BBSに来た問合わせです。
「 店主さま
はじめまして。最近こちらのブログを知りまして勉強させていただいております。
質問お願い致します。CBX550Fの腰上を現在O/H中なのですが、ヘッドガスケットのみどうしてもに入りません。単品での販売はされておりますか?
それと、O/H中のインレットバルブのフェイス部の真ん中がヘコむように段付き磨耗しております。そういう場合はシートカットだけでなくバルブ自体交換したほうがよいでしょうか?どこまでが使用できてどこまでが交換という境目の判断が初心者の私には難しいです。よろしくお願い致します。 」
返答
サービスマニュアル6-15 ●バルブシートの点検修正
★バルブフェースに荒れ、偏磨耗のあるものは交換する
と有るように
「荒れ」:カーボンや吸い込んだ砂埃などで付くフェース面の凹
多ければそれだけ密着していないということ
偏磨耗:字のごとく磨耗して段が出来ること
メーカー指定は交換なのですが、内燃機屋で「フェイスカット」「フェイス研磨」と云い、研磨して平らにすることも可能です。
但し、限度があるので内燃機屋さんと相談になります。
シートカットとセットで行うことが多く、適正な当たり幅にするのですが
バルブがどんどん奥に入るのでバルブスプリングとの絡み(セット長)、ロッカーアームとの兼ね合いもありますので、内燃機屋、ショップと相談しながら進めたいですね。
今回の質問の場合CBX550Fはバルブは絶版、修正して使うしかないのですが、
修正できない不具合もあります。
バルブステムの傷:画像のように傷があり、動く時にステムシールに掛かるようならオイル下がりの原因になります。
光ってしまって判りづらいのですが
おびただしい縦傷:何度か紹介していますが燃焼室、またはポートにサンドブラストを掛けガイド内に張り付いた砂が、ポートに刺さっていたのが剥がれた砂が悪さをする。ファンネル仕様の直キャブで乗り砂埃を吸い込み続けた結果。
バルブステムに傷が入ります。
磨耗が多くバルブステム~ガイド間のガタが大きすぎる場合もNGです。
自己判断するよりは最寄のエンジンに精通したショップや内燃機屋さんに診断してもらうのもひとつの方法ですね。
但し、内燃機屋さんもピンからキリまであります。
(内容により)得意~不得意、うまい~下手、
許容範囲が店によって(職人さんによって)誤差はありますのでご注意願います。
事前にきちんとディスカッションしてお互いが納得して依頼してくださいね。
CBX400Fよりもはるかに部品が出ないCBX550F
「安易に壊れたら直せばいいや」と思っている方は要注意!
ピストン全滅、コンロッドメタルは1種類しか出ない、バルブは出ない
結構絶版となっています。
当店でO/Hで預かる場合(異音なんかでていようものなら)
「エンジン開けて、場合によっては作業停止になる場合がありますよ」
と釘を刺させていただいています。