Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

鰻釣りの話

2011-07-13 07:20:04 | 旅行
小田原・厚木道路に大磯の出入り口があってここまでが自宅
から30分、そこから箱根の湯本付近まで20分くらいで到着す
る。先週は強羅付近の紫陽花も高地のせいかまだ花がもって
いることを予想して出かけた。大平台付近のヘアピンカーブ
の崖には自生するヤマユリが綻びかけている。紫陽花は登山
電車の線路沿いでこんもりと量感豊かに箱根路の空に溶けこ
んでいる。

帰りに旧東海道の細い道を入った「箱根の湯」という地味め
な日帰り温泉に入ってみた。さらに奥にはメジャーな賑わい
のある「天山」もあるが、あちらは資本主義の先端が見え隠れ
するが、こちらは零落する前の在りあわせをこじんまりと纏め
あげた旧箱根的感覚が馴染みやすい。
温泉を浴びて大広間みたいな休憩室でゴロンとしていた時に
面白い会話が横から流れてきた。地元の常連老人同士の会話
で、どうやら早川や須雲川の鰻採りのことだ。

細めな竹の先に研いだ釘などを差し込んでそこにミミズをつけ
るような基本は昔読んだ川魚釣りの解説で記憶もある。
片方のベテランが実際の見本を持って手振りを交えながら解説
するものだから、ついつい盗み見をしてしまう。
こちらが釘でよいと思っていた針先は布団などを縫う針を使う
らしい。この針が糸で遊動する時に水中の石穴で捕食した鰻が
暴れて仕掛けが何処へ行ったのか分らなくなる。その目印には
光るものがよいらしく、昔の地下足袋などを留めるコハゼがい
いらしい。ミミズなどの餌に替わって小鮎が鰻の餌になるのも
初耳の話だ。そういえば昔、逗子海岸に田越川があってその河
口で投げ釣りをしていたら、小鰻がかかったことがある。
鰻はとてもタフでアルミのバケツに二週間放置しても死なない。
そこで早川へ渓流釣りに出かける折に、湯本よりも下流な風祭
付近で放流してやったことがある。
その鰻もこうした地元の昔遊びを知っている老人の腹にでも、
納まっていることを想像しながら、ごろ寝の一時間があっとい
うまに過ぎてしまった。



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