイビングで弾く

 

   16分 惜しい!リネッティのスルーパスからクアリアレッラ抜け出すが、GKが一瞬早く追いつく

 

   19分 チャンス!左サイドからラミレスのFK。ゴール前にクロスを上げ、そのボールにシルヴェストレと敵DF2人が突っ込むが、モリナーロが間一髪クリア⇒ゴールに入ったのは人だけ

 

   26分 ペナ内左サイドを深くえぐったリネッティがクロスを上げる⇒ンコロウが手で防ぐが、ハンドは見逃される・・

   27分 ニアングに代わっていよいよエースのベロッティ投入

   27分 ラミレスに代わってカプラーリ投入

   28分 カプラーリに足裏を見せてタックルにいき、アクアーが2枚目のイエロー。退場!審判の目の前でのプレーだったのが災いしたか。サンプ数的有利に

   31分 ケガしたリンコンに代わってヴァルディフィオーリ投入

   34分 バッレートに代わってより攻撃的なヴェッレ投入

   40分 素早いFKからDFラインの裏を抜け出したベロッティ⇒GKと1対1になるがシュートを外す。そのリスタートに抗議したヴィヴィアーノにイエロー

 

 

↑↑©repubblica.itより

   43分 クアリアレッラとデ・シルヴェストリがヘッドの競り合いで頭が激突。”ロロ”は鼻血ぶー

   43分 主審に抗議したマッツァーリ監督、退場

ロスタイム5分。

   47分 リネッティの落としからヴェッレの強烈なミドルシュート⇒シリグが右手1本でトリノの敗戦を防ぐミラクルセーブ

そのまま試合終了。1-1

(ポイント

・ポゼッションはサンプ23分51秒:トリノ21分23秒

・シュート数はサンプ5本(枠内3本):トリノ10本(枠内7本)

・お互い中盤が激しい、潰しあいのゲームだった

・後半はサンプの出足も戻って、押していた。特に数的優位になったのもありポゼッションも最終的にはサンプが上回る

・ただ数的有利はそれほど効果的には生かせず・・

・サパタ筆頭にFW陣があまり良くなかったのも有るが、トリノのDF陣の身体を張った集中した守りが目立った

・左SBムッルーは、1対1の時に下がり過ぎ。せっかく前節株を上げたのに・・

  数的有利になったのも有り勝ちたい試合だったが、トリノも簡単な相手では無かった。ベロッティとリャイッチが本格的に戻ってくれば、また今後の順位も上がってきそうなので注意しなければいけない。強豪3連戦が終わって気が抜けたわけでは無いのだろうが、前半は特に動きが良くなかった。プラートの不在で、やはり攻撃にもう一味スパイスが足りない気がする。

 次もホームで、同盟国エラス・ヴェローナ戦。トリノ戦は最悪引き分けでも良かったが、このエラス戦は勝点3を絶対取らなければならない。冬のメルカートも閉幕して、もうこのチームで最後まで行くのだから、ここから再度ギアを上げなければ。プッジョーニ移籍以外ほとんど動きが無かったメルカート情報は、一応次にお伝えしようと思う。

Foooooooorza Saaaaaaaamp!!

次節:セリエA 第24節 2017年 2/11(日) 対エラス・ヴェローナ@ジェノヴァ 現地15:00Kick Off(日本時間23:00

’17-’18 SERIE A

23試合 11勝5分7敗 勝点38 得点42 失点32 得失点差+10 現在 6位